素晴らしき放浪者の戯言

100年に1度の世界の大転換、50年に1度の日本の政権交代を見届けるブログです。 政治、経済、メディア、都市、映画etcの各分野を放浪しつつ 時たま核心に迫ります。

アナザー 「ポスト 『3.11』 」 後編 


   
   小島慶子女史の評判はかねてより聞いていたし、稲垣吾郎とのTV「ゴロウ・デラックス」は
  観る価値のある数少ない深夜TV番組だと思っております。
   相当に異色、異能のゲストをさばくには彼女くらいのしたたかさとしなやかさが必要であ
  り、その手さばきを感心しておりました。

   ゲンダイの記事も「キラキラ」というより「キラリ」と光るエッセイと拝見した。
   おそらく昔はもっとキャリア志向、できる女を目指していたであろう彼女が「アラフォー」
  をむかえて冷静かつしなやかに、さりとて賢しくなり過ぎず自らのスタンスを語る姿はすが
  すがしい。

    競争社会に生きていればライバルや同期が先に昇進することもあるでしょう。
    でも、「誰かが先に出世したから自分にポストが回ってこない」とは考えない
    で欲しい。 (中略) 他人の得は自分の損ではない。うらやましいと思って
    も才能は相手の方が上だったと素直に認めて、柔軟に考えたほうがいい。
    夢や目標を定めることは確かに素晴らしいけど、反対に視野を狭めてしまうと
    私は思います。

                ~ 日刊 ゲンダイ 小島慶子 ~


   このあたりは自らを資本主義の申し子と公言して憚らない勝間和代女史と真逆の身構え
  ではないか。あまり興味もないので詳しく知らないが、勝間女史が説くのは、
  「こうすれば成功する、成功するためにはこれとこれはMAUST」なんて具合では
  ないか。彼女のような生き方を目指す女子ももう過去のものとなりつつあるのか。
   いやいや、そうでもないような気がする。
   
   ベストセラーの棚に並ぶのは勝間もどきばかりで辟易するし、いくら「おバカ」でも
  80年代の方が文化的だったぞと、オヤジの繰りごとこぼしつつ苦々しく思っていた。
   いくら成功しても、大地震、大津波で木端微塵になってしまうのだし、経済の「大津波」
  が目前に迫っている。
   己が成功したい、出世したいというのはいくら積み上げたところで自己の救済を求める
  小乗仏教的であります。この大転換の時代、むしろ必要なのは大乗仏教的な視点ではない
  かという思いで当ブログを連ねております。
   そんな昨今、己の身の丈を語りながらも大乗仏教的世界へ至る小島慶子の発言
  にははっとさせられた。


    激動の2011年が終わり、全員が心身ともに疲れいますが、私を含む
    「中年世代」にはもっと元気に躍動的に活動して欲しいと思っています。

        (中略)

    中年は物事を少しずつ動かすことが出来る世代。自分の出来なかった
    理想や仕事を後輩に託せば、違う形で実現するかもしれない。
    彼らが夢をサポートしてくれるかもしれない。
    そして、自分が古いと感じる世代に対して働きかける手段もある。
    中年は体力あふれる若者よりも、実は一番能動的に動けるのだと
    思います。
            
                     ~ 引用 同上 ~


   別に彼女じゃなくても、子育てを終えつつある、または終わった同世代の女性には、
  このように考える女性が少なくない。
   やはり、だらしないのは男なのだ。
   同世代の男性は確かに最も重荷を背負っている世代だということは承知している。
   しかし、この大転換期、世の中動かしている我々世代が変われば、小島女史曰くの
  ように世界は動くのであります。

   自ら動けなくても、せめて関心くらいもって欲しいものだと、常々、友人、知人に話し
  かけているのですが、すぐ「ガラガラ」とシャッターを閉めてしまいます。
   もはや彼らに何言か語りかけても時間の無駄なのだという“ 悟り ”の境地に至る年の
  瀬であります。
 
   どうも愚痴っぽくなるのでこれくらいしますが、彼女らは情報、知識、認識が不足して
  いても本能的に時代の変わり目を察知している。この辺が男との違いだろう。
   
   小説家とはたぶんに女々しい職業だと言うと怒られそうだが、感性の人、五木氏がこう
  述べているのは彼の中の女性的感性に由来するような気がするのです。

    しかし、いつまでも気づかないふりをしているわけにはいかない。
    せめて、その時がきたときに、あわてふためくことのないよう覚悟
    をきめておく必要があるのではないだろうか。これが杞憂であれば
    幸いだ。

               ~ 日刊 ゲンダイ  五木寛之 ~



   ポスト「3.11」は「経済特区」とか復興だけの問題でも、被災地だけの問題で
  もない。ポスト「3.11」は、日本国民、各人の生き方が問われる。

   来年以降、“ 経済の大津波 ”は、さらにこの傾向に拍車をかけるだろう。
   新自由主義を超えるむき出しのグローバル競争であくまでも勝ち抜くことを志向するのも
  一つの生き方、小島女史のように身の丈からじわじわと発信し、世の中動かしていくのも
  また一つの生き方。
   十人十色のようで、大きくいって二つに大別されるように思います。

   「保守」とか「リベラル」ではなくて、この視点から政党が立ち上がればいいのに、
  ふとそんなことを考えた年の瀬であります。

   1年間、当ブログにおつきあいしてくださった皆さん、ありがとうございました。
   
   来年もこの調子で行けるところまで行きます。

   





 





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