素晴らしき放浪者の戯言

100年に1度の世界の大転換、50年に1度の日本の政権交代を見届けるブログです。 政治、経済、メディア、都市、映画etcの各分野を放浪しつつ 時たま核心に迫ります。

「 美味しんぼ 」 問題 ~ 風評について ~

    


 
     週刊スピリッツ連載の「美味しんぼ」に放射線被曝が原因で、福島で鼻血が出た人
   がたくさんいるなどの描写があったして批判、擁護両論が噴出した。

     私は「放射能、こわいこわい派」ではないことから何でもかんでも「怖い、危ない」という
    気にはなれない。低線量被爆の長期的影響については専門家が喧々諤々やっても世
    界中で結論が出ていないのです。週刊スピリッツ最新号でも、鼻血の可能性あり論、
    無関係論、それぞれ専門家が意見を述べている。
     「美味しんぼ」の「福島の真実」は今回で終わりだが、全24話あるわけで別に鼻血がす  
    べてではないことは当然であって、どこかで全部読んでからいずれコメントしたいと思い
    ます。
    
     今回は政府や自民党や福島県がけしからんという「風評(被害)」についてとり上げたい
    と思います。
     いきなり結論を言うと、「風評(被害)」とはマイナスのブランディングだと考えます。
     なぜ、そう思うかというと「3.11」後、液状化した東京湾埋立地について不動産屋の観
    点からかつて調べてことに起因します。すなわち、液状化という「風評」が不動産にどう
    影響を及ぼすかということを調べたのです。具体名は差しさわりがあることから控えま
    すが、この地域で大手デペロッパー(以下、「大手デベ」と省略)が分譲した建売住宅に
    如実に現れていました。
     この分譲地に面する道路と交差する道路で分断される反対側は液状化が著しい地域
    で地積が大きく、すなわち土地が伸びた土地があったくらいでした。同じ道路に面しなが
    らも当該分譲地ではほとんど液状化は認められなかった。
     そうは言ってもマイホームは個人にとって最大のお買いものですから、「大丈夫か」と
    気になりますね。分譲業者たる大手デベはその点良心的で約33坪の土地に地中約6
    mの鉄杭を約30本打ちこんで万全を期しました。RC構造のマンションなら杭打ちは当
    然ですが、たかだが木造2階建て住宅敷地に杭打つなんてとちょっとびっくりしたもので
    した。
     結果、液状化懸念という「風評」が渦巻いていましたが、販売実績は良好でした。
     
     一方、某パワービルダーは、同じ埋め立ち地に分譲用地として仕入れた土地を解約手
    付分を放棄して手放したそうです。
     この両者の違いはなんでしょう。
     パワービルダーは「風評(被害)」(=液状化懸念)を恐れて何もしないで尻尾巻いて逃
    げだしたのに対して大手デベはこれでもかと万全の対策を施したことがまず挙げられる
    でしょう。でも、それだけではありません。パワービルダーは「ブランド力」がなく大手デ
    ベは「ブランド力」があったのです。名前を聞けば誰もが知っている大手デベが「ブランド
    力」 と共に万全の対策を施したという安心感が購入者に相乗作用を及ぼしたと思い
    ます。
     「風評(被害)」とは実態よりもネガティブイメージの集積であり、マイナスのブランディ
    ングといえます。大手デベの「ブランド力」の前には「風評」というマイナスのブランド力
    など吹っ飛んでしまったのです。「風評」という氷の塊も有名温泉に入れれば解けてな
    くなったというわけです。

     「放射能」と「液状化」は確かに違います。
     でも、「風評(被害)」という切り口で考えたなら解決策は似ているのではないでしょう
    か?
     福島原発は廃炉へ向けて歩みを進めていますが、放射能で汚された田畑、森林、川
    等について行政は大手デベが講じたような万全の対策をしているでしょうか?  
     以前も述べた作業員自身も首をかしげるような除染を際限なくくり返し、「水に流し」な
    かったことにしているだけではありませんか。 
    
     科学に関しては「専門家が言うから」とか「専門家じゃないから」というフレーズをよく耳
    にします。いいでしょう、この際、はっきり言いしょう。
     「3.11」でわかったことは、国や大企業(東電)、専門家の言うことは必ずしもあてにな
    らないということです。(御用学者が一番わかりやすいが、偏向している人は「スピリッツ」
    掲載の意見にも散見される。)
     先ほど述べた東京湾岸埋め立て地、分譲用地における大手デベの「ブランド力」相当
    するものが国や大手企業(東電)、専門家の「ブランド力」であります。
     今まで福島で行われたことはこれら国、大企業、専門家の「ブランド力」が「3.11」及
    び「福島原発事故」で棄損してしまったということです。
     ですから漫画の表現にも「風評(被害)」を助長するとしました。
    これらの「ブランド力」の神通力が及ばずビクビク反応して、仕方なく押さえこもうとする
    のです。 やることやらずして首相が「福島原発の汚染水は完全にコントロールされてい
    る」とか福島のサクランボ頬張って「安心です」とアピールしても棄損した「ブランド力」は
    回復しない。

     前代未聞の大惨事には、大手デベが約6mの鉄杭を約30本打ちこんだように前例の
    ない対策を打つべきです。スピリッツ誌には「除染は外部被爆を低減させる有効かつ唯
    一の方法です」と言って憚らない御仁がいるが、「唯一」が間違いであることは当ブログ
    読者は承知のことでしょう。この御仁は役人ではないが、前例を踏襲しているだけです。

     放射能を元素転換して「消す」ことを三菱重工が発表した今、「放射能は消せない」と
    いう常識を疑うことから始めないと根本的解決策にはならないと私は考えます。    





 
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