素晴らしき放浪者の戯言

100年に1度の世界の大転換、50年に1度の日本の政権交代を見届けるブログです。 政治、経済、メディア、都市、映画etcの各分野を放浪しつつ 時たま核心に迫ります。

「 一帯一路 」 の時代、日本は? 前編

    



    仕事柄、「やれ境界を3cm出ている」とか、「(法律はそこまで要求していないのに)全員
   の同意がないとダメです」と地方自治体が拒んだりすると、何をやっているのかね、だから
   島国・日本は衰退するのだと思いたくなる。
    もちろん、島国には島国のよさはあるものの、時に大陸のダイナミズムが魅力的なこと
   は間違いない。(だから映画「MADMAX 怒りのデスロード」に惹かれたりするのです。)

    御存じのように昨年11月中国は「一帯一路」(One Belt, One Road)構想をぶち上げた。
    「一帯一路」は中国西部から中央アジア、ロシアを経て欧州へと至る「シルクロード経済
   ベルト(帯)」と中国沿岸部から東南アジア、南アジア、中東・東アフリカを経て欧州に達す
   る「21世紀海上シルクロード(路)」と説明される。
    「一帯(One Belt)」というのだからい1本の鉄道、幹線道路ではなく何本も並行して引か
   れる。「一路(One Road)」は航路(海の道)を示していて将来的には南米までもつながる
   世界戦略となるとも言われる。


        一帯一路


    当然、AIIBとこの「一帯一路」はリンクするわけであるが、AIIBに関して例によって親米
   保守が見当違いの見解を述べている。

      第2に問われるべきは欧州諸国の参加の謎である。欧州はロシアには
      脅威を感じるが中国には感じない。強すぎるドルを抑制したいというのが
      欧州連合(EU)の一貫した政策だが、ユーロがドルへの対抗力となり得
      ないことが判明し、他に頼るべき術(すべ)もなく、人民元を利用しようと
      なったのだ。

                   (中略)
      
      それなら英国が率先したのはなぜか。英国が外交と情報力以外にない
      弱い国になったからである。英米はつねに利害の一致する兄弟国では
      なく、1939年まで日本人も「英米可分」と考えていた。
      第二次大戦もそれ以降も、英国は米国を利用してドイツとロシアを抑止
      する戦略国家だった。今また何か企(たくら)んでいる。

   ~ 産経ニュース 「AIIBにみる中国の金融野心と参加国の策略とは・・・西尾幹二」 ~ 
 

    後段から述べると、そもそもAIIBは「57ヶ国会議」が行われたから存在するのだと思う。
    英国政府は外されてジェイコブ・ロスチャイルド主催でこの会議が2011年開かれた意
   味をもう一度噛みしめよう。この会議、ペンタゴンは参加したが、米国政府、ロックフェラー
   は外され、日本も入れてもらえなかった。そんな「57ヶ国会議」が開催されたからこそ、
   米国を無視したAIIBや「一帯一路」をぶち上げることが出来たことを忘れてはいけない。
    換言すると「57ヶ国会議」でAIIBや「一帯一路」について話し合われていたのだろう。
    (関連記事「その先のベンさん」、 「渦中のベンさん」
    そんな英国(ロス茶)の米国切り捨てぶりを副島隆彦氏は鮮やかな筆致で描ききって
   いる。

     イギリスは中国と組んで「人民元を国際化する」 
    
      2014年6月、李克強首相が訪英した。
      イギリスはアメリカを捨てて中国のAIIB構想に参加するとこの時決めた。
      ロンドン・シティ金融街が生き延びるために。
      イギリスの裏切りに怒ったアメリカ財務官僚たちは“ Pefidious Albion !”
      「この、ズル野郎の白塗り仮面(のイギリス)め!」と罵った。が、あとの祭り
      だった。
     
      ~ 副島隆彦 著 「中国、アラブ、欧州が手を結びユーラシアの時代が勃興する」~


    西尾氏は「英国は外交と情報以外にない弱い国になった」としている。
    つまり、金融、シティはもうダメだと言いたいようだ。確かにその通りだろうが、だからと
   いって英国、いやジェイコブ・ロスチャイルドを甘くみてはいけない。
    金融、シティの生き延びる道を中国(AIIB)に求めているのだ。
    副島氏によると、HSBC(香港上海銀行)、スタンダードチャータード銀行はロンドンを捨
   て本社を香港に移すそうだ。
    英国(ポンド)から米国(ドル)に世界覇権(基軸通貨)が移りつつあった約100年前、ロ
   ス茶は設立されたFRBの株主となることでその基盤を守り、間接的にアメリカをも支配し 
   た。もっともロックフェラーが台頭してその立場は逆転したかのような時代が20世紀だっ
   た。
    21世紀、「57ヶ国会議」でロス茶とロックの立場はまた元に戻ったのだ。

    そもそも英国が、中国がといっているうちは「一帯一路」から始まる新たな「グローバリズ
   ム」は理解不能だと思う。具体的にそのズレっぷりを指摘しよう。
    「なぜ帝国主義台頭を許すのか」という小見出しで西尾氏は、AIIBを「中華柵封」の金融
   版といっているが、それは短・中期のことであって、その先に見えてくるには「帝国」ではな
   くて「超帝国」の世界である。これは中国が描いていることではなく、奥の院は別の所にあ
   るのだ。大きく言うならば、中国も利用されている。ロス茶とかはそれくらいのことを考え
   る。翻って日本の親米保守にはこの「中国を利用してやる」という姿勢が乏しい。
    (この件は後述します。)

    英国が米国を裏切り中国を手を組むという事態も欧州各国がAIIBに参加したことも
   「57ヶ国会議」がわからなければ理解不能だろう。
    「57ヶ国会議」のメンバーとAIIB参加の57ヶ国はぴたりと符合するわけではないが、か
   なりダブルのだから当然だ。AIIBに日本も参加しなくてはならないのに親米保守は真逆
   の結論に達する。

      日本の場合、ばかばかしい程の額を供出する羽目になる可能性がある。
      安倍晋三政権が不参加を表明したのは理の当然である。

   ~ 産経ニュース 「AIIBにみる中国の金融野心と参加国の策略とは・・・西尾幹二」~ 


    その理由として融資査定の過程が不透明なのに3000億円も払わなくてはならないから
   だという。新国立競技場のゴタゴタの後、この言説ほどくちびる寒しというものはないだろ
   う。
    森元首相は膨らみつづける建築費に対して何と言ったのか?
    「国がたった2500億円も出せなかったのかね」

    新国立競技場が「たった2500億円」ならAIIBのようなプロジェクトなら「3000億円も」
   ではなくて「たった3000億円」ではないのか?

                              (つづく)







 
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