素晴らしき放浪者の戯言

100年に1度の世界の大転換、50年に1度の日本の政権交代を見届けるブログです。 政治、経済、メディア、都市、映画etcの各分野を放浪しつつ 時たま核心に迫ります。

2020年 東京五輪後、21世紀が始まる!? B I 編 VOL.6



◎ ヘリコプターマネーを実施せよ! 
 
 前回、井上氏がプライマリーバランス黒字化 → 財政再建を放棄すべしと説いていると
述べた。 これはとりもなおさず、「財政規律」を執拗に主張する政治家、財務官僚をしり
目にゼロ金利である今のうちに国債を発行し続けて日銀に引き受けさせ続けよという経
済政策に辿りつくのだ。
それって「ヘリコプタ―マネ―」の推進ではないか。
 もうお分かりのように井上氏はリフレ派であるようだ。いや、もっとも過激なリフレ派だ
といえよう。

 「ヘリコプターマネー」はFRB議長就任前、2002年、バーナンキによって主張され
有名となった。1969年、かのミルトン・フリードマンによって提唱された。

  減税した分財政支出を減らさないのであれば、政府の借金は増大することになる。
  その際、国債を中央銀行が買い入れるのであれば、結局のところ中央銀行が国民
  にお金をばらまいているのと同じことになる。
  なお、中央銀行による国債買い入れという、「金融政策」と減税や財政支出の増大
  といった「財政政策」のコンビネーションは「財政ファイナンス」とも呼ばれている。
  財政ファイナンスは、ヘリコプターマネーの一種として位置付けられる。

        ~ 井上智洋 著 「A I 時代の新・ベイシックインカム論」~


 井上氏はヘリコプターマネーを3つに分類している。

 ① 政府紙幣発行
 ② 間接的財政ファイナンス
 ③ 直接的財政ファイナンス

 ① 政府紙幣発行については次回、述べます。
 ③ 直接的財政ファイナンスは財政法で基本的に禁じられている。
 ② 間接的財政ファイナンスは現在の安倍政権でも行われているヘリコプターマネーで
ある。どういうものか今一度、確認しよう。

  政府が財政支出のために発行した国債は、主に民間銀行が購入する。
  その国債を中央銀行が民間銀行から買い入れれば、結局のところ政府が民間
  銀行に借金していることになる。中央銀行が発行する貨幣が政府支出の財源
  となっているのだが、間に民間銀行が挟まっているので、このような政策は「間
  接的財政ファイナンス」と呼ぶことができる。
  
                              ~ 引用 同上 ~

  
 さて、ここからいいよ込み入ってくるので、その前に整理しよう。
 中間層が没落して格差社会となったことは今や誰でも承知していることだ。
 「アメリカが風邪をひけば日本がくしゃみする」―― 中間層の没落はクリントン政権
時、すなわち、90年代半ばには既にアメリカではかなりの社会問題となっていた。
 今は亡きTBSの輸入番組、アメリカCBSの「60 Minutes」で没落した中間層の悲
嘆が語られていた。
 当時も I T の胎動はあったのだが時代はまだ単なる新自由主義だった。
 新自由主義 → I T → A I と効率化が進むにつれ、格差はより決定的なものとなる。
 昨今では「超格差社会」などと言ってインドのカースト制度のような意味あいのフレーズ
がメディアに踊っている。
 これではアカンというわけでイケイケどんどんの資本主義のコインの表裏のようなB I
が注目され出した。

 さはさりながら財源はどうするのかをこれまで述べてきた。
 増税が当然の選択枝だが、井上氏はB I について、① 固定 B I と② 変動 B I に分
けそれぞれの財源を、

 ① ⇒ 増税
 ② ⇒ ヘリコプターマネー

としている。
 ヘリコプターマネーについては禁じ手と言われる直接財政ファイナンスをも含めて実
施すべしとしている。

  実施方法は、さしあたり間接的ファイナンスでも構わないが、最終的には、
  中央銀行が政府から直接国債を買い入れることが望ましい。

                                ~ 引用 同上 ~


 誰もが考えるようにそれではハイパーインフレになるのではないか?
 戦前の教訓が物語る。

  直接的財政ファイナンスが持続的に実施されると、政府紙幣発行と同様に、
  財政規律が失われ政府の支出がとめどなく拡張し、ハイパーインフレが
  引き起こされるのではないかと危惧されているからだ。
  実際、1931年、当時大蔵大臣の高橋是清によって導入された直接的財
  政ファイナンスは、軍事支出を減らそうとして是清が1936年に青年将校
  らによって暗殺された2.26事件の後、軍事費の財源として野放図に拡張
  された。
                         ~ 引用 同上 ~


 戦前は過ちを犯したが、用途を限定すれば問題ないと井上氏は説く。 
 それでもヘリマネが財源とはどういうことか釈然としない。

  政府は買い入れ額を国民の人数で割って、漏れなくそのお金を変動 B I と
  して給付する。
  そのためには、貨幣発行益を軍備の増強や道路の建設など他の用途に
  は費やさないというルールが必要となる。

                       ~ 引用 同上 ~



 「貨幣発行益」?ヘリマネで刷った貨幣の発行益を変動 B I の財源にすべしという主
張だ。 これは実に機微にふれる発言で「先生、大丈夫ですか?」と思わず言いたくな
るが、井上氏の主張はついに資本主義の根幹といっていい「信用創造」にまで及ぶのだ。

                                          (つづく)


 


スポンサーサイト
経済 | コメント:0 |

2020年 東京五輪後、21世紀が始まる!? B I 編 VOL.5



 ◎ 財政再建を放棄せよ! 
   ~実質、国の債務はゼロ、国の債務はいずれなくなる~

 ここでいう財政再建とはプライマリーバランス(注)の黒字化のことだ。
 日本は2025年までにプライマリ―バランス黒字化を試算していたが、27年ま
でに黒字化すると2年先送りが検討されたが25年で決着しそうだ。
 政府は6月を目途に新たなプライマリーバランス黒字化目標を策定することになっ
ている。結構、タイムリーな話題だ。
 年初に三橋貴明氏も6月が日本の正念場だと語っている。


 
  (注)プライマリーバランス(Primary Balance)とは、国や地方自治体
    などの基礎的な財政収支のことをいいます。一般会計において、
    歳入総額から国債等の発行(借金)による収入を差し引いた金
    額と、歳出総額から国債費等を差し引いた金額のバランスを見
    たものです。プライマリーバランスがプラスということは、国債の
    発行に頼らずにその年の国民の税負担などで国民生活に必要
    な支出がまかなえている状態を意味します。逆に、プライマリー
    バランスがマイナスということは、国債等を発行しないと支出を
    まかなえないことを意味します。

                      ~ SMBC日興証券
 

 本論に戻り井上氏の発言に耳を傾けよう。
 
  現在、政府の借金は約1100兆円とは確かに莫大であるが、政府の
  発行した国債のうち、400兆円強は日本銀行が保有している。
  つまり、政府の借金のうち、400兆円強は日銀に対する借金なの
  である。 

         (中略)

  そもそも、政府と日銀はどちらも国の機関のはずだから、たとえていう
  と、これは家族の中でお父さんがお母さんに借金しているようなもので
  あり、家族が他から借金しているわけではない。政府と日銀をひとまと
  めに家族のように見なした場合、その借金は1100兆円から400兆円
  を差し引いた700兆円となる。

    ~ 井上 智洋氏 著 「A I 時代の新・ベイシックインカム論」 ~



 概略的に、経済学というアカデミズムの世界ではその通りであろう。
 でも、肝心なところで誤謬を含んでいる。日銀は国の機関のようでも民間銀行
(半官半民)だ。民間の部分、すなわち大株主が誰かということをまるで考慮して
いない。
 当ブログの読者はご存知のことと思うが、学者の世界ではこの点はまるで考慮
されず、「外部」へと押しやられる。
 国と日銀をお父さんとお母さんになぞらえて家族のようなものとして「家族が他か
ら借金しているわけではない」としているが本当だろうか?
 このようなブログを始めるきっかけの一つは雑誌で「フランスロスチャイルド家当主
ギー・ド・ロスチャイルドが密かに来日していた。日銀の会議室の中でギーが橋本首
相のクビを決めた」という副島隆彦氏の記事を読んだことだ。
 日銀に借金するということは「家族の他にも借金すること」になるのである。
 日銀に限らず世界のほとんどの中央銀行は民間の大株主がいることは政治家、
学者、マスコミは承知していてもついこの間まで「アンタッチャブル」であった。 

 それはともかく学者の経済学の講義を聴こう。

  国の借金が700兆円である一方、政府資産もちょうど700兆円である。
  つまり、国の純債務は約ゼロ円なのである。それを持って財政再建完了
  と考えることもできる。
  だが、政府資産の全てを売り払い借金を完済するというわけにはいかない。
  
       (中略)

  したがって、政府の資金はあてにせず、700兆円の借金を減らす必要が
  ある。だが、これは簡単な方法で可能だ。ゼロ金利である今のうちに、
  日銀は買いオペによって市中の国債を回収しておけば良いのである。
  現在、年に60兆円のペースで日銀は国債を買い込んでおり、その一方
  でプライマリーバランスは約20兆円の赤字だ。それらの差し引きの40兆
  円だけ毎年国の借金は減り続けており、18年もすれば総額720兆円
  (40兆円×18)円の減少となる。
  つまり、このまま18年も経てば、国の借金は完全に消滅するというわけ
  でだ。買いオペを行うと貨幣が増えるので、副作用としてインフレが起きる
  はずだが、幸か不幸か、インフレ率(コアCPIの上昇率)は2018年1月
  現在0.9%で、日銀が目標としている2%に届いてないし、当面届くよう
  な気配もない。

                          ~ 引用 同上 ~

  
 プライマリーバランス黒字化放棄は三橋氏や井上氏の他に主張する論者も存在するし、
ナルホドと納得するが、井上氏の論理はさらに加速する。

                                 (つづく)






経済 | コメント:0 |

2020年 東京五輪後、21世紀が始まる!? B I 編 VOL.4




 新しい政策を実施するときはいつもそうだが、「財源はどうするのだ?」という異議
申し立てが反対派から起こるものだ。
 B I は国民一人一人に一定額支給し続けるのだから究極のバラマキであって、
当然、財源が大きな問題となる。1ヶ月に国民一人にいくらばらまくかは諸説あるが、
7万円の支給、すなわち年間84万円(7万円×12ヶ月)支給するとすると、総額、
年間約100兆円必要になるという。
 さて、国家財政破綻が囁かれる昨今、いったいどこから100兆円もの財源を捻出す
るというのか?
 原田 泰 著 「ベイシックインカム」を参考にしながら筆者・井上氏は語る。

  B I の導入に伴って、2012年度予算のうち、老齢年金の16兆円、子ども
  手当の1.8兆円、雇用保険の1・5兆円に対する政府支出、合計約20兆円
  が不要となる。さらに、公共事業予算が5兆円、中小企業対策費が1兆円
  農林水産業費が1兆円、福祉費が6兆円、生活保険費は医療費を除く
  1.9兆円、地方交付税交付金が1兆円、合計約16兆円が削減可能となる。

      (中略)

  それでも、100兆円から36兆円を引いた残りである64兆円分の新たな
  財源が必要だ。仮に64兆円の全てを所得税でまかなった場合、税率を
  一律25%引き上げる必要がある。

  ~ 井上 智洋 著 「A I 時代の新・ベイシックインカム論」 ~


 やれやれでございます。所得税一律25%の増税に国民は簡単には納得しまい。
 それではもっと持っている人からむしりとればいい。
 相続税の大幅引き上げだ。

   例えば、単純化して相続税を一律30%引き上げるものとしよう。現在の 
   最高税率は55%なので最高税率は85%になる。その税率が適用され
   る資産家の子供たちであれば、15%の相続財産でも十分遊んで暮らし
   ていけるだろう。
   相続財産は年間80兆円ほどであるから、増加する税収は24兆円となる。
   先ほどの試算では64兆円の新たな財源が必要だった。そうすると、差し
   引き40兆円となり、それを所得税でまかなった場合、一律15%ほどの
   引き上げが必要となり、その場合、所得税の最高税率は60%となる。
   お金持ちのみなさんに、どうかこの税率を許容していただきたいところで
   ある。

                            ~ 引用 同上 ~



 所得税増税額が25%から15%に抑えられたものの、それでホントに B I の財源
を賄えるのか?そんな増税を国民が納得するのか?
 そもそも増税するなら国家財政破綻の危機が囁かれる財政再建の方が重要ではな
いのか?
 
  ここから著者・井上 智洋氏の言説は驚天動地の連続となる。

  「財政再建を放棄せよ!」

  「実質、国の債務はゼロ

  「国の借金はいずれなくなる」
    
  「ヘリコプターマネーを実施せよ!」

  「通貨発行益を財源とせよ!」

  「信用創造をなくせ!」


 こういうブログやっているから私は友人たちから「トンデモ」とか言われたりする
が、それどころではないじゃないですか!

                            (つづく)




経済 | コメント:0 |

2020年 東京五輪後、21世紀が始まる!? B I 編 VOL.3


  
 もう少し現代におけるB I論議 の変遷をみておこう。
 80年代になり、イギリス、マーガレットサッチャー首相、アメリカ、レーガン大統
領という新自由主義的政策を実施する政権が現れてからB I に関する議論は
広がりを見せる。

 ◎ 1986年 ベイシック・インカム欧州ネットワーク 設立
   
 さらにI T 時代となり新自由主義が世界的な広がりとネットワークを構築して、
効率とスピードが加速されるにつれこの組織は改名される。

 ◎ 2004年 ベイシック・インカム地球ネットワーク

 資本主義が進化すればするほど格差は大きくなり資本主義の “ 鬼っ子 ”の
ごとくB I 論議は深化するのか?
 左派が社会民主主義的見地からB I を支持するだけでなく、右派(経済的な
自由主義という意味)もB I の必要性を繰り返し説いている。
 そればかりでなく、反政府、反権力、反税金、低福祉であるはずのリバタリアン
までもがB I を支持している。

  著名なB I 支持者として、これまでフィップ・ヴァン・バーレスやゲッツ・W・
  ヴェルナー、ガイ・スタンデイングなどが講演や報告を行っている。
  バーレスは、ベルギーの哲学者で、「ベーシック・インカムの哲学」などの
  著作がある。ロックミュージシャンのようなスタイリッシュないでたちで、
  銀色の長髪がトレードマークだ。
  バーレスは「リアル・リバタリニズム」(真の自由至上主義)という思想を
  提唱している。
  先ほど述べた通り、私たちの社会には政府から干渉されない形式的な
  自由がある程度はあるが、好きなことを行う実質的な自由がない。
  この実質的な自由の実現を図る思想こそが、リアル・リバタリアニズム
  である。
  彼は働き過ぎることを「クレイジー」といい、働かないで怠けることを
  「レイジー」という。リアル・リバタリアニズムは、クレイジーやレイジー
  になることも、その間のほどほどの労働をすることも認められるような
  社会を目指しているのである。

     ~ 井上 智洋 著 「A I 時代の新・ベイシックインカム論」 ~

  

 日本では欧米ほどB I 論議が熟していない。 
 B I 支持論者として有名なホリエモンこと堀江貴文氏が支持表明したのは2007
年のことであります。
 注目されだしたのは、2012年、橋下 徹氏率いる大阪維新の会が公約として
B I の導入を公約としたあたりからだろうか?
 さはさりながら、日本はもとより旺盛な議論の歴史がある欧米諸国でもB I を本
格的に導入した国が皆無なのも事実だ。
 右派も左派も賛同するB I に二の足踏む人がいるのだ。
 「そんなに必要なのか?」、「財源はどうするのだ!」等々、異議を申し立てる人
も多いのだろう。
 そうでなければもうとっにくB I が導入されているはずだ。

 2016年頃から「A I が仕事を奪うかもしれない」という論議が沸き上がり、B
I 論は新たなステージに向かっていると筆者・井上智洋氏は説く。
 
  A I 時代に向けた B I に関する議論

  B I の第二次ブームは、人口知能( A I )が人々の雇用を奪うのではないか
  という危惧を背景に、2016年くらいから巻き起こって現在に至る。

                     ~ 引用 同上 ~


 2017年、小池百合子率いる希望の党はベイシック・インカムを選挙公約と
している。

 B I は世界的にみれば「歴史」、国内的にみても「変遷」があるが、A I だって
SFの世界から数えれば相応の「歴史」がある。 
 「歴史」が様々な偶然の結果だったとしても「歴史」と対をなすかのように「アジェ
ンダ」(行動計画)というものは厳然と存在する。
 日本では「国家百年の計」などあってないようなものだから腑に落ちないかもしれ
ないが、彼らは「国家百年の計」どころか国も世紀もまたいだアジェンダがあったり
するのだ。
 そこまで考えを巡らすとA I と B I の関係は社会工学(Social Engineering)の
方便ではないのか?

 それはさておき、B I の財源についての筆者・井上氏の言説は驚愕の展開を見せ
るのであります。

                               (つづく)






経済 | コメント:0 |

2020年 東京五輪後、21世紀が始まる!? BI編 VOL.2




 ベイシックインカム(以下、 「 B I 」 と省略)は、すでに実施されている。
 アメリカのアラスカ州やイランでは天然資源から得た収入で給付されている。
  (アラスカ州は、年間数十万円なのでB I とは言わないかもしれないが)
 欧米では18世紀から B I が議論の俎上にのせられているが、いまだ完全に実施さ
れている国はない。  
 地球上で実施に向かっている国としてイランのほかインドが挙げられる。
 インド政府は2年以内に二つの州で B I 導入をすると発表した。
 過去、カナダ、ケニア、ウガンダが導入実験を試み、現在、フィンランド、オランダ
でも実験遂行中だ。

 たまたま「インド」、「フィンランド」という国名を目にしたわけだが、どうもこの
二つの国名はひっかかる。
 インドと言えば、中国より徹底した監視社会を実現しつつあるし、フィンランド(→
北欧)というと「福祉国家」というフレーズが思い浮かぶ。
 故・西部邁氏が看破したように「福祉国家」とは「共産主義」と共に「近代」が産み
落とした害毒だ。
 「福祉国家」のどこが害毒かと思われるかもしれないが、毒が回ってくるのはまだ
これからのことだ。その先鞭を B I がつけるように思えてならない。
 インドはどうしてもカースト制度の頸木から抜け出せないのだろう。
 21世紀を向かえ新たな階級制度(新・カースト)しての監視社会と B I ではない
だろうか?優れた I T 技術者を数多く輩出するインドこそ新秩序(NWO)を現実
化するのではないか?フト、そう思いたくなる。

 以前も軽くふれたが私の懸念も何のその、昔から右派も左派も B I を称賛して
きた。

  B I の現代的な起源は、クリフォード・ヒュー・ダグラスが1924年に
  『社会信用論』で提唱した「国民配当」や、ミルトン・フリードマンが
  1962年の著作「資本主義と自由」で提唱した「負の所得税」にある。
  イギリス生まれのエンジニアで思想家であるダグラスはそれほど一般には
  知られていないが、イギリスの経済学者ジョン・メイナード・ケインズ
  の主著「雇用・利子および貨幣の一般論」(一般理論)の中で彼の経済
  学的な学説が取り上げられている。彼は英国王立空軍航空兵科で少佐
  を務めていたことがあるので「『一般理論』の中では「ダグラス少佐」と皮肉
  まじりの愛称で呼ばれている。
  『一般理論』では触れられていないが、ダグラスは、『社会信用論』で「貨
  幣発行益」を財源にして、月5ポンドのお金を給付することを提唱している。

            (中略)

  アメリカでは1968年に、ミルトン・フリードマンやフリードリッヒ・ハイ
  エクといった右派からジェームズ・トービンやジョン・ガルブレイスと
  いった左派に至るまで、1200人を超える経済学者が B I の導入を
  政府に要求したことがあった。

   ~ 井上智洋 著 「 A I 時代の新・ベイシックインカム論」 ~  



 16世紀、トーマス・モアの「ユートピア」に起源があるとされる B I の歴史のう
ち現代に直結する部分のみ抜粋した。

 「貨幣発行益」を財源にする―― これは凄く重要だ。

 次回以降、詳述します。

                             (つづく)
                  






経済 | コメント:0 |
| ホーム |次のページ>>