素晴らしき放浪者の戯言

100年に1度の世界の大転換、50年に1度の日本の政権交代を見届けるブログです。 政治、経済、メディア、都市、映画etcの各分野を放浪しつつ 時たま核心に迫ります。

今だ高度経済成長が忘れられないか!?新国立競技場! 前編

  

  

    新国立競技場が総工費2500億円でも収まらず、さらなる予算オーバーが必至のよう
   だ。神宮外苑から明治公園にかけて8mの敷地内高低差があり、人工地盤を築造しなく
   てはならずさらなる工事費の上乗せとなる見込みだ。
    この建築を巡って、ますます醜態を晒すのだろう。
    そんな折、親友 I からメールをもらい、「新国立競技場はデザインがグロテスクだ。設計
   者選考の責任者、安藤忠雄はなぜ出てきて説明しないのか?」と人の悪口を言わない
   彼にしては珍しく怒り心頭の様子だ。

    デザインがグロテスクかどうかは知らんが、私(わたし)的には20世紀に抱いていた
   「21世紀のイメージ」のデザイン化のようで新鮮さに乏しいのです。
    正確かどうかわからんが、ルイジ・コラーニの亜流のデザインじゃないだろうか?
    70~80年代は車やバイクとかカメラとかにルイジ・コラーニのデザインが席巻した。
    新国立競技場の設計者、ザハ・ハディッド氏とルイジ・コラーニが決定的に違うところは
   工業デザイナーであるコラーニの場合、いくら奇抜なデザインでも構造(機能)上問題があ
   るもの、コスト度外視のものはデザインしてこなかった、製品化してこなかったはずだ。

    新国立競技場
    上段が修正後、下段がオリジナル。 

    翻って、新国立競技場の最大の問題はこのキールアーチだろう。
    1本、500億円で総額1000億円とか言われるが、構造的な問題も含めるともっとコスト
   がかさむようだ。

     「高さ約70メートル、長さ約370メートルの鋼鉄製で、品質が高く高価な鉄が2万
      トン近く必要とされる。このアーチを取りやめれば、最大1500億円のコストカット
      になるという試算もあります」

     高額の理由はそれだけではないようだ。2000年シドニー五輪のメイン会場にも
     2本のアーチがあったが、総工費は510億円だ。デザイン変更の必要性を訴える
     建築家で、元東大教授の大野秀敏氏が語る。

      「見積もりがここまで高騰したのは、巨大なアーチを支えるために本来必要のない
      高層マンション並みの高度な免震構造を導入しなければならなくなったからだと
      聞いています」

     確かに新国立には免震構造を採用することが発表されているが、これは本来必
     要ないものだという。大手ゼネコンに勤める免震構造の専門家が明かす。

     「東京ドームや福岡ドームなど国内のスタジアムでも高層マンション並みの免震
      構造が導入されたものなどない。スタジアムの上に重いものが乗っていなければ、
      平たい競技場には必要ない技術です。過去の五輪のメイン会場でも免震を入れ
      たという話は聞いたことがない。

     通常、マンションでは総工費の3%程度が免震装置の費用としてかかるが、
     スタジアムではさらに高額になる。業界ではアーチの維持に固執したのは
     “アーチを外すとデザイナーのザハ・ハディッド氏に違約金が発生する”“行政
     や施工主がなんとか巨額ビジネスにしたかったのでは”なんて声も出ている」 

                             ~ NEWS ポストセブン ~

  
    当初から異論を唱えていた建築家・槇 文彦氏も代替案を提示している。

    
    工業デザイナーと違って有名建築家は我(エゴ)を押し通す人種だろう。。
    有名建築家が設計した住宅が住みやすいわけではない。
    ルイジ・コラーニと同時代、80年代に既に指摘されていることです。

             バウハウス
              そうはいってもフランク・ロイド・ライトは
              結構、好きだけどね。

    
    住みやすい、使いやすいだけの問題だけじゃなくてバウハウスの家で子供を育てると
   精神がおかしくなる子供が続出したと美輪明宏さんが述べていた。
    建築に詳しいわけではないが、バウハウス、ル・コルビュジェあたりから始まる現代建築
   のアンチ・テーゼとしてガウディーあたりが注目されたのではないか。
    ガウディーの家も使いやすいか否かはともかく、機能至上主義とは真逆の有機体として
   の建物であることは間違いないだろう。ヘルツォーク&ド・ムーロン設計、現代美術家・艾
   未未(アイ・ウェイウェイ)監修の北京オリンピックスタジアム、通称「鳥の巣」の方は大きく
   言うとこの流れではないか。因みに各オリンピックスタジアムの総工費を比較してみよう。

   
      北 京(2008年)  540億円
      ロンドン(2012年)  610億円
      リオ  (2016年)  550億円

    東京五輪のスタジアム総工費2500億円は図抜けていますね。

    「鳥の巣」もオリンピック後、利用されていないようだから採算的には疑問符がつくが、
   一つの建築物として私は新国立競技場より面白いと思う。
    それにしても安藤忠雄氏はなぜ、遅れててきた流体力学のようなザハ・ハディッド氏を
   選んだのだろうか?
    安藤氏といえば、磯崎 新氏と共に「ポストモダン建築家」の代名詞のような存在だ。
    「ポストモダン建築」はどうか知らんが、「ポストモダン」は今や完全に死語。―― これま
   た80年代のMagic Words――。
    「ポストモダン」とは「ウルトラモダン」のことだと評されたが、「ポストモダン」が終わった
   ポスト「ポストモダン」の時代、安藤氏は「ウルトラモダン」として新国立競技場(ザハ・ハ
   ディッド氏)を選んだのではないか?
    だってちっとも新しさを感じないもの。
    そう言えば、「ポストモダン建築」の葬送行進曲のようなドキュメンタリー映画が公開さ
   れた。

     

    そうじゃないんじゃないか!新国立競技場の問題は建築の問題じゃなくて建築を巡る
   政治の問題じゃないかって!?
    確かにその通りだが建築と政治、両者の様式(モード)は実は関係あるのです。

                                          (つづく)





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