素晴らしき放浪者の戯言

100年に1度の世界の大転換、50年に1度の日本の政権交代を見届けるブログです。 政治、経済、メディア、都市、映画etcの各分野を放浪しつつ 時たま核心に迫ります。

国連人権 VS ガラパゴス人権

     

     国連人権理事会の特別報告者ジョセフ・ケナタッチ氏が共謀罪に関して問題点を指摘
    したが、これに対して安倍政権は「国連の総意じゃない」とか反論していた。
     G7で安倍首相がどういう態度で接しられるか懸念していたが、立ち話でグテレス事務
    総長を捕まえて「必ずしも国連の総意を表すものではない」との言質をとりしてやったり
    の安倍首相だったのだが・・・・。どうもこの風は簡単に治まりそうにありません。

      国連の人権理事会は外部の専門家を特別報告者に任命していて、表現の
      自由を担当するカリフォルニア大学教授のデービッド・ケイ氏が30日、日本
      の表現の自由についての調査結果をまとめた報告書を公表しました。

      この中で、ケイ氏は「日本ではメディアに対し、政府当局者からの直接的、
      間接的な圧力がある」などとしたうえで、日本の民主主義をさらに強化する
      ためだとして、6つの分野で勧告をしています。

      この中では、「メディアの独立性を強化するため、政府が干渉できないよう
      法律を改正すべきだ」として、放送法を一部見直すことなどを求めたほか、
      「慰安婦問題などでは、歴史の自由な解釈が行われるよう、政府が教科書
      の内容などに干渉するのを慎むべきだ」としています。

      また、特定秘密保護法については、「安全保障の支障とならないかぎり、
      公共の利益にかなう情報を広めた人が処罰されないよう、新たな規定を盛り
      込むべきだ」としています。

      これに対し、日本政府は「事実の誤認や不確かな情報に基づいて勧告して
      いる」などとして、報告書の内容を見直すよう求める文書を人権理事会に提
      出しました。

      この報告書については、

      来月12日にスイスのジュネーブで開かれる
    人権理事会の会合で議論されます。
 

                               ~ NHK NEWS WEB ~


     だからね、「虎の尾踏んじゃった」だと思うのです。
     それにね、事実誤認とか国連の総意じゃないとか抗弁しますが、秘密保護法や共謀罪
    だけに注目するまでもなく、自民党の中には国民主権、基本的人権を否定する人々が
    いるじゃないですか。




     西田昌司氏、片山さつき氏がこれらに加わる。
     西田某は天賦人権より国賦人権をよしとする。
     天賦人権説とは「人は生まれながらに、誰でも基本的権利を持っており、絶対に失わ
    れない」とする説です。西欧の人権とはほとんどこれだと言ってもいいでしょう。
     一方、国賦人権説とは「人は国(のルールを決める権力者)によって基本的人権が与
    えられ、政府によって人権は失われる」とする説です。
     戦前の大日本帝国憲法はこれを採用していた。      
     帝国憲法のいう人権とは、 主権を持つ天皇が 「親愛なる臣民」 に対し、国家を通して
    恩恵的に与えたものでしかなかったのです。


     この国賦人権をとるなら象徴天皇ではなくて、天皇は国家元首でなくてはならないと
    いう結論にたどり着くだろう。 
     これは今後も象徴天皇制が続くこと希望する旨、表明された昨年、夏の天皇陛下の
    お言葉を真っ向から反します。
     
     現行憲法は米国からのおしつけだからアカンというのが自民党内改憲派の多数だ。
     天賦人権も現行憲法同様、外国からの頂きものであって、国柄に会わず国賦人権で
    ないとダメだと彼らは主張しているかのようだ。
     それにしても国民主権はもとより基本的人権の否定とは随分と大胆なことを言います
    な。マグナカルタ以降、西欧の国家権力との闘争の歴史そのものの否定へとつながり
    かねないことをわかって言っているのでしょうか?
     安倍政権は歴史修正主義ではなくて歴史無視主義だと述べました。
     我ながらチト、言い過ぎかと思いましたが、決してそんなことはありませんね。
     西田某ら自称「保守」は「人権」と聞くだけでパブロフの犬のように自動的に「左翼」と
    決めつけ思考が固まってしまうのでしょう。
     確かに人権派弁護士の多くはねじ曲がっていますし、アメリカでは人権からさらに進ん
    でアニマル・ライツを言い出す様を見るにつけ「人権」と言う言葉には警戒しないといけ
    ないのかもしれません。

     「人権」とは、畢竟、「自然権 (⇒ 人権 ) 」と「自然法」の対立、最後は「神学論争」み
    たいなことろまで行ってしまうのだと思います。この深遠なる奥行きを持った命題に対して
    「国賦人権だけが正しいのだ!」と強弁するのは随分とお粗末な建てつけですな~。
     日本はよく「ガラパゴス」と言われますが、自称「保守」の主張する国賦人権は国連人
    権高等弁務官にとっては「ガラパゴス人権」でありましょう。 
     
     それに西田某が言う国賦人権で戦前の日本はそんなに良い時代だったのでしょう
    か?良かったのは一部の支配階級にとって良かっただけです。
     三島由紀夫ら保守論客が戦後民主主義の虚妄とか言ったところで一般国民にとって
    は戦後の方がいいに決まっているのです。
     (もちろん、戦後民主主義の虚妄は否定しませんが・・・・)
     その昔、週刊プレイボーイの「極道辻説法」という人生相談コーナーで今 東光氏が同
    様の質問されて「戦後の今の方が良いに決まっているじゃないか!」とあっさり斬り捨て
    た。私はだいぶ前からこう言い切っている。

     「支配階級はともかく、日本の一般国民にとって戦後(どこからどこまでを指すかは人
      によって分かれるだろう)は、日本の有史以来最も良い時代だ」

     逆に言うなら支配階級にとっては、戦前の方がよかったのかもしれない。
     そんな戦前に良い思いした人が「日本会議」の外周にいる。
     もうだいぶ見えてきましてね。
     国賦人権説は政府・与党他、支配階級にこそ都合のいい言説でしかないのです。
     西田某はネトウヨらネットで人気らしいが、自称「保守」は、自分もこの支配階級になれ
    る、若しくは連なれると思っているんでしょうな~。
     残念ながら、それはホンの一部でしかありません。

     以前、佐藤 優氏がオバマの大統領就任演説を読解して「米国は、人権で詰めて(攻
    めて)きますよ」と言った。現実にはそんなことはなかったが、自称「保守」が人権を危険
    視するように「人権」は「兵器」になり得ると思う。
     「人権」と「差別」は密接に関連するものの別概念だが、「差別だ!ユダヤ人差別だ!」
    と某ユダヤ人団体が圧力かけるように「人権」も「兵器」として機能し得る。 
    
     歴史無視主義で危険な戦前回帰志向の安倍政権に対して国連(正確にはこの背後に
    いる人々)は、共謀罪等に関して事実誤認とかではなくて「人権」を「兵器」としてこれか
    ら攻めてくるのです。
     こんな危険な政権はいつまで存続させてはならないと。

     天賦人権、国賦人権とか言うけれど彼らが十全に抗弁できるほど日本には「人権」に
    ついて闘争の歴史があるのだろうか?



  
     やっぱり問題は治まらない。デイヴィッド・ケイ氏は緊急対日した。
     日本政府は報告書の見直しを迫ったが、ケイ氏は「報告書の中身は正確だ」と一歩
     も引かない。人権派は強硬だからね。フジサンケイはケイ氏が人権派で公平ではな
     いとか言って自己保身に走っているようだが、公平云々言ってもしょうがない、繰り
     返すが、「人権」という「兵器」なのだから。
     前川・前文科省事務次官の出会い系バー報道に関して殺到した批判に対して読売
     は「批判は全くあたらない」反論している。そりゃ「不適切でした」と認めるわけない
     でしょ。でも、担当記者の証言はもう漏れちまったんだよ!
     これを機会に少しでもB層がいかにマスゴミがインチキが知るきっかけになればいい。
     案外、今回の件が「マスゴミ交代」の第1歩かもしれない。









スポンサーサイト

政治 | コメント:1 |
<<映画 「 メッセージ 」 | ホーム | 久々にベン&リチャード>>

コメント

このコメントは管理人のみ閲覧できます
2017-06-03 Sat 22:31 | | [ 編集 ]

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

| ホーム |