素晴らしき放浪者の戯言

100年に1度の世界の大転換、50年に1度の日本の政権交代を見届けるブログです。 政治、経済、メディア、都市、映画etcの各分野を放浪しつつ 時たま核心に迫ります。

八百万の神々 第一回 出雲大社 その4 

 



 〔スサノヲとオオクニヌシ〕
   
   大国主神(オオクニヌシ)は素戔男尊(スサノヲ)の娘、須勢理毘売命(スセリビメ)を正妻
  としている。何でもたくさんの妻をめとったそうで子供の数は180を超えるという。
   スサノヲはオオクニヌシが娘婿たり得るか試すが如く様々の試練を与えた。
   オオクニヌシはこれら試練をスセリビメの手助けを借りて乗り越える。  
   出雲大社が「縁結びの神様」と言われる起源はここに求められるのだろう。
   もっともオオクニヌシがたくさんの妻をめとったからかもしれないが。
   出雲大社は男女の縁結びだけでなく様々な縁結びの神様と言われ、「神在月」に全国の
  神々が出雲大社に集まって会議してこれを決めるとされている。
   これについての私なりの解釈はスサノヲの正体が明らかになってから述べます。


   スサノヲとオオクニヌシについて絵本はどのように扱っているのか?

    須佐之男は外に出て客をうかがい告げた。
    「あれは大国主の命だぞ」
    すぐ見ぬいて 「へびの室に案内してやれ」 姫に命じた。
    そこは大へび小へびのひしめきあうおぞましい部屋である。
    須左之男は姫が大国主を好いているらしいことを知ってきげん
    をそこねたのであった。

 
     ~ ナルホド、いつの世も父親は娘が連れてきた男は気にいらないのですな ~
   
    姫は気が気ではない。
    しかし、父親の言葉にはむかうこともならず、大国主をへびの室
    の戸口までいざなうと「へびの布」とよばれるものをぬいでわたした。
    「もしへびがおそってまいりましたら、この布を三度ふって下さい」
 

   大国主神 ヘビ

    大国主が部屋にふみ入ると あたりはとぐろをまき、かまくびをもたげ
    からまりあってはのどをならすへびのむれでもう生きたここちもない。
    うえたへびどもは えものに気づくとおともなくせめぎよせてきたが、
    大国主がとっさに布をふると こうべをたれてしりぞいてゆくのであった。
    そこで大国主はゆっくり旅のつかれをいやすことが出来たのである。


   ことなきを得た大国主に驚いた須左之男は「こよいは、あの男をむかではち
  の室へとめよ」と姫に申しつけるが、またもや大国主は姫の渡してくれた
  「むかではちの布」で大ムカデと蜂を撃退して難を逃れる。 

   大国主神 ムカデ

   
   大国主は蛇やムカデや蜂の室に閉じ込められるという試練を乗り越えて妻をめとったのだ
  が、これら試練を乗り越え偉大なる大国主に成長したとも読める。
   絵本の結びはこうなっている。

    「おまえがうばった太刀と弓矢で、兄弟たちをせいぜいおいはらうがよい。
     そうして国の神となり、やしきを築きわしの・・・ 
     わしの娘をしあわせにしてやってくれ」

    まもなく大国主の命は出雲の国に帰ると、須佐之男の命の言葉通り
    兄弟である八十神たちを追放して末ながく国を治めることになったのである。


     ~ 以上、出典 引用 赤羽末吉 絵 舟崎克彦 文 「すさのおとおおくにぬし」~ 

   絵本の原典とおぼしき「古事記」にもこの件は記されている。
   ここでオオクニヌシが6つの名前を持っていることを思い出してもらいたい。
   つまり、大国主神 = 葦原色許男命(あしはらのしこおのみこと)として以下読んで下さい。

    「 『 こは葦原色許男命と謂ふぞ 』とのりたまひて、すなわち喚(よ)び入れて
     その蛇の室に寝しめたまいき。ここにその妻、蛇の比礼をその夫に授けて云わく
     『 その蛇咋(く)はむとせば、この比礼を三度拳(ふ)りて打ち撥(は)いたまえ 』
     といいき。かれ教えの如せしかば蛇自ら鎮まりき。かれ、平たく寝て出でたまいき。
   
     また来る日の夜は呉公と蜂との室に入れたまいき。また呉公蜂の比礼を授けて
     教うること先の如し。かれ平たく出てたまいき。」
     
                                   ~「古事記」~
   
   「神社仏閣に隠された日本史の謎と闇」の編著者、中見利男氏は「蛇の比礼 蜂の比礼」
  に注目する。前回掲載の「十種神宝」の左の下から二番目と一番下をもう一度ご覧下さい。
   古事記のいう「蛇の比礼 (呉公)蜂の比礼」こそ「十種神宝」そのものではないか
 と中見氏は指摘する。
(形状は違うが布で蛇らを撃退できるはずなく、名前の類似に注目
  したようだ。因みに呉公とはムカデのこと)
   スサノヲの娘、スセリビメがオオクニヌシに「蛇の比礼」「蜂の比礼」を授けたことになって
  いるが、実際はスサノヲが授けたも同然だろう。
   つまり、スサノヲは「十種神宝」を持っていたと中見氏は説く。
   これは「記紀」の記述と全く矛盾するのであります。  
   「記紀」ではスサノヲは乱暴狼藉の罪を償うために身ぐるみ剥がされ、髭と手足の爪を切ら
  れ(「日本書紀」では爪を剥がされ)高天原を追放されたことになっているからです。
   空海が残した「十種宝高野山本」にも天照大神が十種神宝を授けたと記載されている。
   スサノヲは悪神として高天原を追放されたのではなく十種神宝を携えて地上に舞い降りた
  という仮説が成り立つというわけだ。
   そうすると、「日本人の原罪」というべき「天津罪」を背負わさせられたスサノヲが身ぐるみ
  剥がされて高天原を追放されたという「記紀」の記述の方が怪しくなってくる。
   スサノヲはいわば濡れ衣着せられて貶められたのではないか?
   これは現代に置き換えた方が腑に落ちるだろう。
   現体制を根こそぎ変えてしまうほど力のある政治家は、東京地検特捜部に狙い撃ちにさ
  れ貶められるのと同じ構造だと思う。
   なぜ、「記紀」編纂者はスサオヲを貶めなければならなかったのかはスサノヲの正体を明
  らかにした次回に譲るが、スサノヲが呪術を用い、あらゆる天下人が追い求めた「十種神
  宝」を携えていたとしたら、やはり、スサノヲは「もの凄い力を持っていた」という私の幼少
  時からの直観もあながち間違いではあるまい。

   さらにスサノヲは娘婿への試練を課しただけでなく、オオクニヌシに呪術を伝承したのだと
  私は推論する。

   ようやく“ 十種の神宝 ”が揃ってきたことから、次回はスサノヲの正体に迫ろうと思う。

                                        (つづく)




  


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