素晴らしき放浪者の戯言

100年に1度の世界の大転換、50年に1度の日本の政権交代を見届けるブログです。 政治、経済、メディア、都市、映画etcの各分野を放浪しつつ 時たま核心に迫ります。

北朝鮮 I C B M は来年4月までに米国西海岸に届く射程となるだろう。

    



    北朝鮮のミサイル「火星14号」が発射され秋田県・男鹿半島沖約300kmの排他的経
   済水域の内側に着弾した。水面下で米朝交渉は進んでいて大詰めとも聞かされていたこ
   とからちょっと驚いた。もっとも交渉が大詰めだからこそ最後の威嚇的プレゼンテ―ション
   ともいえるか。

    それにしても安倍ちゃんがピンチとなると北朝鮮が示しあわせたようにぶっ放すね。
    まあ~、内閣府が北朝鮮のミサイル発射に対する全国瞬時警報システム(Jアラート)
   についてしきりにCM流していたので「変だな、そろそろまたやるか」という思いが片隅に
   あったことも事実だ。

    「火星14号」は高度2800kmまで飛んだ後、40分後に着弾した。
    通常の軌道であれば射程4500kmを超え5000km以上にも達すると言われる。
    つまり、グアム、アラスカをも射程距離に収めたわけで、これをもって「 I C B M 」が成
   功したする向きもあるが、米国西海岸(射程距離8000km)まで届かなければ「 I C B
   M 」とは言わない、核弾頭を搭載できる技術が完成しないと「 I C B M 」とは認められ
   ないというのが当初、米軍当局の見解だったと記憶する。
    ところが、米国政権(レックス・ティラーソン国務長官)は、北朝鮮が発射したミサイルが
   大陸間弾道ミサイル( I C B M )であったとの見解を示した。

      ティラーソン氏は声明で「ICBMの発射は米国や同盟国、地域への脅威を高
      めるものだ」と指摘。北朝鮮の労働者を雇用したり、北朝鮮に経済的・軍事的
      な利益を提供したりしている場合は「いかなる国も危険な政権を手助けしてい
      ることになる」とけん制。「脅威を終わらせるため、全世界が行動することが求
      められる」と訴えた。

                                  ~ 日経新聞 ~


     米国軍部は、まだそれほどの脅威ではないとしたいのに対して米国政府(国務省)は
    今回の北朝鮮のミサイル発射をさらなる北朝鮮への世界的圧力の契機にしたいようだ。
     さはさりながら、米国はすぐさまの軍事行動を起こせるわけもなく、「脅威を終わらせる
    ため、全世界が行動することが求められる」と主張して北朝鮮制裁に消極的な中国、ロ
    シアに行動を迫るしかない。

     さて、北朝鮮に関しては拉致問題に端的なように巷間喧伝される情報と実態が真逆で
    あったりする。板垣英憲氏によれば、「金 正恩はプーチンの命令でミサイル発射した。
    キッシンジャーもこれについて承知だ」という。
     「ん~ん」てなもんで、いよいよわからなくなってきたが、それでは何の目的で北朝鮮は
    ミサイル発射したのだ?曰く、「安倍首相早くやめろ!」という圧力だという。
      
                  ~ 板垣英憲 マスコミに出ない政治経済の裏話 ~
    
     7~8日にドイツでG20が開催され、当然、北朝鮮のことは議題となるだろう。
     米中会談もセットされているという。板垣説が正しいなら、安倍ちゃんはG20で撤退的
    に無視され「蚊帳の外」という扱いになるだろう。安倍ちゃんにとって困った時の北朝鮮、
    中国脅威であるし、そもそも北朝鮮の隣国である日本にとって北朝鮮ミサイル問題はと
    ても重要なはずだ。その問題すら世界(G20)で無視されたら、「俺はいよいよダメか」と
    思わざるを得ない。
   
     来年の韓国平昌五輪にてテコンドーで南北共同チームとか共同入場が提案される南
    北宥和 ⇒ 南北統一モードと北朝鮮脅威モードは矛盾するが、同時進行なのだろうと
    推論される。南北統一モードで考えると、北朝鮮、韓国の双方と国交のある中国に対し
    てアメリカは韓国としか国交がなく、中国の後塵を拝することになる。中国主導の南北
    統一はアメリカにとって好まざる事態だ。すぐさま、南北統一というわけではないだろ
    うが、そんな遠い将来のことではない、5年以内、いや2~3年以内かもしれない。
     アメリカとしては平昌五輪で南北宥和が演出される前にせめて米朝国交正常化くらい
    は実現したいはずだ。もう、そんなに時間はない、今秋に取りかからないといけない。
     以前、述べたようにそんな朝鮮半島情勢にあって、安倍ちゃん(外交)では実に都合が
    悪いのだ。


     感心している場合ではないが、北朝鮮のミサイル開発技術のスピードは金 正恩体制
    になってから加速している。かの国ではオリンピックで金メダルを取ろうものなら、一族郎
    党、一生左手団扇だそうだ。ミサイル開発もA~Dチームくらいで競争させていて、大き
    な成果を上げた家族はとても良い生活環境が提供されるとか。だから彼ら北朝鮮の技
    術者は必死なのだ。
     この調子だとアメリカ西海岸に届く「 I C B M 」 開発にあと1年もかからないだろうよ。
     だからこそ、アメリカは米朝交渉、国交正常化を急いでいる。
     もっともかの将軍さまが核を放棄するとは思えず、結局は核保有国として認めざるを
    得ないのではないか。そのうえで核軍縮をするように交渉すると思う。
     一旦はそんな素振りをみせても北朝鮮が約束を守るはずがなく、結局、アメリカ西海岸
    に届く「I C B M 」 を来年4月までに開発すると思う。
     そうしたら、副島隆彦氏曰くのように米軍は軍事行動に出ることだろう。
     もう一度、貼っておこう。

       1.副島隆彦のこれからの厳粛な予言である。北朝鮮に対する米軍の
      攻撃(空爆)は、起きる。それは来年の4月である。丁度1年後だ。
      そのときは、バンカーバスター・ミサイル(通常兵器では最高の破壊力
      を持つ。地下50メートルまでの分厚いコンクリートを貫通してそこで爆
      発する)を使う。おそらくこれを六発から八発打ち込む。あるいは連続的
      にこれを行う。これで北朝鮮の全域の核施設の全て破壊する。

      2.その前に、北朝鮮(金正恩、キムジョンウン体制)を挑発して、先に
      ミサイルを撃たせる。必ず北朝鮮に先に撃たせる。米軍による爆撃は
      その直後だ。この米軍のミサイルは、通常兵器であって核兵器ではない。
      戦術核ではない。 北朝鮮に先に撃たせる、ということがアメリカの軍事
      作戦の絶対的な条件、要素である。

                    ~ 副島隆彦 重たい掲示板 2126 ~

 
    
     それならば米朝国交正常化などする必要がないではないかと思われるだろうが、あく
    まで悪者は金 正恩であって北朝鮮ではないとするためには国交正常化が必要だ。
     最終的には金 漢率(キム・ハンソル)を後継とするためにも北 朝鮮との国交は必要
    なのだ。

     ことの是非はともかく東アジアはこのくらいのダイナミクスをもって展開しようとしている
    というのに日本の政治は何ともチマチマしてますな~。
     この期に及んでも「安倍1強」に明確に異を唱える政治家が自民党にはいないのだ
    から。








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北朝鮮ミサイル発射失敗!でも、これは米国の実験ではないかな?

   



    米国の北朝鮮先制攻撃、反射としての北朝鮮の国内米軍基地ミサイル攻撃の可能性
   は様々な波紋を広げつつやや沈静化したが、「地政学リスク」として今後も株価下落基調
   はしばらく続くようだ。25日の北朝鮮建国記念日に北が核実験をするのでは?その直後、
   新月の日に米軍による先制攻撃がある?いやや、「地政学リスク」は治まっても、29日に
   米国の債務上限に達して今度は議会とも折り合いがつかず、米国政府機関閉鎖となる
   リスクがさらに株式市場をの下押し圧力となるだろう。
 
    米国の北朝鮮先制攻撃レッドラインはどこか、またミサイル発射した時か、はたまた核
   実験した時かと喧伝されている矢先、またぞろ北朝鮮はミサイル発射して失敗した。

      北朝鮮が16日朝、東部から弾道ミサイル1発を発射しましたが、直後に爆発し、
      失敗したと見られ、アメリカ軍と韓国軍が情報の収集と分析を急いでいます。

      アメリカ太平洋軍と韓国軍の合同参謀本部によりますと、日本時間の16日午前
      6時21分、北朝鮮が東部のハムギョン(咸鏡)南道シンポ(新浦)付近から弾道
      ミサイル1発を発射しましたが、直後に爆発し、失敗したと見られるということです。

      米韓両軍が詳しい情報を収集し、ミサイルの種類などについて分析を急いでいます。

      北朝鮮は今月5日、同じシンポ付近から日本海に向けて弾道ミサイル1発を発射し、
      アメリカ国防総省の当局者は、射程が1000キロに達する中距離弾道ミサイル
      「スカッドER」だったと見られ、発射後まもなく制御不能に陥って発射は失敗した可
      能性が高いとしていました。

      一方で、韓国軍はミサイルがSLBM=潜水艦発射弾道ミサイルを地上配備型に
      改良した、新型の中距離弾道ミサイル「北極星2型」である可能性もあるとの見方
      を示し、分析を進めていました。

                                 ~ NHK NEWS WEB ~



     ミサイル発射失敗でよかった?
     でも、今月5日にも「スカッドER」を発射して、「発射後まもなく制御不能に陥って発射
    は失敗した」?発射直後に制御不能ならまだいいですが、途中から制御不能になったら
    どこへ飛んでくるか危ないことこのうえないではないか!
     どうやら「発射後まもなく制御不能」という状態に制御しているようですよ。

      元韓国国防省分析官で拓殖大学国際開発研究所の高永喆研究員が米軍の
      シナリオについてこう言う。

      「武力攻撃の直前に、まず米軍は有人または無人の“電子撹乱機”を飛ばして、
      妨害電波を送るはずです。北朝鮮の有線、無線の他、パソコンなど、ほぼすべて
      のネットワークを麻痺させるのです。1~2時間で終わるでしょう。外科手術の前
      に麻酔を打つようなものです。指揮命令系統が遮断され、命令が届かなくなるうえ、
      ミサイルシステムも制御不能になる。北朝鮮が反撃したくてもできない状態にして
      から、攻撃を開始するわけです」

      1991年の湾岸戦争や03年のイラク戦争でも米軍は「麻痺作戦」を実行し、一定
      の成果を挙げているという。

               (中略)


      今月5日、北朝鮮がミサイル発射に“失敗”したのも、米軍がサイバー攻撃した
      可能性がある。3月に数秒で大破した中距離弾道ミサイル「ムスダン」についても、
      米ニューヨーク・タイムズ紙や英テレグラフ紙は「原因は米国が実施したサイバー
      攻撃にあるようだ」と報じている。

                           ~ 日刊ゲンダイ Digital News ~



     本日の北朝鮮のミサイル発射実験失敗は同時にミサイルカウンターとしての
    アメリカのサイバー攻撃実験成功でもあったのではないか?

      北朝鮮が核実験したいようにアメリカとしては朝鮮半島でのサイバー攻撃実験したい
    のです。
     そのためには北朝鮮にミサイル発射し続けてもらいたいわけです。
     そうしないと実験できませんから。
     北にミサイル発射を継続してもらうには(軍事的)圧力を加えていかないといけないの
    です。
     巷間喧伝される米軍による先制攻撃、今回はないと思います。
     「本番」は、もう少し先です。それまで北朝鮮はミサイル実験を続け、これに呼応してア
    メリカはサイバー攻撃実験を継続する。
     では「本番」はいつなのか?それについて検討するには、① そもそもシリア攻撃とは
    何だったのか?② トランプは変節したのか? ③ 日本攻撃の可能性は? ④ アメリカ
    (世界)の北朝鮮攻撃の最終目的は何か?等々考察しないといけません。

     それらについては別の機会にします。 
    








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都内大停電!これが偶然なら凄い偶然だ!!

  


  
    都内通勤している人は、もう御存じだろうが、本日15:30頃、都内で大規模の停電があ
   った。16:30現在すべて復旧しているが、かなりの広範囲に及ぶものだ。

     
      ■影響地域
      ・停電はすべて復旧。

      <12日15時40分現在>(最大時)
       練馬区 :約177800軒
       杉並区 :約63000軒
       中野区 :約63700軒
        新宿区 :約29100軒
       豊島区 :約12700軒
       板橋区 :約5900軒
       北区  :100軒未満

      ■交通機関への影響(12日16:30現在)
       【鉄道】
      ≪運転見合わせ≫
       [関東]
       ・西武:池袋線、西武有楽町線、豊島線、狭山線、新宿線、拝島線、多摩湖線、
        国分寺線、西武園線、山口線
      <ダイヤ乱れ>
       [関東]
       ・都営:大江戸線
       ・東京メトロ:有楽町線、副都心線


                             ~ YAHOO ニュース ~



    鉄道、一般家庭にみならず、警視庁、財務省、外務省、参議院会館等霞が関、永田町
   界隈も停電した。こちらも現在は復旧している。
    原因は埼玉県新座市のタイヤ販売店となりの地下東電送電網の発火によるものである
   と東電は発表した。

    これが偶然なら凄い偶然だと思う。
    埼玉の誰も目に止めない空地の地下送電網がダメになることで一瞬ではあるが、首都
   東京の心臓部といえる部分まで機能停止になったのだから。
    
    菅官房長官は「テロの可能性」については調査中としているが、仮にテロでも発表しない
   だろう。首都東京、いや日本の心臓部を麻痺させられる急所までテロリストに握られて
   いると国民に知られたら軽くパニックだからだ。
    そこまで見越してテロリストは政府に要求してくるだろう。
    つまり表沙汰にすることなくしかも政府が要求飲んだとしたも何にも変わることなく通常
   活動が行える要求、そんな要求だ。そんなものあるのか?
    例えばこんな要求が考えられる。

    「来るべき新潟県知事選で不正選挙するなよ!」

    これなら表面上は政治・経済活動何ら変わることない。
    人々も「あれは何だったのかね~」なんて酒場で与太話する程度、やれクライマックスシ
   リーズは広島だ、DeNAだとか日本ハムは大谷が押さえるとか野球談議しているうち忘れ
   てしまう。
    
    新潟県知事選の争点は柏崎刈羽原発再稼働の有無だ。
    電気の仇は電気で打て。
    なんてのは「妄想劇場」がすぎますか?

    でも、今やそういう時期であるにもかかわらず今のところ何もないですから、そう思いたく
   もなります。
   
    







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因縁のマレーシア航空




     ご存知のようにオランダ・アムステルダム発、クアラルンプール行きのマレーシア航空
    17便がウクライナ東部で撃墜された。
     370便に続きまたもマレーシア航空!?
     事故ではなくどうやら撃墜されたで間違いないようだが、例によって“ 犯人探し ”が始
    まっている。ウクライナのボロシェンコ大統領は、ここ数日でウクライナ軍用機2機が撃
    墜されたことを踏まえて「墜落は事故でもなくテロ攻撃だ」として親ロシア派武装組織に
    よるものだと主張している。これに対して親ロシア派武装勢力は「我々は、上空1万メー
    トルを飛ぶ飛行機を撃ち落とせる武器は持っていない」と否定している。

     “ 犯人捜し ”も結構だが、航空機の墜落は誰が乗っていたか、何を積んでいたかが
    重要だ。大韓航空爆破事件、JAL123便等々。
     今回はプーチンの乗った専用機を間違えて撃墜したとか言う説も一部、流布している
    がそれはないと考える。プーチンが危険なウクライナ上空を飛ぶとは思えない。
     でも、BRICS開発銀行の発足直後のこのMH17便撃墜事件はBRICS陣営への脅し
    の意味あいがあるだろう。
     
      今朝のMXTV「モーニングCROSS」でベンさんは「(ウクライナ、親ロシア派武装勢
    力)いずれにも属さない第3者によるものである可能性がある」と述べるに留めていた
    が・・・。彼は「革命前夜」は同時に彼らの破壊工作による抵抗の危険性があると指摘し
    ている。 アメリカのイエローストーン国立公園、アジアに対する大量電磁波攻撃等々。  

     「9.11」のような大規模なテロは、複数の狙いがあるものだ。
     今回の事件にしても、TPP(マレーシア)、プーチン(BRICS)への脅し、そして今だに
    諦めないWWⅢ。

     まだ、情報不足だが、今後の推移を注視したい。






   
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集団自衛権!やっぱりズレてる安倍政権! 後編



     アメリカはTPPで東アジアに手を突っ込みたいのだろうが、中長期的には米軍はグア
   ムあたりまで後退したいのは間違いないのであって、東アジアで一触即発の緊張関係
   はおおいに迷惑なことなのだろう。
    その前に水野和夫氏曰くのようにグローバル経済は終わりブロック化する可能性も考
   えられる。やっぱり中国包囲網を前提とした防衛政策はずれている。
    
    日本の核武装論者の言説も概念的でズレていると思う。
    だいたいどの国を仮想敵国として核武装しようというのか?
    中国、北朝鮮、(ロシア?)あたりか。
    中国の軍人の中には国民の90%以上、沿岸部都市のほぼすべてが壊滅になっても
   山岳地帯に1億人程度がこもって徹底的に核兵器打ちあっても闘うというトチ狂った連中
   が確実に存在する。そんな連中相手に日本が核武装したからといって抑止力にはなら
   ない。
    核武装より敵国の原発、核施設を電磁波兵器で攻撃した方が効率がいい。
    何が何でも核武装したい人がそのため何が何でも原発再稼働したいのだよな。

    さて、集団的自衛権に戻ろう。  
    石波幹事長は日米同盟のためだけの集団的自衛権ではないという。
    彼はアメリカ以外に集団的自衛権の対象国としてオーストラリア、フィリピン、インドを挙
   げている。渡米して石波幹事長はアルザス条約(1951年に締結された米、豪、ニュー
   ジーランドの安全保障条約)のような多国間同盟をつくりたいと主張したそうだ。
    アメリカはこれについて乗り気なのか?
    
     ハルペリン氏は「マルチ(多国間)の同盟をつくるということは、それだけ
     フリーハンドを失ってしまうことになるので、米国は望んでいない」
     と否定した。
                      ~ 日刊 ゲンダイ 5月15日号 ~

   
    50年代、冷戦時代の防衛政策を持ち出されても・・・・・。
    このように梯子外されると安倍政権の外交、防衛政策は根幹から揺らぎ始める。
    
    安保法制懇の報告書の冒頭にはこう書かれているそうだ。
      
     集団的自衛権の行使に当たって「歯止め」となる要件が示されること
     になっていて、その第一は「日本と密接な関係のある国が第三国か
     ら攻撃を受け、その国から明確な支援要請があった場合」なのだそうだ。
            
                   ~ 高野 孟 「永田町の裏を読む」 ~
     
    
    これは石破幹事長の集団的自衛権の対象国は米国だけではないにつながるのだが、
   どうもこのあたりから混乱しているというかわかりづらくなってくる。
    「歯止め」をかけると言いつつ、集団的自衛権行使対象国が“ 日本と密接な関係のあ
   る国 ”と実に曖昧だから時の政権によって変わってきてしまう。
    石破氏ら集団的自衛権行使推進派のいう“ 日本と密接な関係のあ る国 ”とは対中
   国封じ込めに資する国のことらしいが、集団的自衛権行使対象国はそもそも軍事同盟
   あるいは相互防衛協定を結んでいる国になるのだ。だから集団的自衛権行使を閣議決
   定してから後づけで冷戦時代のような多国間同盟を結ぼうというわけだろう。
    このあたりメディアで説明されているだろうか?
    おそらく十全には説明していないだろう。これらが明確になってしまうと今回の集団的
   自衛権行使容認が実に拙速で倒錯的かはっきりしてしまうのだから。
    さらに日米安保によって現在、集団的自衛権の対象国・アメリカがこのような多国間
   同盟を望んでいないということが大手メディアで報道されたなら、いよいよこの集団的
   自衛権行使容認が意味不明で拙速なものと白日のものとなるだろう。
      
    わかりやすく解きほぐしているつもりでやっぱりどうもわかりづらい。
    そんなことだから昨日、安倍首相が集団的自衛権について会見した。
    「(現行の憲法解釈では)海外に出ている日本人を守ることもできない」、「(その中
   に)お母さん、お孫さんがいるかもしれない」と説明する際にイラスト入りのフリップでイ
   メージに訴えていた。何にも知らなければ「ナルホド集団的自衛権は必要だ」と思ってし
   まうだろう(苦笑い)。でも、それらは個別的自衛権で対応できるそうだ。
    さらに石破幹事長もTVで集団的自衛権の説明に躍起だった。
    曰く、「世界中の国にある集団的自衛権が日本だけないんです」
    これまた「それじゃやっぱり集団的自衛権は必要だ」と思ってしまうでしょ。
    でも、戦争放棄を謳う9条を持つ国は日本くらいじゃないですか。
    だから日本だけ集団的自衛権がなくても当然では?

    なんとなく見えてきましたね。
    
     ① そもそも9条を含む憲法改正で集団的自衛権行使の可否について問うべき。
      
     ② それができないものだから憲法解釈で集団的自衛権行使できるようにする。
  
     ③ 「歯止め」といいながら集団的自衛権の行使対象国をアメリカ以外にも拡大。

     ④ それゆえ実現可能かはともかく安倍政権(自民?)は多国間同盟を目論んで
       いる。

     ⑤ 多国間同盟の相手国は対中国封じ込め政策に資する国々である。

     ⑥ 現時点の集団的自衛権の対象国・アメリカは、冷戦時代のような多国間同盟
       は自国の利益にならないことから望んでいない。

     ⑦ これらの問題点を孕みながらも詳細に説明されることなく、個別的自衛権で済
       むことを集団的自衛権にすり替えて国民の支持を得ようとしている。 

    何重にもすり替えて解釈だけで押し切ろうとするか概念的でよくわからない。
    集団的自衛権の対象国・アメリカの真意を二の次にして自国をとりまく地政学のみ
   で防衛政策を立案するからズレている。
    根本的な問題は、冷戦時代の遺物のような安倍首相の対中国封じ込め外交・防衛
   政策ではないかと思う。
    そんなことはない、膨張する中国には安倍政権のような封じ込めが正解だと言う
   自称「保守政治家」も少なからずいるだろうが、今後3年以内で起きる北東アジアで
   の激変を目の当たりにしたら彼らも私の主張に納得するだろう。
     
    最後に政策プライオリティーを問われてハルペリン氏がこう述べていたことを付言して
   おこう。
   
    「(集団的自衛権は)秘密保護法より優先度は高いだろうが、最も優先度の高いの
     は貿易だ」

    秘密保護法は米国と情報共有するため是が非でも必要はウソだったのだ。

                                        (了)    






 
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