素晴らしき放浪者の戯言

100年に1度の世界の大転換、50年に1度の日本の政権交代を見届けるブログです。 政治、経済、メディア、都市、映画etcの各分野を放浪しつつ 時たま核心に迫ります。

映画 「 スノーデン 」 vs B層(マスゴミ) 後編

 

      本作では架空の上司・オブライアンのセリフについて一切考察されていない。
      このセリフについて考察することは機微にふれることであるのだから。
      ここは観客にスルーしてもらはないといけない。凡百な映画評論家もここはスルーす
     るのだが、あろうことかあそこが事実と違うとあげつらうのは幼稚以外の何ものでもな
     い。よかろう事実誤認に満ちた映画とするなら、監督オリバー・ストーンはスノーデンに
     ついて読み誤っている、若しくは騙されているということなる。さらにここに描かれるス
     ノーデンが悪役でなく英雄として描かれているのがけしからんと言うに等しい。
        
      スノーデンが「売国奴」、「悪人」とされる理由は「国家(国防)機密」を盗んだことに集
     約される。それは周知のことであり、当然、オリバー・ストーンも承知している。
      オリバー・ストーンが本作を製作することはスノーデンほどではないにしろ相当のリ
     スクを冒すことになる。リスクを冒してまで本作を製作したオリバー・ストーンには確信
     があったはすだ。スノーデンが巷間喧伝される単なる「売国奴」ではなく、国家的監視
     暴露とは別の理由で「国家(国防)機密」を亡命先への“ 手土産 ”として盗んだはず
     だという確信が。「巷間喧伝される人物像と逆が真実である」―― これは既に監督の
     フィルモグラフィーで表現してきたことだ。「大統領の陰謀」と言われるウォーターゲート
     事件のニクソンが報道されるような人物でないことをオリバー・ストーンは「ニクソン」の
     中で伝えようとした。
      スノーデンの場合も同じではないかと容易に想像のつくことだ。
      
      さらに我々は諜報機関の人間の裏切りについて前例を承知している。
      その一人はMI6だったジョン・コールマンだ。
      諜報機関を志願したら汚れ仕事を覚悟しているはずだが、それは自国のためと信じ
     ていたからこそ許容できるのだ。自国のためではなく全くの別の目的、邪悪な企てと
     知ったら「裏切り者」の烙印押されても暴露を決意するだろう。
      このパターンは内部告発者の定石と押さえておくべき視点だ。

      さて、ロシアのクリミア侵攻はロシアの覇権主義で制裁を受けても当然と欧米メディア
     経由の日本のマスゴミは報道している。
      実際は逆でプーチン・ロシアが第3次世界大戦の危機を止めたという説があります
     ね。

      プーチン大統領は、米国CIAエドワード・スノーデン元職員の超極秘情報で
      第3次世界大戦を食い止めた


       ロシアのプーチン大統領は、「現在ロシアに亡命、保護されている米国CIA
       のエドワード・スノーデン元職員(諜報員)から得た超極秘情報」を基に、電
       撃的軍事作戦を展開、間一髪のところで「第3次世界大戦」を食い止めた。
       超極秘情報とは、「悪魔に魂を奪われた」米国オバマ大統領、英国キャメロン
       首相、フランスのオランド大統領の「3人のおっさん」が、密かに進めていた
       「第3次世界大戦」勃発の策謀、策動である。プーチン大統領と「仲良し」の
       安倍晋三首相、麻生太郎副総理兼財務相は、この「超極秘情報」を教えられ
       て、「特定秘密情報」として厳守し、事態の推移を静観していた。プーチン大
       統領とスノーデン元職員の「ノーベル平和賞受賞」は、確実になったという。

       ~ 板垣英憲(いたがきえいけん)情報局 ― マスコミに出ない政治経済情報




      スノーデンとロシアの接触に関して売国マスゴミとネトウヨにレッテル貼られた朝日新
     聞のインタビューに答えてオリバー・ストーンはこれを否定している。

      「全くのたわ事。動機も見当りません。彼は米国の情報活動が米国の安全保障
       に役立つ形で改善されることを願っています。彼はまず、ジャーナリストに情報
       を提供したし、今も表だって理想主義的な発言を続けています。」

                                ~ 朝日新聞 1月24日 ~
  

     果たしてどちが正解かは読者の判断に委ねます。
     ただ、90万件もの「国家(国防)機密」を持ち出し「売国奴」の烙印を押される覚悟を
    決めるには「第3次世界大戦」阻止くらいの大義が必要だろうと私は考えます。  

       
  
     【消えたポップコーンの音】

      上映が始まるまであちらこちらでポップコーンを頬張る音がした。
      この映画はポップコーンを食べながら観る映画ではないのだが、映画=エンタメとし
     て観にきたB層こそ重要だ。「え~!そうなの?」と一人でも多くのB層が軽く違和感
     を覚えることが。

      日本に限らず自国のことは本当のことは言えないが、他国にことは結構踏み込んで
     報道できるという不文律があります。この不文律どおり前出の朝日新聞の記事は
     「トランプ政権への期待」と題してオリバー・ストーンへのインタビューを試みている。
      以前、取り上げた読売新聞の記事がヘンリー・キッシンジャーのトランプ政権へのお
     墨付きであるとするとこの記事は愛国右翼から左翼へ転向した珍しい立ち位置の映画
     監督による冷徹な現状分析といえるだろう。
      朝日、読売共にTVのトランプバッシングとは別のスタンスを貫いている。
      B層も「あれ?」と思うかもしれない。

      本当のこと言えるのは他国だけのはずだが、自国(日本)のコアな部分についても引
     きだしている。
      
       「映画はスノーデン氏の証言に基づいてつくっています。彼が09年に横田基地内
        で勤務していた頃、日本国民を監視したがった米国が、日本側に協力を断ら
        れたものの監視を実行した場面も描きました。スノーデン氏は、日本が米国
        の利益に背いて同盟国でなくなった場合に備えて、日本のインフラに悪意の
        あるソフトウェアを仕込んだ、とも述壊しています。これは戦争行為でしょう。
        あくまで彼が語る話であり、確認をとろうにも米国安全保障局(NSA)側と話
        すことは認められませんでした。でも、経験上、彼は事実を話していると思って
        います。米国情報機関は映画の内容を否定するでしょう。米大手メディアも取
        り合いません。でも、そこから離れて考えてほしいと思います」
       
                ~  朝日新聞 1月24日 「トランプ政権への期待」 ~
 

       新聞は穏やかな表現だが、映画の中では日本全体が電源喪失する様が描かれて
      いる。「第3次世界大戦」はともかく、オリバー・ストーン曰くのようにこれは「戦争行
      為」だ。スノーデンが暴露する十分な動機と言えるだろう。 

       日頃、マスゴミと揶揄しているが、もちろんまともな人もいるわけだ。
       さて、スノーデンを単なる「売国奴」とするのか、「勇気ある内部告発者」とするのか
      はトランプ大統領の評価へとつながっていく。
       前出映画評論家氏は報道を鵜呑みにしているのか、トランプ大統領の誕生の正統
      性に疑念を表明しているのかこう述べている。

        2016年の大統領選挙中に、ロシアが民主党全国委員会にハッキングして
        盗んだヒラリー・クリントン候補のメールを公開するなど、反米親ロシア傾向
        を強めている。
 
                          ~ 「スノーデン」 パンフ ~
   

       この件に対するオリバー・ストーンの立場は真逆だ。 
      

       ― ロシアが米国にサイバー攻撃したとされる問題について、監督は疑義を呈し
         ていますね。

       「米国の情報機関について私は極めて懐疑的です。米中央情報局(CIA)は長
        年、多くの間違いを犯してきました。キューバのピッグス湾事件やベトナム戦争
        イラクの大量破壊兵器問題です。米国は世界をコントロールしたがり、他国の
        主権を認めたがらず、多くの国家を転覆させてきました。そんな情報機関をけな
        してるトランプ氏に賛成です。だが、そうしたことは社会で広く語られません。
        米国のリーダー層と反対の立場となるからです」

                   ~ 朝日新聞 1月24日 「トランプ政権への期待」 ~


       この映画評論家はそもそも「不正選挙」などないと信じているのだろう。
       随分とお花畑なことだ。

       
       「お作法」にのっとり作られた本作は、あちらこちら事実と違うことで「フィクションだ
      から、映画だから」と一般観客、B層も忘れてしまう可能性も否定できない。
 
       でも、上映中、ポップコーンの音は消えていた。

       私の錯覚ではないと思う。

                               (了)


    
     オリバー・ストーンは現在、「プーチン」のドキュメンタリーを撮っているが、
     アメリカではもう劇映画は撮らないそうだ。








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