素晴らしき放浪者の戯言

100年に1度の世界の大転換、50年に1度の日本の政権交代を見届けるブログです。 政治、経済、メディア、都市、映画etcの各分野を放浪しつつ 時たま核心に迫ります。

「 1ドル50円時代を生き抜く日本経済 」 を読み直す。 中編

    


    浜女史は説く、「円高脅威論」から円高不況阻止へと躍起になって金融緩和を思いっき
   り推し進めたことがそもそも間違っている、金融緩和するにせよ、もっと緩やかでよかった
   はずだと。
    「???、そんなことを言っても日本はあの当時輸出立国であり、円高が進めば日本経
   済は大ダメージじゃないかと誰もが思っていたし、私はそう思っていたのだが・・・・。

     そこには「円高は日本経済が成熟してきた結果であり、当然の帰結である」
     という認識と、「今後はその円高環境に日本経済の構造を適合せていくこと
     が賢明だ」という発想が欠如していた。
     日本は戦後の焼け跡経済から早々に復興し、高度成長時代を実現した。
     その立役者が輸出であったから、輸出の伸びの邪魔になる円高にアレル
     ギー反応が強く出るのは当然だ。だが、当時の日本経済は、既に焼け跡
     経済でも復興型高度成長経済でもなくなっていた。そろそろ、新しい経済
     モデルにのり換えてしかるべきときが来ていたのである。実を言えば、円高
     はそこに向かっての動きを促してくれる恰好の後押し要因だった。それをテ
     コにして新型経済構造図へとモデル・チェンジを進める。その発想であのと
     きに民間部門が動き、政策も対応していれば、今、我々はここまで苦労せ
     ずに済んだかもしれない。
     
           ~ 浜 矩子 著 「1ドル50円時代を生き抜く日本経済 」 ~




    その後も論考は続くが、日本はもう成熟社会へ突入したのだから、日本の社会・経済の
   構造を変革していくべきだとしている。
    円高不況に呼応するがごとく、通称「前川レポート」(正式名称:「国際協調のための経済
   構造調整研究会」による報告書)の指摘こそあの当時実施すべき政策だったと主張され
   る。時間はかかったが、日本はいつの間にか「内需の国」となり、「小泉改革」を経て「前川
   レポート」の指摘はある程度実現できたのだろう。

    「日本が成熟社会へと転換した」とは、私が再三、指摘してきた「経済的近代化の達成」
   と換言できるだろう。
    85年プラザ合意 ⇒ 86年円高不況 ⇒ 87年円高不況克服 、この時点で日本は「円」の
   国際化の基礎固めを完了し、明治の富国強兵・殖産興業 ⇒ 戦前の恐慌 ⇒ 戦争 ⇒戦後
   復興を経て「経済的近代化」を達成したのだ。
    これは何度も指摘するが、「経済的近代化」を達成した国は、国民誰もが等しく納得する
   明確な国家目標などないのだ。
    かつてなら、「富国強兵・殖産興業」、「大東亜共栄圏」、「戦後復興」、「所得倍増計画」
   「高度経済成長」、そして「日本列島改造論」も入るかな?等々、国民誰もが等しく納得
   する明確な国家目標が存在した。各省庁の、各業界の、各会社の、一個人の明確な目標
   はあっても国家としての明確な国家目標は「経済的近代化」を達成した現在の日本には
   存在しない。世界覇権国家たるアメリカなら、「経済的近代化」を達成した後も常に明確な
   国家目標は存在するが、それらは、かつての日本国民が等しく納得したようにはアメリカ
   人皆が納得するものではない。いつまでも世界覇権国家たらんとするアメリカの国家目
   標と一般アメリカ国民との乖離がトランプ大統領を誕生させた原動力だろう。
    別にアメリカだけではなく、理想的に「経済的近代化」を成し遂げた国など世界中に存在
   しない。「経済的近代化」と共に各国は、様々の病理を抱えている。
    そんなことあるもんかと思われるかもしれないが、某新聞記者が「今の日本は明確な国
   家目標がないです」とイギリス人に語ったら、「何を言います、イギリスは100年前からそ
   んなものありません」と返したという。

    国家目標ではないが、「ライバルは、1964年」と「2020年 東京オリンピック」を広告す
   るのも、オリンピックが「経済的近代化」を成し遂げた現在の日本にとって全国民的な国
   家事業ではないということを示すものです。人によってはサッカーワールドカップの方がオ
   リンピックよりはるかに重要なスポーツイベント、関心事だろう。

    そういえば、「経済的近代化」を達成する以前の、戦後復興期を描く映画「3丁目の夕
   日」では芥川賞を受賞するか否かが文学におよそ縁のない市井の人々にとっても一大
   関心事であったが、現在ではどうだろう、当時ほど世間一般をも巻き込んだ関心事とは
   ならない。
    受賞作のレベルが落ちた?それもあるかもしれないが、次々と時代を刷新していくこと
   が常態であった「モダン」がモダンらしかった時代、すなわち、世間的にいえば「昭和」の
   時代、新進気鋭の作家の登竜門たる芥川賞が今よりはるかに意義があったのだと思う。
    今や、芥川賞よりも本屋大賞かもしれないし、人によっては泉 鏡花賞かもしれない。
    私(わたし)的には瀬戸内寂聴曰くの「芥川賞なんかチンピラでも取れるのよ。その後の
   方が大事なのです」がずしりと響く。それは私自身の“ 近代化 ”が達成されたから、すな
   わち、青春が終わっているからだろう。

    だいぶ脱線したが、「経済的近代化」後の世界を我々、日本人は生きていることは間違
   いない。
    これらがどうしても理解できない、納得できない人々が「明治維新」~「大日本帝国の
   栄光」再びとか、戦後復興のダイナミズムを新自由主義経済と錯覚するのだ。
    これに皇国史観とかが加われば、安倍政権にシンパシーを抱く自称右翼、自称保守の
   姿が浮かび上がってくる。

    30数年前、いち早く新自由主義へと舵を切ったサッチャー政権のイギリスでは、保守が
   すべて新自由主義を礼賛していたとは思えない。保守の“ 御本尊 ” とも言えるイギリスで
   は新自由主義と距離を置いた「保守」が存在したはずだ。ところが、日本では保守=新自
   由主義=グローバリズムが自称保守だった。
    「経済的近代化」を達成してからの熟成度の違いがこの日英の違いを生んだのかもしれ
   ない。
    新自由主義(≒グローバリズム)の発祥の国、英米ではもうグローバリズムとは一線を画
   し自国ファーストとなった。

    思想とは別の次元で、自称保守はやがて時代の仇花となろう。

                                            (つづく)



    
      CMとしては面白いと思うが、戦後復興の到達点としての「1964東京五輪」
      と「経済的近代化」達成後の「2020東京五輪」を同じ土俵で語ることこそ
      ナンセンス。これは万博にも言えることだ。



    



 
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中央銀行が国有化されたらハンガリーのようになるのかな?

    



    さて、週の始めなので希望のある話にしよう。
    昨日、ボケ~とTVを観ていたら、「世界の年収400万円 400万円で夢の豪邸&セレ
   ブ生活」をやっていた。どうやら昨年8月の再放送らしかったが、日本人の平均年収
   400万円で海外ではどんな生活ができるかレポートしたものだった。
 
    何ヶ国か紹介されたが、特に注目はハンガリーだ。
    観光船の管理・運営をしているもちろん年収400万円の人の家族、家、日常の買物を
   密着取材だ。家族は奥さんと子供4人、家は6000万円だそうだが、40代半ばにして既
   に完済。この家はリビング40畳、地下もあり6LDKだった(と記憶する)。子供用のバス
   トイレまであった。日本で言ったら、建物だけで3~5億円くらい?の豪邸だ。
    何でこんな生活が可能なのだろう。
    とにかく物価が安いのだ。ランチのチキンカツ&スープで税込500円。
    何だ日本と変わらない?いやいやハンガリーは消費税27%ですから断然安いのです。
    市場へ行けば、ジャガイモ1kg60円、タマネギ1Kg80円、パプリカ1kg350円、牛肉
   は軽減税率で5%で1Kg700円、これらは日本じゃ100~200gの勘定じゃないか。
    そうは言っても子供4人のいれば学費等大変じゃないのか?
    学費は私立じゃなきゃ基本、大学まで無料、医療費も無料、子供4人以上になるとナン
   ト所得税無税!
    それじゃ、「産めよ増やせよ」となりますね~。
    消費税27%でも納得する人も多いのでは?
   
    何でこんな夢のようなことが可能なのでしょう。
    ハンガリーというと、2010年、ビクトル・オルバーン首相が政権に返り咲き翌年には、前
   首相(社会主義者)が、イスラエルとIMFの厳しい方針に従い、国民を底なし借金奴隷に
   させてしまったことに関し、前首相に対する法的処置を実施すると国民に約束していたの
   です。
    オルバーン首相は、IMFに対して「ハンガリーはこれ以上、ロスチャイルドが支配する
    民間の中央銀行であるFRBからの支援を受けない」と伝えました。
    有言実行のオルバーン首相は、2014年までにIMFに返済すべき負債(22億ユーロ)
   を完済しました。
    ハンガリー政府は、ロスチャイルドの中央銀行から通貨の発行権を取り戻して必要な
   時に借金のない通貨を発行することができるようになりました。
   
    ベンさんがよく言う「日本銀行を国有化すれば、国民一人に1000万円配り、医療も教
   育費も無料」、これをハンガリーは実行しているわけです。
   (日本はハンガリーよりはるかにGDPが大きいので1000万円配ることも可能でしょう。)    
    ハンガリーに出来て何で日本に出来ないのでしょう。
    政治家も官僚も経済人もマスゴミもみんな、IMF、世銀の背後にいる彼らの奴隷だから
   です。
    レポーターの杉村太蔵以下B層は、「きっと消費税27%だからあんなことが可能なん
   だ」と思っているでしょう。
    それより中央銀行が国有化されたことの方が大きいと思います。
    中央銀行の国有化など日本の大手メディアでは絶対に報道されません。
    そうすると、あの番組は消費税増税のためのTPR(TAX PR)だったのかもしれません。

    植草一秀氏曰くの財務省のTPRに騙されちゃいけません。
    消費税上げずとも日銀を国有化すればいいのです。









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「 1ドル50円時代を生き抜く日本経済 」 を読み直す 前編

    



    トランプ氏が米国大統領に就任してから1ヶ月あまりが過ぎた。
    “ 暴言王 ” トランプという印象批評だけでは米国没落中間層のみならず、なぜ、トランプ
   がペンタゴンや白人知識人(NY州、カルフォニア州を除く)の支持をも集めているのかわ
   からない。 
    彼らが期待しているのは「革命家」としてのトランプであり、私も同様であります。
    この「革命」の大義の前には、トランプが政治家として到らなくても目をつぶろうというの
   が彼の後見人、H・キッシンジャーのスタンスだろう。

    トランプに期待される「革命」はいくつかあるが、その一つとして新基軸通貨への橋渡し
   としての大幅なドル切り下げが挙げられるだろう。FXやっている人には常識のようだが、
   大手メディアでも大統領就任時に既に「第2のプラザ合意」が指摘されています。

     トランプ氏就任 「第2のプラザ合意」目指せ 
     元米財務次官補 フレッド・バーグステン氏

      トランプ新大統領の就任を前に、元米財務次官補のフレッド・バーグステン氏は、
      保護主義の台頭を食い止めるには1985年の「プラザ合意」と同様、主要国
      がドル高是正に向け一致して行動する必要があるとの考えを明らかにした。

                                   ~ 毎日新聞  ~ 
 


    「第2のプラザ合意」といってもバブル崩壊後の世界しか知らない世代にとっては、あくま
   で「円安株高」であって「円高株高」だったバブル時代はまるで見当がつかないようだ。
    取引先と話しているとそう感じざるを得ない。
    そこで、チト気が早いかもしれないが、日本は何を目指していけばいいのか、その羅針
   盤として「 1ドル50円時代を生き抜く日本経済」(浜 矩子 著)を読み返して見たいと思う。
    
    本書の予想、「2011年は超円高」は当時、大ハズレだった。
    浜女史のみならず副島隆彦氏も「ドル亡き後の世界」(2009円)で「1ドル=50円」、「1
   ドル=10円」を予想しているが、これまた大ハズレだった。副島氏によれば、

     2012年 IMF・世界銀行体制の終焉

     2015年 新しい世界銀行の誕生

    ということになっているが、今だにそうなっていない。
    彼曰くの修正IMF体制(石油本位制)が間もなく終わることは間違いないことであり、当
   初のスケジュールが5年くらい後にズレ込んでいると思う。
 
    新基軸通貨への橋渡しとしての大幅なドル切り下げがこれから断行されるだろう。
    この荒業を成し得る腕力のある政治家としてトランプに白羽の矢があたったのだ。
    このような認識に基づけば、当時、大ハズレだった「 1ドル50円時代を生き抜く日本経
   済 」を読み返す意義もあるだろう。

   1ドル=100円以上に慣れてしまったが、バブル崩壊後、我々は過去2度、1ドル=70円
   代を経験している。1回目は、まだ日本が「失われた10年」の真っただ中、何かと大きな
   事件が続いた1995年だ。この年、4月19日に1ドル=79円75銭をつけた。
    この時期、海外では韓国、台湾、シンガポール、香港、タイなどが経済成長めざましく「ア
   ジアの奇跡」とか言われた。日本企業は円高を奇貨として成長エリアであるアジアへ進出
   して行った。日本国内の産業の空洞化という問題はあったにせよ、日本経済は95年の円
   高を乗り切った。 
    リーマンショック後、2011年10月31日に1ドル=75円32銭という円高を向かえたが、
   浜  矩子女史が説くように「グローバル化の進展に伴いサプライチェーンが地球規模に
   広がりをもった」ことにより95年の円高に比べれば日本は円高耐久力が強化されてい
   た。

ドル円 長期

                              ― 出典 「社会実情データ図録」― 



    リーマンショック後の円高を浜女史は「高すぎたドルが相応水準に落ち着くプロセス」と
   看破した。「円高は困ったことでできれば円安に戻って欲しい」と多くの企業家が思って
   いる。 
    ニクソンショックの昔から「円高脅威論」が展開されているが、女史はプラザ合意後の円
   高不況を克服しようとした日本の経済(金融)政策そのものに異論を唱えている。

     猛烈な円高の進行という点で思い出されるのが、1995年のプラザ合意である。
     ある意味では、あのときが日本の通貨政策の大失敗の始まりであった。
     プラザ合意による為替関係の大きな変位に、日本はどう対応するか。その判断
     を当時の日本の政策当局は決定的に間違えたと思う。この読み間違いが、今日
     に到る失敗連鎖の出発点だったと言わざるを得ない。

            (中略)
   
     円高不況阻止の大役は、結局のところ、もっぱら金融政策に課せられることにな
     ったのである。かくして、日銀は大幅な金融緩和に踏み切った。

            (中略)

     この金融緩和の狙いは、もとより国内向けの不況対策だった。
     金利を引き下げることで企業のコスト負担を軽減し、内需拡大を実現するというこ
     とだ。円高そのものは、もうプラザ合意で決まってしまったからしかたがない。
     露骨な円高阻止策は打てない。となれば、円高に伴う痛みを最大限緩和する対応
     を進めるしかない。日本の内需拡大は、アメリカからの強い要請だったし、プラザ合
     意の中に盛り込まれた日本の役割分担でもあった。そこを追求する限りでは、文句
     を言われる筋合いはない。かくして、プラザ合意の日本の政策対応はひたすら金融
     緩和による内需拡大に集中することになった。金融大緩和は、マネーサプライの急
     膨張をもたらした。過剰流動性の大発生である。この過剰流動性すなわち余りガネ
     が、土地や株への投資に向かい、かつてない大バブルを生み出すことになった。
         
                ~ 浜 矩子 著 「1ドル50円時代を生き抜く日本経済」 ~
 

     「大幅な金融緩和」といっても、85年当時は公定歩合が5.0%であったのだ。
     段階的に引き下げられて87年には「当時の感覚ではおよそ考えられない超低金利」
    といっても2.5%であります。
       
     バブル崩壊後の世界しか知らない人には隔世の感があるだろう。

                                             (つづく)







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やがてバブルがやってくるだろう。

     



     トランプのアメリカ大統領就任を控え、彼の“ ツィッター口撃 ”、初の記者会見の失望売
    り、及び大統領就任後の暴落見込み前の手仕舞いか、東京株式市場はさえない。
     トランプ相場は一服しても、本格的トランプバブルはこれからだというのが大方の見方
    だ。トランプの政策、原油高誘導政策、大型減税、規制緩和(フランク・ドット法撤廃)、
    財政出動(これはまだ先のことだが)はアメリカの本格的景気浮揚となる。
     彼の“ ツィター口撃 ” で酷い目をみた企業がいる一方で当然、これら政策で恩恵を受
    ける企業もいる。必然的に日本株もアベノミクスの初動のように本格的な再浮上すると
    考えられる。
     
     今年の夏に日経平均25,000円だ、年末に30,000円だ、いや、40,000円を目指
    すと威勢がいい。
     昨年9月までに外資機関投資家が売り越した日本株は約15兆円、オイルマネーを中
    心に約4兆円買い戻されたが、海外年金基金の買いが入るのはこれからで、まだ10兆
    円余り余裕があることから当然に日本株上昇が見込める。
     もっと大きく捉えて日本のバブル時からバブル崩壊、リーマンショックを経て現在まで
    各国の株価は以下のように倍増以上していることに比べ日本株はまだまだ割安だと言
    われる。

      米 国 ⇒ 7倍
      ドイツ ⇒ 6倍
      英 国 ⇒ 3倍
      日 本 ⇒ 半分(これはバブルのピークを起点にしているから疑問符がつくが)

     いずれにせよ、「平成バブルの夢よ再び」という評論家が多いようだ。
     確かに平成バブルは87年1月5日に日経平均18,820円をつけてから夏には2万5
    千円に達している。それなら「今度だって・・・」と思いたくなるのが人情かもしれない。

     そうは言うもののあの時と今ではだいぶ状況が違うのではないか?
     大づかみで言えば、プラザ合意後の急速な円高による円高不況を克服するため(当時
    としては)大幅な金融緩和、財政出動の結果、バブルは始まった。
     つまり、平成バブルは「円高株高」だったわけであります。
     現在のアベノミクスは「円安株高」であり、金融政策は金利下げ切ってゼロ金利となり、
    量的緩和も通り越してマイナス金利まで行ってしまった。黒田日銀総裁は「まだまだ打つ
    手がある」というが、「何にもないじゃん」と誰しもが思うだろう。
     いくら世間が「平成バブルの再来」を煽っても私はそんなことはないと考えていた。
     ところが・・・・・。
     私は植草一秀氏の著作と原田武夫氏の言説、及び身近な情報を勘案して考えが変わ
    った。

      1987年秋に顕在化したような、原油価格の反転上昇に伴うインフレ懸念の
      拡大と金利上昇がとりわけ株式市場に深刻な影響を与える可能性について
      も考察することが必要だ。1987年秋には「ブラック・マンデー」と呼ばれる世
      界規模の金融市場激震が観察されたのであり、類似した状況発生の可能性
      について検討が必要になる。

              (中略)

      警戒が必要なのは、長期金利が上昇すると理論株価が下がることだ。
      2017年にかけて、もっとも警戒を要するのがこの部分だ。米国経済、世界経
      済が浮上すれば、必ず金利に上昇圧力がかかってくる。その影響で株価は下
      落しやすくなる。ブラック・マンデー的な株価調整のリスクを提示しているのは
      このためである。

              (中略)

      1985年から1987年にかけての原油価格推移と、2014年から2016にかけ
      ての原油価格推移が類似している。2017年央頃にこのリスクが浮上する可能
      性がある。ただし、ブラック・マンデーの調整は一過性のものにとどまった。その
      代償として日本の真性のバブルが生み出された。ブラック・マンデーリスクを念
      頭にいれておきたい。

           ~ 植草 一秀 著 「反グローバリズム旋風で世界はこうなる」 ~



     「平成バブル」はwiki的には86年12月より始まるとされるが、本格的にはブラックマ
    ンデー以降の株式市場の上昇によって始まったとみるべきだろう。


株価長期推移

                                    出典 社会実情データ実録
     

     植草氏指摘のとおり、今年、「ブラック・マンデー Ⅱ」というべき暴落が起きて、それが
    一過性のものとして収束すれば「平成バブル」と同様、株価は反転急上昇していくので
    はないだろうか?仮に「ブラック・マンデー Ⅱ」が起きてもトランプ政権の株価対策の2
    トップと目されるスティーブン・ムニューチン財務長官とカール・アイカーンCEA(経済諮
    問委員)委員長がすぐ収束させるのではないか?もっと穿った見方をすれば、この二人
    及びトランプが指名する次期FRB議長でバブルを起こさせるために敢えて「ブラック・マ
    ンデー Ⅱ」が起こるように政策的に誘導し、マッチポンプ的にすぐ収束させるかもしれ
    ない。
    例えそうなったとしても「円安株高」から「円高株高」に転換できるのだろうか?
     これについては原田武夫氏が解説している。

      「円安誘導に伴ういわゆる”アベノミクス“、その実、『日本バブル』第1弾は早晩終
      わることになる。なぜならば我が国が本当に”バブル局面“になる際には、必ず直
      前にむしろ円高になっているからである。円安誘導で株価が上昇しているかのよ
      うに見えるのは、円安下で評価が高くなる上場企業について加重平均上のウエ
      イトを高くしている日経平均株価のトリックによるものであって、十分注意する必要
      がある」

      「むしろその次に生じる、”円高基調における資産バブル展開としての『日本バブル』
      第2弾“こそ、本当のバブルである。すなわち他に選択肢がないという状況の下、
      我が国にグローバル・マネーが殺到する結果、まずは円高となる。だがそれでは円
      建てで何か資産運用が出来るのかというと、結果的に外国勢にとって収益性と簡便
      さからいって株式投資であることから、内需系セクターへの集中的な株式投資が始
      まる。
      これが『日本バブル』第2弾なのであって、その際、注目すべきは加重平均による
      上述のようなトリックがない東証株価指数(TOPIX)である」

               (中略)

      はっきり申し上げよう。―――2016年後半から2017年(来年)にかけては「円高基調
      における資産バブル」としての「日本バブル」第2弾が急発進・急展開する。様々なリ
      スクが対外的には”炸裂”し、当然、円高が急伸していくわけであるが、それを間断な
      く吸い込むかのようにして我が国だけは株価が急騰していくのである。だが「上げは
      下げのため」なのであって、未来永劫続くものではないことを今から覚悟しておかな
      ければならない。2018年の声を聞くや否や風雲急を告げる状況となり、場合によって
      はそこで「リーマン・ショックを超える金融崩壊」が発生するのである。その後、我が国
      を待ち受けているのはハイパー・インフレーション展開であり、“デフォルト(国家債務
      不履行)”である。

               ~ IISIA なぜこれから「日本バブル第2弾」なのか? ~



     これらは現在の状況と違うではないか?
     原田氏の場合、理論の根幹は正しくてもいつも時期がずれているように思える。
     
     私は株は素人だが、不動産に関しても「平成バブル」を彷彿させる状況が見てとれる。
     昨年、身近で「大家」になった人が続いた。
     「サラリーマン大家」が過熱気味だから当たり前のことかもしれない。
     当局はこの加熱傾向を警戒しているようである。
     今年からサラリーマン大家向け融資は確実に蛇口が除々に閉まってくるだろう。
     
     一方、現在、不動産業者には収益物件取得にアグレッシブな人々が少なくない。
     マイナス金利で銀行収益を圧迫しているのに当局の締め付けが厳しく中小企業の事
    業融資は限定的にならざるを得ない。貸出先が限られる銀行等は不動産を担保に金
    を貸すしかなくなってくる。この状況を受けて不動産業者はますますアニマルスピリッ
    ツを旺盛にする、不動産業者の競争は激しくなる、いきおい収益不動産の価格は上昇
    する、担保価値が上がるのだから銀行等はさらに融資する・・・・・。という上昇スパイラ
    ルはまだ局所的だが、どうも銀行等の融資先が「平成バブル」の頃と類似してきている。
     「平成バブル」の頃は、「土地があればいいんだ!何でもいい不動産にはどんどん融
    資しろ!」、すなわち土地神話に基づく融資だった。今や銀行等も収益還元アプローチ
    することから、あの時とは状況は異なる。
     でも、マイナス金利で収益圧迫されたうえに当局の締め付けを恐れて貸出先が不動産
    くらいしかなくなっている。(麻生財務相に「金貸しが金貸さないでどうするんだ!」と叱ら
    れるくらい銀行等は貸し出しに困っている。) 

     来年の今頃は不動産バブルが起こっているように思えてならない。   
     それは都内一等地、都下、首都圏優良物件、それも収益物件限定バブルだと思う。
     2004年あたりの都内優良地限定のファンドバブルよりは広範囲だが、住宅地への波
    及は限定的だろう。
     最後の、過去最短のバブルのような気がする。
     
     「サラリーマン大家」にならんとする人は、この点よくよく気をつけた方がいいと思います。




反グローバリズム
深入りし過ぎず、さりとてポイント外さない
筆致が小気味いい。







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第1幕はEU金融危機か!?

    



    年末いかがお過ごしですか?
    私はどうも「ぽやっ」としています。
    どうやら、12月か1月に新アメリカドルが発行されるようです。
    http://golden-tamatama.com/blog-entry-2592.html

    またかいな、「AMERO」の時だって・・・・。
    と私はやり過ごしていました。
    ところが、そうは言っていられない
    事態が迫りつつあるようです。

    イタリア3位の銀行が経営不安 政局混乱、増資が不透明    
    http://www.asahi.com/articles/ASJD63JDMJD6UHBI00L.html
   
    このモンテ・パスキ銀行とは友人宛てに送った長文メールでリストアップした危ない銀行
   ワースト10のワースト1位の銀行です。
    本年1月20日、すでに取り付け騒ぎを起こしています。
    もうそろそろあれから1年です。
    一応、危ない銀行ワースト10を上げておきましょう。

      1  モンテ・ディ・パスキ・ディ・シエナ(イタリア)

      2  アライド・アイリッシュ銀行(アイルランド)

      3  ラファイゼン・バンク・インターナショナル(オーストリア)

      4  アイルランド銀行(アイルランド)

      5  ポプラール銀行(スペイン)

      6  ウニクレディト(イタリア)

      7  バークレイズ(イギリス)

      8  コメルツ銀行(ドイツ)

      9  ソシエテ・ジェネラル(フランス)

     10  ドイツ銀行(ドイツ)


    こんなニュースがあっても年末の慌ただしさに紛れ、トランプ相場でうかれ、忘年会でア
   ッパパーになり、「ま、大丈夫でしょ」とみんさん年を越すでしょう。

    ずばり言います、EU金融危機は来年1月、トランプ就任前だと思います。
    すなわち、1月20日前、案外、阪神大震災と同じ日、1月17日ではないでしょうか?

    大変だ、と思ったらトランプ就任でまたぞろドカーンと爆上げ!
    とはいえ全部は戻らず4割5割くらいかもしれませんが。
    その後、1~2ヶ月で全部回復、暴落前より上がる。
    「やっぱトランプ凄い!」とパチパチ拍手~!
    そういうシナリオじゃないかと思うのです。
    2月かもしれませんが、そうするとトランプ就任で上げて、すぐ暴落じゃカッコつかない。
    トランプをスターにするには就任前に暴落。そうすればこのままほかっていたら大変だ。
    財政出動だという大義名分が出来ます。

    なんて友人宛てにメール送った後、この新ドル札発行を思い出しました。
    なんで「トランプ大統領就任と同時に新ドル札発行」ではなく「12月か1月」なのでしょう。
    このEUの金融危機と連動するからです。
    本格的には1月だと思いますが、12月という目もあるということです。
    世間的には唐突でしょうが、今までの経緯をずっと追ってきたものからすれば、「新ドル
   発行」という段階まで機は熟しすぎるほど熟しています。

    FRBだって1913年のクリスマス休暇のどさくさに紛れて法案が可決されて誕生した
   のです。今度だってクリスマスのどさくさに新ドル札発行という目もないわけではないで
   しょう。まあ~、新ドル札の方はともかくEU金融危機は迫っているのではないでしょうか?

    「100年に1度の世界の大転換 劇場」の第1幕はヒラリー逮捕のはずでした。
    どうもヒラリー逮捕は先送りか無いようです。
    第2幕のはずだった「EU金融危機」が第1幕となるのではないかと思います。






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