素晴らしき放浪者の戯言

100年に1度の世界の大転換、50年に1度の日本の政権交代を見届けるブログです。 政治、経済、メディア、都市、映画etcの各分野を放浪しつつ 時たま核心に迫ります。

小林よしのり 「 シン・ゴジラ批判 」 に反論す。 前編

    



    車を転がしていたら、「あなたは『 シン・ゴジラ』 派、それとも 『 君の名は。』 派」というリ
   スナーアンケート・コーナーがラジオから流れていた。
    「シン・ゴジラ」については散々書いたからいいやと思いつつ、小林よしのり氏の「シン・
   ゴジラ」批判が以前から引っかかっていたことから、この機会に今一度検討しよう。
    小林氏曰く、

     シン・ゴジラ』のアメリカでの映画評は、かなり厳しい。

     「愛国心むき出しの国家主義的リメイク」・・・・・・・・・・・・・・   a
      「おしゃべりが過ぎる」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・    b
      「日本のひどく不快な軍国主義の過去が蘇る」・・・・・・・・    a
      「セリフが多く、ゴジラのアクションが少ない」・・・・・・・・・・    b 
      「会議室での会話が多過ぎてわかりづらい」・・・・・・・・・・・   b
      「大量の地名や登場人物の肩書きがスクリーン上に現れる」  b
      「アメリカ人が傲慢で高圧的に描かれている」
      「 石原さとみの英語力が「説得力に欠ける」
      「米公開の際には英語の吹き替えが必要かも」
 
     相当にフラストレーションが溜まる映画だったようだ。

                        ~ 小林よしのり 公式HP ~

                          ( 符合 当ブログ管理人加筆 )

     bについての反論は「シン・ゴジラ その1」で述べたのでくり返さない。
     aについては古くは「ランボー 怒りのアフガン」、「インディペンダンスデー」を始め、アメ
    リカのマッチョ的愛国心むき出しの映画は枚挙のいとまがないではないか?
     自国のことを棚にあげて何をいっとるか!
     それに「シン・ゴジラ」に見られる愛国心は彼らがいうほど単純ではない。
     どこ観ているのだといいたい。
     
     そもそもハリウッド(米国)が云々を引用する小林氏は自己の映画鑑定眼に自信がな
    いのだ。「ゴーマンかませない」のだ。
     淀川長治さんは、オスカー取ろうが、アメリカでどれだけヒットしようが、「ハリウッドもバ
    カになりましたね~。」でお終いだ。己の眼力に自信持っているのでハリウッドがどうの
    は関係ない。
     小林氏の「シン・ゴジラ」批判は今に始まったことではなく公開直後からあったのだ。

      第一に、官僚VSゴジラの構図が感情移入できない。

       これは多くの人が指摘するところだろう。
       要するに専門知識と情報が多すぎて「映画になってない」、「芝居にならない」、
       映画的不自然ということだ。これについての反論は「シン・ゴジラ その1」に
       書きました。あれが観念的というならこう言い換えよう。
       製作サイド(興業的側面)に押し込まれて従前のゴジラ映画のような「地球防衛軍」
       的、もしくはハリウッド・エンタメ的に防衛側を描いたなら庵野監督は一生後悔する
       と思う。なぜかというと、初代ゴジラはビキニ環礁の水爆実験が招いたゴジラとする
       ならシン・ゴジラは間違いなく「3.11」、フクイチ原発事故が呼び寄せたものだから
       だ。あれから6年経って「太陽の蓋」というフクイチ原発事故のセミドキュメンタリー
       のような映画が公開された。この映画を意識したわけではないが、原発事故の傷
       跡が癒えたとはいえない今、いくらエンタメとはいえ、フクイチ原発事故が引き寄せ
       たシン・ゴジラを描くにあたってハリウッドエンタメ風に整理された防衛側を描くこ
       とは庵野監督の作家として良心が許さないと考える。
       何と言われようと圧倒的情報量でリアルを追求した庵野監督がエライ。
       実際にゴジラが現れたら現場はもっと錯綜、混乱していると思う。
       あれでもだいぶ整理されていると考える。

       小林氏は危機を前にして政治家や官僚があんなに硬直化した議論するはずがな
       いというが、そうでしょうか、我々はフクイチ原発事故で目撃したではないか。
       官邸と保安院と東電の大きな意味での「官僚制」、しょうもなさを。

       外国人はこれら政治家、官僚の議論のシーンを無意味、日本人にしかわからない
       というが、当たり前じゃないか、お前らにはわかんないよ。
       今後何十年も放射能をつき合っていかなければならない日本人の心象がわかると
       いうのか。口先ではお見舞いの言葉言っても所詮は他人事だろ。
       福島原発の遮水壁だっていつ決壊するかわからないのだ。
       「Not Under Ccontrol」だ。あまつさえ事故当時も現在も政治家は無能で世界は再
       生可能エネルギーにシフトしようとしているのにまたぞろなし崩しに原発再稼働しよ
       うとしているこのしょうもない状況を外国人がわかるかって!

       そもそも怪獣映画にそんなものはいらない?
       それは「怪獣」というものがわかっていないというもんです。

      第二に、アメリカ帰りの女性の実在感がなくて笑ってしまう。

       はい、その通りです、特に異論ありません。

      第三に、あんな姿の芋虫がゴジラになってはいけない。
      あんな変態をもしハリウッドがやったらボロクソに文句言ったはずである。
      本家・日本があんな反則をやって、日本人が許すのは疑問だ。
      ゴジラは初めからゴジラの姿で出現しなければならない。
       なぜなら、「神秘性」が失われるからだ。


       これが許せないなら「シン・ゴジラ」はつまらないだろう。
       この変態(メタモルフォーゼ)こそ「シン・ゴジラ」の肝であることは「その6」で述べた
       通りです。海外の人はここにはそんなに異論唱えないのでは?
       それはこういう事情によるのです。

       映画における変身は最初のトリックであるのみならず原型的なトリックでもあった。

               ~ 哲学者・社会学者・映画監督 エドガール・モラン ~ 

       それに小林さん、第2形態に対して「あれはゴジラじゃない」とおしゃいましたが、
       第3形態に対しても同様でしょ。あの変態(メタモルフォーゼ)は監督・庵野秀明が
       仕掛けた反射鏡的な罠なんですよ。「あれはゴジラじゃない」、「これもゴジラじゃ
       ない」と言いますが、「じゃ、あなたにとってゴジラって何なんですか?」と監督は
       問うているのです。
       すなわち、「シン・ゴジラ」はどうしたって観客を「ゴジラ論」へと誘うのです。

       小林さん、あなたにとってゴジラは「神秘的」でないといけないようですね。
       つまり、初代ゴジラこそ素晴らしいということでしょうか?
       神秘的ゴジラって初代ゴジラくらいですから。   


      第四に、あんな無敵の光線が出るようになってもいけない。
      
       これもオートクチュールメゾンの顧客が「これはディオールじゃない、ジバンシーじゃ
       ない」と言っているようなものです。
       庵野デザイナーはパンクですから、当然です。
       このパンクを楽しめるか否かが「シン・ゴジラ」評価の別れ道です。

      第五に、超絶な力を持つゴジラに対して、あんなに原始的な攻撃でぶっ倒して、
      しかもその隙に口から凝固剤注入なんて、そんな幼稚な作戦が成功するわけ
      がない。


       それを言っちゃ、ほとんどの怪獣映画は観れません(笑い)。
       小林さん、あなたは「わしゃ、好かん」といいながら防御側の圧倒的リアリティーに
       知らず知らずの間に引きずりこまれているからこそここにもリアリティーを求めるの
       です。        
      

      第六に、多国籍軍の核攻撃という緊迫感が全然伝わらない。
    
       後編でも述べますが、おっしゃる緊迫感のなさが今の日本じゃないでしょうか?


     第七に、突っ立ったまま終わるというのが、まるで原発を暗示しているようでシラケる。
      
       子供はともかく大人はそうあるべきです。
       第一への反論で述べたように我々は原発(放射能)と何十年のつき会わなくてはな
       らないのですから。 

      第八に、大人向けの映画になり過ぎていて、新たな子供のファンを増やせない。

       確かにそうかもしれませんね。
       特に異論ありません。 

      第九に、ゴジラの心理的な怖さを感じない。

       このゴジラは怖いゴジラではなく「カッコイイ」ゴジラとして記憶されるでしょう。


                         ~ 以上 引用 BLOGOS ~


                                           (つづく)   





 
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