素晴らしき放浪者の戯言

100年に1度の世界の大転換、50年に1度の日本の政権交代を見届けるブログです。 政治、経済、メディア、都市、映画etcの各分野を放浪しつつ 時たま核心に迫ります。

八百万の神々 第一回 出雲大社 その2

   
   私は子供の頃からスサノヲに妙に惹かれた。
   どうしてかと言われれば、ヤマタノオロチを退治して勇猛だったからではなく、高天原を追
  放されたという判官びいきによるものでもなかった。
   スサノヲはもう凄い力を持っていたにもかかわらず、その力を封じられてしまったと漠然と
  考えていたからであります。ですからいつかスサノヲについて調べてみたいと思っていま
  した。
   私も少し前までは世間一般と同様、目の前の仕事に追われる日々でそんな余裕はありま
  せんでした。この年になってようやくスサノヲを巡る旅 ≒ 出雲路へ行けるようになったとい
  うわけです。
   (以下述べることはあくまでも一説に過ぎず、異論もあることを承知おき下さい。)
   
     出雲大社 素鵞社
      修造中の素鵞社 ここのパワーは強いらしい。
   
   素鵞神社は本社、摂社、末社まで併せると全国に135社あるという。
   重要なのは島根県の10社であります。     

    ○ 素鵞(すが)神社 (方結神社境内神社)

    ○ 素鵞(すが)神社 (奢母智神社境内神社)  

    ○ 素鵞(すが)神社 (三保神社境内神社)

    ○ 素鵞(そが)神社  松江市東出雲町下意東二八一八  

    ○ 素鵞(そが)神社 (玉作湯神社境内社)

    ○ 素鵞(そが)神社 (湯神社境内社) 

    ○ 素鵞(そが)神社 (加多神社境内社)

    ○ 素鵞(そが)神社 (天王社) 

    ○ 素鵞(そが)神社 (子安八幡宮境内社)

    ○ 素鵞(そが)社  (出雲大社境内社)

   「すが」と読むか「そが」と読むかの違いはあっても祭神はすべてスサノヲです。
   ダジャレみたいだが、古代の豪族、蘇我氏は素鵞(そが)神社を祀っていたという。
   スサノヲを祀る神社は音読み、表記が変わるだけですが、大国主神は6つも名前が
  あるそうだ。
 
    大国主神、大穴牟遅神、葦原色許男命、宇都志国玉神、大物主神、大己貴神
   
   スサノヲも別名がないのでしょうか?それはスサノヲの正体を探る次回です。
   
   さて、スサノヲは出雲神話の主役といっていい存在なのにやはり冷遇されているよう
  です。

    しかしスサノヲの故郷でありながら、いずれも(素鵞神社は)式内社ではありません。
    さながらスサノヲは天神ではないかのような扱いです。

           ~ 戸矢 学 著「神道と風水」~
( )内加筆
 
   「物凄い力を持っている」はとりあえず留保するとしてもスサノヲは「力を封じられた存在」
  であることは間違いないようです。中世から17世紀まで出雲大社の祭神はスサノヲだった
  という。「スサノヲこそ出雲大社の根本神であって、最も古い神なのではないか」というのが 
  戸矢 学氏の見解であります。そればかりか戸矢氏はスサノヲの末裔の集合体が大国主
  大神であって特定の個人をモデルとしているわけではないとします。
  (これについての異論は後述します。)

   スサノヲの神話というと、ヤマタノオロチ退治が有名です。
   まずは昔なつかしい絵本をみてみましょう。


    スサノヲとヤマタノオロチ 1
       
            ~ 羽仁 進・文 赤羽末吉・絵 「やまたのおろち」 ~

   スサノヲが高天原を追放された件(くだり)は絵本ではこうなっています。

    すさのおは、せがたかくて まっくろなひげが はえた げんきのよい
    おとこです。
   
    おねえさんの あまてらすといっしょに たかまがはらに すんでいました。

    すなのおは たかまがはらのひとたちと、かんがえが あいません。
    たかまがはらのひとたちは、すさのおを おいだせ! すさのおを
    やっつけてしまえ!と、いつも あまてらすのところへ
    おしかけていきます。

    とうとう あまてらすは「おまえは このくにからでていきなさい」と、
    すさのおに いいました。
    
    たかまがはらのひとたちは、すさのおを はこんでいって やまのうえ
    から ほうりだしました。  
                         ~ 引用 同上 ~
       
    
   大人の本では、スサノヲは田の畔(あぜ)を壊したり、御殿にウンコしたり、
  馬の皮を剥いで屋根から落としたりとロクなことしません。   
   ずいぶんと乱暴でしょうもないスサノヲですが、何故、スナノヲが高天原を追放されたかと
  いうと、あたかも「日本人の原罪」を背負ったように説明されます。
   母イザナミに会いたくて黄泉の国へ行く許しを父イザナギに求めスサノヲは勘当されます。
   姉アマテラスに別れを告げに高天原へやってきても「高天原を奪うためだろう」と誤解され
  るスサノヲ。卜占で黒百をつけスサノヲを招き入れた途端、スサノヲは罪の限りをつくす。
   スサノヲの犯した罪は「天津罪」と言われ、日本的禁忌の原型となったようです。

   【天津罪】

     畦放ち - 畦を破壊して水田灌漑を破壊すること

     溝埋め、樋放ち - 水田用水のための溝を埋め、水路を破壊して灌漑を妨害すること

     頻播き ー すでに種の蒔かれた耕作地に重ねて蒔くことで作物の耕作を阻害すること

     串刺し - 他人の家畜に串を刺して殺すこと、あるいは他人の田畑に呪詛の串を埋め
           て傷害を謀ること

     生剥ぎ、逆剥ぎ - 牛馬などの家畜の皮を生きながら剥いで殺すこと

     屎戸 ー 神事に際して神殿を糞尿などの汚物で汚すこと 
    
                  ~ 戸矢 学 著「神道と風水」~ 



   スサノヲの乱暴狼藉のためアマテラスは天の岩戸にお隠れになってしまうのですが、スサ
  ノヲは本当に悪神だったのでしょうか?

   スサノヲとは何者なのでしょうか?

                      (つづく) 
 
     




   
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