素晴らしき放浪者の戯言

100年に1度の世界の大転換、50年に1度の日本の政権交代を見届けるブログです。 政治、経済、メディア、都市、映画etcの各分野を放浪しつつ 時たま核心に迫ります。

黒田日銀総裁オフレコ発言のインサイド 後編

     



     日銀の異次元の緩和が始まってからは、国債というと日銀の引き受けばかりが取りざ
    たされる。以前はゆうちょ銀行が国債引き受けの最大手だった。
     メディアは安倍首相と黒田日銀総裁の不協和音にフォーカスあてるが、私は黒田日
    銀総裁の発言「ヨーロッパで国債をリスク資産とみなし、銀行への規制を強化する議論
    が始まっている」、 このうち「ヨーロッパ」と「リスク資産」に着目したい。
     黒田総裁は「ヨーロッパ」とかいってぼかしているが、ヨーロッパ諸国を指すことは間違
    いないが、煎じつめると「BIS」(注)のことを暗に意味していて「リスク資産」とは新・BIS
   規制(バーゼルⅡ)からバーゼルⅢにおけるリスクのことだろう。

      (注)BIS(Bank for International Settlements)は国際決済銀行のことで、
         中央銀行間の通貨売買(決済)や預金の受け入れなどを業務として
         1930年、スイスのバーゼルに本部が設置された。
         BIS規制は銀行の自己資本率に関する規制で、自己資本率8%を超え
         ない銀行は国際業務を禁じると取り決めされている。自己資本率は
         自己資本を分子とし、分母はリスクアセット(資産の種別・リスクによって
         加重平均された資産項目)で与えられる比率となっている。
         新・BIS規制(バーゼルⅡ)は、より金融機関のリスクを反映すべくリス
         クアセットの算定においてこれまでの信用リスクと市場リスクに加え、
         オペレーションリスクを加味することが定められている。
         2011年、バーゼルⅢが発表され、現在は、2013年1月からの試行
         期間で2018年1月からバーゼルⅢは本格導入される。
         自己資本比率が10.5%以上とされるほか、さらなる規制強化が盛り込ま
         れている。

     「洗脳支配」(2008年)で苫米地英人氏は新・BIS規制(バーゼルⅡ)を絡めたゆうち
    ょ銀行上場による国家財政破綻論を取り上げています。当ブログを始める前ですが、
    「洗脳支配」の要旨を再構成して私なりに2パターンからゆうちょ銀行上場に絡む国家
    財政破綻論をまとめてみました。より具体性、実効性にあるパターンを自己引用します。

      2007年3月施行の新・BIS規制によって民間銀行には、より厳しいリスク管理
      が義務づけられました。具体的には、これまでリスクゼロで試算することが許
      されていた、銀行が保有する国債に損失リスクを計上することが義務づけられ
      たのです。かつてのBIS規制では、自国の国債はリスクゼロで評価していいこ
      とになっておりました。国債保有分については、銀行の自己資本は毀損され
      ないことになっていたのです。ところが、新・BIS規制では、国債についてもリ
      スク評価を行い、引当金を積まなくてはなりません。引当金計上により、自己
      資本率が低下して例のBIS規制に抵触するおそれがあるわけです。 
      自国の国債を保有すると、リスク評価によって自己資本率が低下するくらい
      なら、米国債とかもっとリスクの低い国債を保有するようになるでしょう。
      郵便局と違い、ゆうちょ銀行は民間銀行なのですから。もっとも、現在のところ、
      ゆうちょ銀行の資金運用は「国債、地方債、政府保証債」に法律で限定されて
      います。ところが、2007年末には、ゆうちょ銀行自身から「金利リスクのコント
      ロール手段を確保する」という理由で運用対象の拡大が政府にリクエストされ
      ています。運用拡大は時間の問題ではないかと思われます。 

                     (中略)

      ここでも官僚たちは、必死で抵抗を試みています。
      何ともへ理屈ですが、官僚たちの抵抗はこうです。
  
       「新BIS規制がリスクと言うとき、これは預金者保護を目的としている。
       貸し出しをする側のリスクだと解釈できる。そうすると、郵貯は事実上、貸し
       出しをしていない。なぜなら、貯金はすべて国の特別会計に組み入れられる
       からだ。お金を貸していない銀行に新・BIS規制のリスク要因をあてはめる
       必要はない」

      苫米地氏は以下のように官僚たちの理屈は破綻していると説きます。

      ①新・BIS規制がリスクとしているのは、預貯金が目減りするリスクを問題と
       しているのであって、貸し出していようがいまいがリスクはリスクである。

      ②国債を購入することは、国に貸し出しているのと同じことです。
       日本国債は事実上、債務超過国の国債であって、リスクを加味しなけれ
       ばならない格付けです。貸し出しリスクを計算するのは当然のことです。

     官僚たちの苦しい、子供だましの理屈が通るのは、数年後のゆうちょ銀行の株式
     上場、完全民営化までだと苫米地氏は締めくくります。
     完全民営化となれば、まったなしに新・BIS規制が適用され、国債のリスクは顕在
     化して、国債暴落は時間の問題でしょう。

                     - 出典 苫米地英人 著 「洗脳支配」 -


     上記は2008年に書いたもので今やずれているところもあるが、本質は変わらないと
    思う。
     2009年、民主党政権が出来て郵政民営化は凍結され、ゆうちょ銀行上場は先送りさ
    れた。自民党が再び政権奪取して、郵政民営化は推進されて今秋、日本郵政グループ
    は上場が予定されている。苫米地氏の「洗脳支配」では、国債暴落、国家財政破綻して
    2013年までに日本はIMFの管理下に置かれていることになっている。
     民主党政権の郵政民営化凍結で、2年先にのびただけで、2015年、今年が国債暴
    落の年となるのでしょうか?
     そんなこと、ゆうちょ銀行がするはずがないと思われるかもしれませんが、日本郵政の
     西室泰三氏は副島氏によると凄い悪人、すなわち売国奴だそうですからBIS規制に
    基づいて粛々と日本国債よりリスクの低い外国債を買うかもしれません。
     ゆうちょ銀行が上場したからといって、すぐに外国債を買うとは限らないかもしれない
    が、日本国債の格付けがこのままなら少し先送りされただけ、2018年1月、バーゼル
    Ⅲが本格的に適用されてる時には日本国債よりも外国債に比重を置く可能性は否定
    できない。

     ところが・・・・・。「国家財政破綻?無問題(モーマンタイ)!」と断じる人がいる。

      日本は破産もしないし、増税も必要ありません。一般会計と特別会計を
      一本化して毎年500兆円程度の予算を組めば赤字国債も減らせるし、
      増税なんか必要ありません。日本の政治家も官僚も勉強が足りないの
      ではないですか。
      ここに書いてあることは国際法、国内法に照らして違法な点は一つもあ  
      りません。それを実行することに関与している人間が無能なだけです。
      1000兆円を超える赤字国債は国民がつくったものではありません。
      歴代の無能な自民党政権がつくったのではありませんか。
      どうして、そのしわ寄せが国民にくるのですか。
      自分たちは公用車に乗り、料亭でくだらない談合をして癒着、天下り、
      政治資金も全部国民の税金、このようなことが延々と続いています。

       ~ 板垣英憲 著 「吉備太秦が語る『世界を動かす本当の金融のしくみ』」 ~
 

     IMFに出向した財務省官僚が増税のためのプロパガンダとして作成したといわれる
    「ネバダレポート」から数えて、私は乙女のクローバー占いのように、「くる(破綻する)、
    こない(破綻しない)、くる・・・」と2転、3転、4転して日本は真性には破綻しないという
    結論に至った。なぜ、そうなるかはこの本を読めばかわります。
     さらに「消費税はいらない」と記事にしたし、2月発売のこの本を読む以前に
     「イスラム国日本人人質事件!本命は安倍政権!?」とも述べてきた。      
     この本にも似たようなことが書かれている。


      消費税増税もいらない、アベノミクスも要らない。
      このような政権は溶けてなくなればよい。とは言え、言っているだけで
      は何も変わらない。
      ゴールドマン・ファミリーズ・グループは本気ですよ。根本的に変えます。
      決定事項です。ブレることはありません。

    
                             ~ 引用 同上 ~

     そんなこんなしているうちに西川農水相が引責辞任にして閣僚のドミノ辞任もささやか
    れ始めたし、ネットでは周知のことだったが、福島汚染水問題も表メディアで報じられは
    じめた。さらに「農協改革」を巡りデータねつ造も露見し、どうも偶然というには安倍首相
    のおなかが痛くなる事態が続きすぎる気がします。
     
     いよいよ狼煙(のろし)が上がったのだろうか?

     今後の情勢が要注目であります。    

                               (了)


吉備太秦










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