素晴らしき放浪者の戯言

100年に1度の世界の大転換、50年に1度の日本の政権交代を見届けるブログです。 政治、経済、メディア、都市、映画etcの各分野を放浪しつつ 時たま核心に迫ります。

ゴダールが教えてくれた VOL.6(その3)

先ほど、「中ピ連」(*)を引き合いに出しましたが、70年代は
「妊娠中絶」が大いに議論されました。

 *「妊娠絶禁止法に反対しル解禁を要求する女性解放合」の略。

 これらの運動の背後で彼らは蠢いておりました。


  1973年に最高裁判所に上程された「妊娠中絶訴訟書」
 の草稿をタヴィストックは準備したが、原案はそもそも
 ロシアにおける 「女性解放」運動や「自由恋愛」の草分け
 であるコロンティ女史が発表したものだった。
 ボルシュビキの人民委員のなかでも指導的地位にいた
 彼女の著書は、結婚の神聖さやキリスト教国で最重要
 視されている社会単位としての「家族」を痛烈に批判して
 いる。
                    
                                       -p176-


  女性解放運動していた女史達は、そんな意識はなかったろうが、
  タヴィストックは、いわゆる「女性解放運動」を通して、「家族」の
  解体を標榜していたことが伺える一節だ。



  なかでも、結婚と家庭生活の神聖性の破壊が槍玉に
  あがった。それを「骨抜きにする」ため、憲法にも矛先
  が向けられた。
  同性愛や妊娠中絶も米国憲法の「改憲」と並んで
  タヴィストックが仕掛けた計画である。
                                                              
                                        -p187ー


  これはテレビの「トークショー」に関しての記述だが、もちろんハリウッドも
利用されたのだろう。
  もっとも「精子バンク」で健康で優秀な精子を買うことが現実のものとなり、
同じ精子の子供らがWEBサイトに集い、「オフ会」で実際に会ったりする
人々もいる昨今だ。(これがアメリカの急進リベラルの一端だろう)
  p187の記述に対して、「それがどうしたの?」と思う人も少ないないだろう。

  でも、そう思うとしたら、我々が彼らの「長期的浸透」、「心を操る条件付け」に
まんまとやられている証拠だ。
  「『洗脳』なんて言葉とは、自分は無縁だ」と思っていても、彼らが仕掛ける
「長期的浸透」から自由な人は、私も含めて世の中にほとんどいないだろう。

  メディアの中にもかかる事態に自覚的な人は存在し、「エスクワイア」誌の
1節は「タヴィストック」と名指しはしていないものの、こうかかれている。


  70年代の社会革命(とても重要な語句だ)において、
  儀式、人間の相互交流  組織的な生活は急変した。
  この変化は未来観に当然、影響を与えている。
            (中略)
  米国はあらかじめ敷かれたレールに沿って変容しつ
  つある。私たちが米国版を創刊しても、(今後エスク
  ワイアで執筆が予定されている)記事はさほど新鮮
  に映らない恐れがある。
  それほど新しい考え方が米国の生活全般に溶け込
  んでいる。
  それまで気づかなかっただけだ。
                      

                                    -p183~184-


  「社会の変革」のうち「家族」について、そのほんのサワリをスケッチした。
  もっとも10数年くらい前から、「家族」、「地域社会」の崩壊の反動として、
アメリカではキリスト教原理主義(宗教右派)が台頭してきている。

  「タヴィストック」の著者の立ち位置はカソリック右派のようなので、このあたり
はあまり触れられていない。
  「社会の変革」によってもたらされた荒廃した世界より、「聖書」に戻れ!
  ということだろう。
  この原理主義者の上層部は、
  「ようこそおいで下さいました」と諸手を広げて待ち受けるだろう。

  全くもって、舌を巻くほどうまく出来た構造だ。
  何がかって?キリスト教原理主義者って、ブッシュの強力な支持基盤
  でしょ、結局、こっちに転んでも「ヘビ族」の手の内にあるわけです。
  末端の人々そうでなくても、キリスト教原理主義者の上層部は「悪魔教」です。


  資本主義と共産主義、共和党と民主党、核廃絶と生物化学兵器製造、etc
彼ら「ヘビ族」の、両建て≒武器商人の発想≒二重人格、これらの基本構造
を軽く「理解」ではなく、がっちりつかんで(わかって)いれば自明のことです。
                                
                                   (「最終節」につづく)


セレブの種
保険会社で内部告発したばかりに
世の中から“干された”主人公が
精子ビジネスにいそしむ様を
描いたコメディー。
急進リベラルのスパイク・リーらしい
作品。





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