素晴らしき放浪者の戯言

100年に1度の世界の大転換、50年に1度の日本の政権交代を見届けるブログです。 政治、経済、メディア、都市、映画etcの各分野を放浪しつつ 時たま核心に迫ります。

米国空母はどこへ? トランプは想像以上に政治家(タヌキ)

   

 



    トランプは「北朝鮮近海に非常に強力な大艦隊を送り込む」と言ったはずだった。
    ところがシンガポールを出港して朝鮮半島にむかったはずの空母「カール・ビンソン」は
   北上どころか、インド洋沖を航行していた。
    カール・ビンソンよどこへ行く?
    世界のメディアが北朝鮮近海に向かうがごとくの米国空母の映像に騙された。
    ところが米軍高官は「そんな発表した憶えはない」とうそぶく。
    これを捉えて米国政府とペンタゴンの連絡ミスなどと悠長なことを日本メディアは言って
   いる。こんな発言が伝えられるとそうも思いたくなるのも人情だが・・・・。

     マティス国防長官はそもそも「現時点で(第1打撃群を)北上させる要求も
     理由もない」とカール・ビンソンの朝鮮半島派遣に乗り気ではなかった
    
                         ~ 日刊ゲンダイ DIGITAL ~
           

     狐につままれたような面持ちの我々はようやくトランプ狸に一杯くわされたと気づくの
    でした。
     でも、何のためにトランプはこんな「フェイクニュース」を流したのかと考えを巡らせると
    トランプはただの狸ではなく、我々の想像以上に「政治家」ではないかと思えてくるの
    です。
     マティスとトランプの発言の齟齬を表面的に捉えると両者は対立しているが如くだ。
     実態は真逆であって、むしろ「あうん」の呼吸でつながっていると考える。
     トランプ政権内では軍産勢力が巻き返しを図っていると伝えられる。
     つまり、米国第一主義(反覇権主義)のスティーブ・バノンと、国際主義(米単独覇
    権主義、軍産複合体)のH・R・マクマスターらが対立を深め、バノンがNSCから放逐
    されてトランプは軍産勢力の軍門に下ったと伝えられる。
     今回の一件は、「そうは言っても、ホラ見てみなよ。いくら軍産がイケイケなっても
    ペンタゴン(マティス)がそっぽ向いたら何にもできないんだぜ!」と満天下にさらした
    ことになったのだ。

     ベンさんは「トランプは変節した」というけれど、それは純粋すぎる、理想論すぎるの
    であって、政治家は清濁あわせ呑まないといけない。


     
     ▼トランプの過激にやって軍産を振り落とす策に協力する中国

      トランプは、4月に入って新たな大芝居を演じ始めた。有力な側近である
      ジャレット・クシュナー(シオニストのユダヤ人)を、米国第一主義のバノン
      と激しく対立する国際主義者としてでっち上げ、バノンとクシュナーの戦い
      が激化し、軍産がクシュナーに加勢してバノンがNSCから外されて無力化され、
      トランプもバノンの戦略を捨てて軍産の傀儡へと大転換したことにして、4月4日
      にミサイルをシリアに撃ち込み、プーチンと和解する試みも放棄してロシア敵視
      を加速し、北朝鮮に対しても先制攻撃や政権転覆に言及し、融和策を捨てたか
      のように振る舞い始めた。 (Trump's turnaround - real, or optics?)

      軍産の目標は、軍事を活用した覇権維持だ。ロシア中国イランといった非米反
      米諸国とのとろ火の恒久対立を希求する半面、勝敗を決してしまう本格的な世
      界大戦を望んでいない。トランプが突然やりだした過激策は、軍産のとろ火の
      戦争から一線を越えてしまうもので、トランプの過激策に対し、好戦策を扇動す
      るマスコミはこぞってトランプを賞賛し始めた。しかし、軍産はむしろトランプを止
      めに入った。トランプが対北過激策へと動き出したのは、バノンがNSCから外さ
      れる前の3月中ごろからだが、このころから米マスコミに、トランプは北に融和策
       をやった方がいいと主張する論文がよく載るようになった。
       (核ミサイルで米国を狙う北朝鮮をテコに政治するトランプ)

      トランプは、異様な好戦策をやり出し、軍産が止めに入ると、それではという感じで
      習近平を米国に呼び、米中協調で北を威嚇しつつ、北が核開発をやめたら融和し
      てやる策を開始した。トランプは、米国の戦略をいったん好戦策の方に思い切り
      引っ張った後、当初やりたかった米中協調の融和策を実現しようとしている。
       (Trump Walks Into Syria Trap Via Fake ‘Intelligence’. by Justin Raimondo)

                         ~ 田中 宇の国際ニュース解説 ~
 


    軍産に取り込まれたようなフリをして過激に突っ走る風に見せえて逆に軍産に制止させ
   てこの様子に同調する中国に協力させる・・・・ホントにこの通りならトランプは狸どころか
   たいした政治家ではないか?

    金 慶珠氏や内田忠男氏によれば、何にもしないフリして中国は「石油止めるぞ」という
   脅しも含めて北朝鮮と裏交渉するという。
    4月25日までに北朝鮮が何にもしなければこの裏交渉が遂行されたということだろう。
    つまり、トランプの中国に協力とりつけた北朝鮮対策はとりあえず成功したということに
   なる。 

    アメリカも大きな転換期であって政権内も敵味方が入り乱れている。
    「敵を欺くのは味方から」・・・これくらいの腹芸できないと現在のアメリカ大統領は務まら
   ない。 
    精神分裂症のような「読めない男」トランプこそふさわしいのかもしれない。

 

   






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政治 | コメント:0 |

北朝鮮ミサイル発射失敗!でも、これは米国の実験ではないかな?

   



    米国の北朝鮮先制攻撃、反射としての北朝鮮の国内米軍基地ミサイル攻撃の可能性
   は様々な波紋を広げつつやや沈静化したが、「地政学リスク」として今後も株価下落基調
   はしばらく続くようだ。25日の北朝鮮建国記念日に北が核実験をするのでは?その直後、
   新月の日に米軍による先制攻撃がある?いやや、「地政学リスク」は治まっても、29日に
   米国の債務上限に達して今度は議会とも折り合いがつかず、米国政府機関閉鎖となる
   リスクがさらに株式市場をの下押し圧力となるだろう。
 
    米国の北朝鮮先制攻撃レッドラインはどこか、またミサイル発射した時か、はたまた核
   実験した時かと喧伝されている矢先、またぞろ北朝鮮はミサイル発射して失敗した。

      北朝鮮が16日朝、東部から弾道ミサイル1発を発射しましたが、直後に爆発し、
      失敗したと見られ、アメリカ軍と韓国軍が情報の収集と分析を急いでいます。

      アメリカ太平洋軍と韓国軍の合同参謀本部によりますと、日本時間の16日午前
      6時21分、北朝鮮が東部のハムギョン(咸鏡)南道シンポ(新浦)付近から弾道
      ミサイル1発を発射しましたが、直後に爆発し、失敗したと見られるということです。

      米韓両軍が詳しい情報を収集し、ミサイルの種類などについて分析を急いでいます。

      北朝鮮は今月5日、同じシンポ付近から日本海に向けて弾道ミサイル1発を発射し、
      アメリカ国防総省の当局者は、射程が1000キロに達する中距離弾道ミサイル
      「スカッドER」だったと見られ、発射後まもなく制御不能に陥って発射は失敗した可
      能性が高いとしていました。

      一方で、韓国軍はミサイルがSLBM=潜水艦発射弾道ミサイルを地上配備型に
      改良した、新型の中距離弾道ミサイル「北極星2型」である可能性もあるとの見方
      を示し、分析を進めていました。

                                 ~ NHK NEWS WEB ~



     ミサイル発射失敗でよかった?
     でも、今月5日にも「スカッドER」を発射して、「発射後まもなく制御不能に陥って発射
    は失敗した」?発射直後に制御不能ならまだいいですが、途中から制御不能になったら
    どこへ飛んでくるか危ないことこのうえないではないか!
     どうやら「発射後まもなく制御不能」という状態に制御しているようですよ。

      元韓国国防省分析官で拓殖大学国際開発研究所の高永喆研究員が米軍の
      シナリオについてこう言う。

      「武力攻撃の直前に、まず米軍は有人または無人の“電子撹乱機”を飛ばして、
      妨害電波を送るはずです。北朝鮮の有線、無線の他、パソコンなど、ほぼすべて
      のネットワークを麻痺させるのです。1~2時間で終わるでしょう。外科手術の前
      に麻酔を打つようなものです。指揮命令系統が遮断され、命令が届かなくなるうえ、
      ミサイルシステムも制御不能になる。北朝鮮が反撃したくてもできない状態にして
      から、攻撃を開始するわけです」

      1991年の湾岸戦争や03年のイラク戦争でも米軍は「麻痺作戦」を実行し、一定
      の成果を挙げているという。

               (中略)


      今月5日、北朝鮮がミサイル発射に“失敗”したのも、米軍がサイバー攻撃した
      可能性がある。3月に数秒で大破した中距離弾道ミサイル「ムスダン」についても、
      米ニューヨーク・タイムズ紙や英テレグラフ紙は「原因は米国が実施したサイバー
      攻撃にあるようだ」と報じている。

                           ~ 日刊ゲンダイ Digital News ~



     本日の北朝鮮のミサイル発射実験失敗は同時にミサイルカウンターとしての
    アメリカのサイバー攻撃実験成功でもあったのではないか?

      北朝鮮が核実験したいようにアメリカとしては朝鮮半島でのサイバー攻撃実験したい
    のです。
     そのためには北朝鮮にミサイル発射し続けてもらいたいわけです。
     そうしないと実験できませんから。
     北にミサイル発射を継続してもらうには(軍事的)圧力を加えていかないといけないの
    です。
     巷間喧伝される米軍による先制攻撃、今回はないと思います。
     「本番」は、もう少し先です。それまで北朝鮮はミサイル実験を続け、これに呼応してア
    メリカはサイバー攻撃実験を継続する。
     では「本番」はいつなのか?それについて検討するには、① そもそもシリア攻撃とは
    何だったのか?② トランプは変節したのか? ③ 日本攻撃の可能性は? ④ アメリカ
    (世界)の北朝鮮攻撃の最終目的は何か?等々考察しないといけません。

     それらについては別の機会にします。 
    








国防 | コメント:0 |

北朝鮮有事?安倍ちゃんに追い風! そして甦る亡霊と生き続ける妖怪



 
   
    アメリカのシリアへのミサイル攻撃後、米軍の北朝鮮への先制攻撃の可能性ほか
   煽り報道が出始めました。
    日本の米軍基地に北朝鮮のミサイルが飛んでくるとかナントカ。
    こうなると安倍ちゃんに追い風です。
    森友学園事件などどこかへ行ってしまいそうだからです。

    プライムタイムの報道ではそれほどでもありませんでしたが、昼のワイドショーでは結構
   踏み込んだことやってました。
    脱北者の元軍人の証言として朝鮮有事の場合、日本に潜入した北の工作員が生物・化
   学兵器まきちらしたり、サイバー攻撃したり原発破壊などの日本騒乱作戦に打ってでると
   いうものでした。
    これらは何十年も前から計画された北朝鮮の対日破壊工作計画だと証言していました。


北工作

    そうすると「共謀罪」も今のうちに制定して北によるテロを未然に防いだ方がいいというこ
   とになり、安倍ちゃんにまたもや追い風だ。
    そうはいっても対テロ対策以上に「共謀罪」の対象となる犯罪が多すぎる。
    やはり、テロ対策以上の目的があるとしか言いようがない。

    「え~!北の工作員だなんて」と思われるかもしれませんが、そもそもオウムのサリン
   事件はそのためのシミュレーションだったのです。

     例えば、北朝鮮の対日工作グループが日本国内の友好関係にあるメンバーを通じ、
     オウム真理教に資金とサリン製造のノウハウを伝授したと考えられないだろうか。
     オウムを隠れ蓑にして、毒ガス兵器や自動小銃を大量生産 し、日本国内に備蓄
     する。AK74は、北朝鮮軍の制式使用銃と同じ弾丸を使っているから都合がいい。
     サリンはテロ効果は大きいが、持ち運びが困難だから、日本国内で製造するのが
     合理的である。
     これを利用して対日破壊工作を進め、日本国内にパニックが生じた段階で軍事侵
     攻を目論んでいた。こんなことを言うと、すぐ考えすぎだとか飛躍しすぎだと笑う人
     が多いが、この論理だと、何故サリンを自前で生成する必要があったか、なぜAK74
     なのかといたことが、すべて説明つくだろう。

                    ~ 一橋文哉 著 「オウム帝国の正体」 ~


    この件に関してはリチャード・コシミズ氏が詳述していることは周知のとおりです。

    公安も北朝鮮の日本へのミサイル攻撃より原発へのテロが恐ろしいと言っていた。

    そして何より今日の脱北者の証言で対日破壊工作計画がずっと計画されていたこ
   とがわかったのだからオウムを利用した北朝鮮のテロ計画が存在した可能性は高い。

    それに昨今、久々にメディアに登場したあの人も言っている。
    もちろん、石原慎太郎です。
    石原氏は2000年4月の陸上自衛隊の式典で、

     「不法入国した三国人、外国人が凶悪な犯罪を繰り返しており、大きな災害では
      騒擾(そうじょう)事件すら想定される」と発言した。

    当時は、三国人発言ばかりが差別的であると問題となった。
    「不法入国した三国人」とは主に北朝鮮の工作員を指しているのだろう。
    そう考えると、「大きな災害では騒擾事件すら想定される」が腑に落ちる。
    関東大震災の頃じゃあるまいし、この人は何を言っているのだと当時は思ったものだ。

    森友事件では、大阪府が認可を緩めたと問題となっているが、石原氏もオウムの宗教
   法人認可を急いだ。何のために?四男・延啓氏が画家で麻原の背後の絵を描いた張本
   人だから?それだけじゃ理由にならない。
    石原氏はオウムの背後に北朝鮮がいることを承知していたんだと思うよ。
    「騒擾事件起こすなら起こしてみろ!」と開き直なおっていた。
    いやむしろ、工作員に騒擾事件起こして欲しかったのだと思う。
    何で?それらを石原氏指揮下の警視庁、機動隊、配下じゃないが影響力はあるだろう
   自衛隊で制圧して、「男・慎太郎、政治家・慎太郎、ここにあり」を示したかったのだと考
   える。このあたりの心性は三島由紀夫と同じだ。
    三島も本来の計画では、左翼が警察・機動隊の手に負えなくなって「楯の会」が新撰組
   よろしく出動して左翼を日本刀で成敗して、その責任をとって割腹自殺するつもりだったの
   だから。まさに狂気だね。

    「日本だ、国家だ」と石原氏は言うけれど、あの人はとことん手前勝手の人だと思うよ。
    それは中国と戦争したがる石原氏にも通じる。
    核兵器さえ使わなければ、海上自衛隊と中国海軍に戦闘は1日で、いや数時間でけり
   がつくと言われている。もちろん、日本の圧勝だ。
    今後はわからないが現在ではそうらしい。
    だから中国と尖閣とかどこか海上で戦闘して「やった!中国に勝った!勝った!」と言っ
   てあの世に行きたかっただね、あいつは。
    とことん手前勝手だと思うよ。

    だいたい右派のくせに皇室に敬意を払わない、「君が代」は「君が~代~は♪」じゃなくて
   「我が~日の本は~♪」と歌うと言って憚らないのだから慎太郎は。
    やっぱり、手前勝手でいいんじゃないの。


    世間的には嫌われていても一部、右派には危機管理能力に優れた愛国政治家として
   通っているが、これが石原慎太郎という男の本質だと思うよ。








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映画 「 ジャッキー 」

    



    朝鮮半島はどうもキナ臭くなってきたが、50年以上前、あわや第三次世界大戦かいう
   際どい時も、ファッショナブルなファーストレディーがいた。
    ジャックリーン・ケネディーであります。
    私はどうも知り過ぎてしまったところがるので政治的映画はパスなのだが、ケディー夫人
   にスポットを当てているならということで劇場に出かける。

    【歴史上の人物を超える役者】
     
     映画において歴史上の人物映画は戦争映画、SF映画、恋愛映画、ホラー映画、アク
    ション同様、間違いなく一つのジャンルだ。 
     映画における「神話作用」の構築と更新という意味で人々が考えている以上に映画的
    なジャンルだといえる。本邦でも織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、宮本武蔵とあまた
    の役者が演じ続けてきたし、今後も演じ続けられるだろう。「遠山の金さん」の遠山金四
    郎のようにあまりに各役者が個性を発揮してきため歴史上の人物かフィクションかわか
    らなくなってしまったものもある。
     「アラビアのロレンス」のピーター・オゥールなどあまりにヒロイックで実在の人物がどう
    のこうのはどうでもよくなり、「映画のおける神話作用≒スターシステム」の真骨頂だ  
    ろう。おかげでこの映画の隠された意図、すなわち、MI6だったロレンスが英国にいいよ
    うに使い捨てられたという事実の“ 公然たる隠蔽 ” が完遂されるのだ。
     本作のナタリー・ポートマンはどうだろう。優雅にして威厳に満ちた堂々たる貫録ぶり
    に引き寄せられるではないか。本人の演技力もさることながら、「ブラック・スワン」以後
    結婚・出産を経たからこそ醸し出せる存在感だ。これは役作りとか演出ではなく、彼女
    の実人生の彫琢のなせる業だ。私はジャクリーン・ケネディーにさしたる関心がないせ
    いか、実在の彼女はどうでもよくなった。
     さわさりながら、このようなブログやっていることから醒めた見方をすると、ケネディー
    家もジャッキーが再婚したオナシス家も共にイルミナティーだ。それに私の記憶が確か
    ならダラスでJ・F・ケネディーが頭部打ちぬかれた時、ジャッキーは逃げようとしたはず
    だ。それが普通であり特にどうこうではないが、この映画ではJ・F・Kを妻であるジャッ
    キーが頭を押さえようとしたとしている。我々はJ・F・K暗殺の黒幕の一人がパパ・ブッ
    シュであると承知している。これまた私の記憶が確かならば、オナシスもその黒幕の一
    人であったと言われる。当のジャッキーは生涯知るよしもなかったのか途中で気づいた
    か定かではないが実に皮肉だ。
     それは現代の価値観であり、冒頭に列挙した戦国大名の頃なら普通のことだ。
     滅ぼされた方の奥方が仇の妻になることはよくあったことだった。



    【ナタリー・ポートマンの目力と泣き顔】

     ナタリー・ポートマンのデビュー作は「レオン」だ。
     この当時はまだ子供だったが、この時の彼女の演技に多くが集約されるように思える。
     その一つがレオン(ジャン・レノ)に仕事をだずね、「殺し屋」だと答えるとマチルダ(ナタ
     リ-ポートマン)が「すてき」と静かに答える子供とは思えない目力(意思)の強さだ。
     もう一つはレオンが死を覚悟したことをマチルダ覚った時、「レオン、死ぬ気なのね」と
     言いつつ泣きじゃくる顔だ。意思が強く聡明であるが故にこの泣き顔は光る。
     (同じジャン・レノと共演した広末涼子も一時期、泣きの演技を一つのパターンとしてい
     たが、広末の場合、ズルさが滲む)
     そうでもない役もこなしているが彼女の場合、苛酷な状況に身を置く役が好きなので
     はないかと思えてくる。その方が彼女の意思の力を如何なく発揮出来ると本能的に
     知っているのだ。「Vフォーヴァンデッタ」では意思の力は目力ではなく坊主頭になるこ
     とで発揮された。Vに謎かけされるように一時見捨てられるイヴィー・ハモンド(ナタリ
     ー・ポートマン)の泣き顔が印象に残る。「ブラックスワン」では意思の目力はつきぬけ
     て魔物に取り付かれたブラックスワンの目となる。それまではどちからというと母親離
     れできない弱虫の泣き虫に思える。
     今回の「ジャッキー」は、苛酷な状況に生きる女性の真骨頂のような役柄だ。
     目の前で夫が銃弾で頭を撃ち抜かれる女性はめったにいないもの。
     パニックとショックと絶望的な悲しみの中、目力(意思)の女性、ナタリーポートマンの魅
     力はいかんなく発揮される。気丈に構えていればいるほど彼女の泣き顔は響く。
     粛々と進む政権委譲と葬儀の準備、政治家、スタッフの反対の中であくまで己の意思
     で夫の棺と共に行進すること主張するジャッキー。ファーストレディー、ここにありと言う
     ものでどこぞの国の公私の区別がつかないファーストレディーもどきも眼(まなこ)をよ
     く見開いてこの映画を観たらいい。
     葬儀後インタビューを受けるジャッキー(ナタリー・ポートマン)の表情は、意思や悲嘆
     や怒りを通りこして達観した涼しさを漂わせている。「ブラックスワン」の頃の彼女は、
     まだどこか子供っぽさを残していたが、本作の彼女は一気に大人びて見えた。
     「ブラックスワン」でオスカー取っていなかったら女優賞ものだろう。

     そうそう肝心なことを言い忘れていた。
     こんな状況でもジャッキー(ナタリー・ポートマン)はシャネル他を華麗かつ小粋身にま
     とっている。昔の「キネ旬報」風にいえば、このあたりに「興業価値」があるだろう。
     すなわち、どんなときもファッショナブルなジャッキーは女性客を吸引するということだ。
   
     実際、場内は女性客が多かった。








     


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「忖度」、「空気」、「不信」、「攻撃」、「荒馬」

     



     森友学園問題は、大阪地検が告発状を受理したことから新たな展開を向かえつつあ
    るのだろうか? それとも形だけ捜査して甘利某の時、同様に不起訴にするのか?
     何せ相手は近畿財務局(財務省)なのだからどうしても及び腰になると思う。
     それに共謀罪の審議が始まり、相変わらず北朝鮮がミサイルぶっ放し挑発してくる
    ことからいつまで森友学園問題じゃないだろうし、これから書かれる概念的な事柄はど
    うでもいいということにもなろうと思うが、そうでもなく、これらはこの記事のタイトルと関
    連してくるのです。  

     「忖度」という言葉は、今年の流行語大賞にノミネートされるだろうと言われる。
     「ハイ、それじゃ忖度してちょうだい!」なんて先日もギャグかました。
     この「忖度」という言葉の根本は「空気」だろう。
     その昔、「空気読む」とか流行語になったが、そもそも日本人は山本七平氏曰くのとお
    り「空気」を読んで行動しがちな国民だ。これは一種の同調圧力ともいえる。
     現在の、(正確には少し前までか)「空気」は「安倍一強」であります。
     政界、官界、財界、マスゴミとみんなでこの「空気」を読み合っている。
  
     安倍政権は秘密保護法、安保法制とそれなりに、及び強固に反対されていた法案を可
    決させてきた。この「安倍一強」により過去何度も廃案にされてきた「共謀罪」もいけるの  
    ではないか、え~い、いてまえ!と政府は前のめりだ。
     政界、官界、財界、マスゴミだけでなく国民の中にも前者2法案は「どこか悪いのか?」
    という人が少なからず存在する。それらについて本稿ではふれないが、「共謀罪」は明確
    にいけないのです。この際、難しいことは抜きにしよう、簡単なことだ。

     信じられないからである。

     森友学園問題の安倍首相答弁に端的だが、「アンダーコントロール」にしても「アベノミ
    クスは成果をあげている、この道しかない、アベノミクスをさらに吹かす」にしても平気で
    ウソつく政権がゴリ押しする「共謀罪」は信じられないのだ。
     いくら、安倍首相が一般国民には「共謀罪」が対象にならないように配慮すると言って
    も「ホントか危ない」という「不信」がまともな国民には根強くわだかまっているだろう。
     今や「空気」だけではなく「制度」の問題でもある。
     小選挙区制で党執行部に公認権をはじめ絶大な権力が集まることから逆らえないし、
    官僚も官邸に人事権握られたの同然なのだから。
     永田町、霞が関では「空気」はもはや「制度」として固定化される。
     選挙制度が変わらない限り、自民党総裁の「空気」を政界、官界、財界、マスゴミで「忖
    度」し合う状況は変わらないのではないか?
     この「空気」は「共謀罪」で強化され、やがて「お上」にはダンマリを決め込むようになる
    だろう。「お上」に楯つくと「共謀罪」でパクられると思い込むようななる。
     右派・左派関係なく冷静に事態を把握すればこれが当然の帰結と考える。

     右派・左派と言ったので、この際記しておくが、今日の自称「保守」はやたら敵を見つけ
    これを「攻撃」することが常態となっている。例えば、左翼、リベラル、日教組、労働組
    合、反日、朝日新聞、韓国、中国等々。
     この機会に彼らに進言したい。
     「保守」という名称は返上して「攻撃」としたらどうかと。
     勇ましい、強い言葉を発して「攻撃」することが何かを「保守」しているのだと自らの立ち
    位置を鮮明すると思い込んでいるようだ。
     言葉の「強度」を上げることこそ「保守」の姿勢が明確になると勘違いしている。  
     どんどん偏っていけばより言葉の「強度」が上がると信じて疑わないようだ。
     それはたいへん幼稚な思考だ。
     森友学園問題における安倍首相の答弁に関して野党議員が「無理して強弁するから
    おかしなことになるのです」と言う主旨の発言をしていた。
     まさしくその通りで一方に偏って凝り固まっていることは強いようで弱い、脆いとさえ言
    える。本当に強いのは変幻自在でのれんに腕押しのように掴みどころがないことではな
    いか。

     安倍首相の支持基盤、「日本会議」他の団体もこの言葉の「強度」信仰に奉じていると
    思う。「日本会議」他、自称「保守」が「天皇」と言う時、私には言葉の「強度」としての
    「天皇」としか聞こえない。言葉の「強度」としてのエセ文学趣味が「瑞穂の國記念小學
    院」という旧字まじりの呼称であり、「教育勅語」であるとしか思えない。
     つまり、彼らが力説するほどの価値も意味もなく、そこにあるのはエセ文学趣味でしか
    ないということだ。 
   
     さらに「日本会議」は「日本」と団体名に冠するのだから自らを「正統」といいたいよう
    だ。私には「正統」どころか「異端」に片足突っ込んでとしか思えない。
     なぜならギルバート・キース・チェスタートン曰く、

      「正統とは正気であった。そして正気であることは、狂気であることよりもはるかに
      ドラマチックなものである。正統は、いわば荒れ狂って疾走する馬を御す人の平衡
      だったのだ。」

     だからだ。
     「日本会議」は自らが「荒馬」となり「正統」を蹴散らすことに励んでいるのだ。
     彼らが「荒馬」となり、砂煙をあげながら街道を走り続けることが、国民に彼らこそ
    「正統」とは程遠い存在と気づかせることになるのだ。

     森友学園事件とはその出発点なのである。




空気読まない
                     こう言い切れる日本人は少ない。







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