素晴らしき放浪者の戯言

100年に1度の世界の大転換、50年に1度の日本の政権交代を見届けるブログです。 政治、経済、メディア、都市、映画etcの各分野を放浪しつつ 時たま核心に迫ります。

ワールドフォーラム 「 孫崎 享氏の講演 」 後編

   


 〔結局、どう生きるか〕

   孫崎氏は外務省国際情報局長だったわけでありまして、当然、天下りの話が持ち上がっ
  たそうです。結局、天下りは不調に終わり、孫崎氏は現在のように比較的自由に発言でき
  る立場となった。孫崎氏は「清貧の思想」を引き合いに出して、
   
   「お金、役職から距離を置く、それが江戸時代の知識人の生き方であり、そうする
    ことにより自分が完結する」
 
 
   と説く。お金、役職を求めればしがらみがあり、成果を求めるなら「ダマされよう」として生
  きるしかないということのようだ。そうは言っても人間、霞を食っていきているわけではない
  ことから容易なことではない。その点、孫崎氏も承知していてご自身も天下り先が決まって
  いればこのような発言はしていなかったろうと付言された。
   
   「成果主義」などという言葉がもてはやされたのは少し前のことだが、資本主義の中で生
  きていくからには成果、結果を出さないといけないし、誰も相手にしてくれない。
   実に悩ましい問題だが、孫崎氏は「結局、どう生きるか」だと強調された。
   私もこれに全く同感であります。
   
   自分に忠実に生きるか、それとも成果・結果を重視するか。

   成果・結果を求めても自分に忠実に生きられないわけではないが、成果・結果に拘り過ぎ
  ると自分をダマすことになることは、「特定秘密保護法案」を前にした自称「保守」の言説
  の支離滅裂ぶりをみればよくわかる。
   自称「保守」はそもそも天然「保守」ではないのだと思う。天然 ≒ 自己のアイデンティー
  そのものが保守というわけではないと考える。何らかのきっかけで「保守」たらんとすること
  を目指した人達だと思われる。
   「保守」を「美人」に置き換えると見通しがよくなるだろう。
   生まれながらの美人は当然、幼少の頃より「可愛いね、きれいだね」と言われ続け、自然
  と美人がアイデンティーとなっている。例外もあるが、彼女らは「美人だね」と言われも別
  にうれしくも何ともない。当り前のことだから。ところが整形美人はどうだろうか?
   綺麗になった自分を認めてもらいたいだろう。「きれいだね」と言われれば嬉しいに違い
  ない。自称「保守」も天然の保守でないからこそ、整形美人だからこそ、「保守」(⇒美人)
  にこだわり、その定義を詳らかにしたがる。やがて「保守主義」という教条主義となり、
  現実と辻褄が合わなくなる。TPPもそうだが、「特定秘密保護法案」によって、自称「保守」
  は完全に破たんしたと思う。それでは彼らが右翼足り得るかというと、これも怪しい。
   右翼ならいざという時、身を投げ出す覚悟が出来ているはずだが、そんな気概は彼らには
  感じられない。自称「保守」は世間並以上に己の保身、出世が第一なのだ。彼らが強弁す
  ればするほど己を偽っている。声高に叫び勇ましいこと言っている彼らも「最も消極的なニヒ
  リスト」であることは論を俟たない。繰り返すが、結局、どう生きるかということだ。
   
   孫崎氏は米国民が23%しかメディアを信用していないのに対して日本国民はメディアを
  信用し過ぎると指摘しながら、

    「自分で考えることが重要」、「一人一人が発信していくことです」

   と力説する。
   私は“ 放浪者 ”であるからお金や役職にさしたるこだわりがない。友人らからすればかな
  り特異な存在だと思う。別に彼らに理解されなくてもいい。世の中には、わかってくれる人も  
  いるだろう、くらいの気持ちで当ブログを始めたのだが、この日の孫崎さんの発言には励ま
  されたし、少しうれしくなった。

   「最も消極的なニヒリスト」たる友人らは、「そんなもの(ブログ)やって何になるの?」
  くらいの陳腐極まりないニヒリストを気取っているつもりらしいが、結局、それしかないこと
  が孫崎さんの発言で再確認できた。

   特定秘密保護法にビビることなく一人一人が発信していくしかないのだ。    
   


 〔質問コーナー〕

   質問コーナーは時間の関係で複数の質問に対して孫崎氏がまとめて回答する形式と
  なった。

    【Q1】 2050年には世界人口は90億と言われます。
         砂漠化が進行して紛争が過激化するのでは?

    【Q2】 外交における対等とは?


    【Q3】 キャロライン・ケネディー大使就任でジャパンハンドラーズは失脚すると
         発言されていましたが、もう少し具体的に話せる範囲でお聞かせ願いたい。
                                 ~ 私の質問 ~
 
    【Q4】 集団的自衛権は自衛隊の傭兵化ともいわれるが、G2で米軍が撤退後の
         世界での役割は?

    【Q5】 イスラエルと日本は地政学的に酷似する。
         イスラエルは現実対応しているのに日本はスパイ天国です。 
         「特定秘密保護法」が言われるが、どうなのだろうか?


    〈孫崎氏〉世界情勢をどう捉えるかだと思う。
         第二次世界大戦後、国と国の戦争はヨーロッパを中心に少なくなった。
         軍事行動は大変なコストがかかることと多くの人が気づいた。
         軍事力で担保することが必ずしも重要ではない。
         集団的自衛権は必要ではない。
         イスラエルは一見成功しているようでよくない。
         軍事力に頼るのは難しくなってきた。
         ケネディー大使には期待している。(いや、していた。)
         2003年、彼女はイラク戦争に反対していた。
         よほどの信念と情報量がないと出来ないことだ。
         どうもケネディー大使の動きを見ていると取り込まれてしまったようだ。
         沖縄の辺野古移転を歓迎している様を見て失望した。


     やはり、ジャパンハンドラース切らないと彼女は身動きとれないのだと私は思う。
     それは米国本国が大転換しないと無理なのだろう。

         陰謀、策謀、表に出ないことで世界が動いていることはある。  
         これらを暴く場合、100%確信のあるものだけ使うことだ。
         そうしないとやられる。
         「戦後史の正体」は公開資料で書いている。
         「9.11」を糾弾した藤田幸久議員は、建築に関する専門家でないこと
         からワシントンポストにやられた。
         謀略する側は反論を用意してからやるものだ。


     会場から「ワシントンポストそのものが信憑性あるのかということです」と声が上がった
    が、孫崎氏は制止した。    
     私も「9.11」はBBCもグルという点、すなわちあの事件に関してはメディアが全部信
    用ならないという点を押さえなければいけないと思う。
     よって、既存メディアが全力で反撃するのは当たり前なのです。
     状況証拠だけでは足らないならと物証を示しても信じない人は信じないとベンさんも
    言う。
     「3.11」も同様だが、犯罪行為なら証拠だけでなく犯人の属性、心性、動機まで理解
    しないとわからない。
     いずれにせよ、己が見ていたものは「マトリックス」に過ぎず、別なところに「ザイオン」
    があるのだと言う大転換に至らないとわからない。
  
     それは前段で述べた「生き方」も重要だが、人生経験、自分が置かれた境遇も多いに
    寄与する。
     私はこれを「宿命の壁」と言っている。
     その人の宿命によってわかる人とわからない人にあたかも壁があるように別れる
    のだ。
     
     今回は改めてそう思わせる講演会でありました。
 
                                  (了)


   

 


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