素晴らしき放浪者の戯言

100年に1度の世界の大転換、50年に1度の日本の政権交代を見届けるブログです。 政治、経済、メディア、都市、映画etcの各分野を放浪しつつ 時たま核心に迫ります。

トランプの移民排除に関する数字

   



    トランプ米国大統領のイスラム教徒入国拒否に関して世界的に批判が集まっている。
    ことの是非を問う前に世界の移民事情を見ておこう。


移民人口
                                       
                                     出典  社会実情データ図録


    アメリカは移民の国とか言われるが、総人口に占める移民の割合はことさら多いとは言
   えないことがわかる。データがやや古いが、イギリスと同じで13.3%であります。
    この移民の総人口比だけで考えると欧州各国のトランプイスラム教徒入国拒否批判は、
   ごもっともな主張といえる。でも、GDPの伸び率でもそうだが、%だけでなく総数で考え
   ないといけない。

     319,130,000人(2014年米国人口) × 13.3 ≒ 41,640,000人

     64,600,000人(2014年英国人口) × 13.3  ≒ 8,590,000人


     総数で考えると事態は変わってくるのです。
     イギリスの総人口の60%以上の移民がアメリカにはいることになります。
     シリコンバレーを始め西海岸などは移民で会社が成り立っている、経済が潤っている
    ことから移民排除などとんでもないという主張となるのは頷けます。
     その反面、不法移民は今や1,000万人以上いると言われます。
     さらに4,000万人を超える移民のうち5~10%以上?がやがて不法移民となってい
    くのでしょう。ちょっと堪りませんという感じですね。
     不法移民を日本の総人口数に占める人数に換算してみましょう。

                (2016米国総人口)  (2016日本総人口) 
    10,000,000 ÷  323,980,000  × 126,800,000   ≒ 3,910,000人
        
     都道府県別人口ランキング第10位の静岡県(368万人)よりも多くの不法移民が日
    本国内にいることを想像してみて下さい。
     しかも銃社会アメリカでは日本よりはるかに彼ら不法移民が犯罪者予備軍になりや
    すい。
     自分たち中間層が没落しているのにポリティカル・コレクトネスでカッコつけている場合
    か、もう不法移民予備軍なるような移民はいらないが本音でしょう。
     そう解さないとトランプのイスラム教徒入国拒否に49%の支持が集まる理由はわかり
    ません。


     イスラム教徒入国拒否の前にメキシコとの国境にメキシコの負担で壁をつくるという公
    約がありました。グローバリズムの時代、とんでもないことだと言われています。
     これまた日本に置き換えて考えてみてください。
     自宅と隣家の間に境界壁がなくてもいいのでしょうか?
     私は仕事柄、「やれ1cm出ている、いやこれが元々の境界だ」と争っている事案を見
    てきました。「たかだがこの程度の土地でこんなにいがみあっているのだから領土問題
    などとてもじゃないが一朝一夕で解決できるもんじゃない」と常々思っています。
     今回は領土問題じゃありませんが、本当に国境に何にもなくてもいいのでしょうか?
     これもメキシコからの不法移民の問題と言われていますが、どうもそれだけではない
    ようですよ。それにメキシコに費用負担させる根拠もあるようです。

      
      この問題の秘密は、メキシコ国境沿いに、ものすごい数の工場が、メキシコ側で、
      作られて操業していて(日系企業もたくさんある)そこの経営者たちは、毎日、
      アメリカ側から、メキシコに国境線を越えて通っている。そして、「メキシコ製」に
      なった工業製品を、アメリカに無関税(関税なし。これがNAFTA、ナフタだ)で持ち
      込んでいる。その金額が、正味、差し引きで、6.3兆円なのだ。
      このことにアメリカ国民が怒っている。

                      ~ 副島隆彦 「重たい掲示版」 2080 ~



    メキシコの不法移民というより本来「アメリカ製」なのに「メキシコ製」になってしまう
   ことが問題だということだ。壁の建設費は1兆円以上、負担がいやなら関税20%とトラン
   プは主張している。

     6.3兆円 × 20% = 1.26兆円

    壁費用なら単年度、関税なら毎年、どちらが得か考えてみましょうということだ。
    エグイ取引だが、全くのデタラメではなく算定根拠はあったのだね。
    グローバル企業にとって生産国がどこでもいいのだが、トランプはこれに異を唱えてい
   る。
    
    確かにイスラム教徒入国拒否してもテロ対策に有効とはいえない。
    生産国にこだわるのは時代錯誤かもしれない。
    これらはトランプ支持者への受け狙いだ。
    これを「ポピュリズム」と言うのは簡単だが、彼は共和党内の基盤が脆弱であるから支
   持層を大事にするしかない。
    それに「ポピュリズム」は今やマイナスイメージでしかないが、元々の意味は逆です。
    権力者の側ではなく大衆の側に立った政治という意味です。

    トランプには大願成就してもらわないといけない。
    これしきのことでトランプは、へこたれないのだ。




      


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