素晴らしき放浪者の戯言

100年に1度の世界の大転換、50年に1度の日本の政権交代を見届けるブログです。 政治、経済、メディア、都市、映画etcの各分野を放浪しつつ 時たま核心に迫ります。

やがてくる 「 冬の時代 」 に日本の民主主義が試される!?

     



     日経平均は2万円代を固めつつあり、またぞろ2万3千円だ、2万5千円だと景気の
    いいことが囁かれているが、結局のところ、トランプの政策は減税政策を始め何ひと
    つ実行できない現状を考えるにどうも俄かには信じがたい昨今だ。
     それどころか、トランプはロシアゲートで大統領弾劾の危機にさらされつつあるでは
    ないか。どうやらマケインがトランプの側についたことにより、結局、弾劾は避けられ
    そうだ。それどころか、どうやら全閣僚が議会から承認されたようで初の全閣僚せい
    揃いでお互いを賞賛し合う、米メデイアのよれば「気色悪い」光景が国内メディアでも
    報じられた。トランプは大統領弾劾さえ乗り切れば、始動し始めるのではないかと淡い
    期待も抱かせる。

     一方、投資家、ジム・ロジャーズは「今年後半か遅くとも来年に、生涯で最悪のクラッ
    シュが起こる」と述べている。思えばトランプが選挙に勝ってから潮目は大きく変わった
    のだ。昨年末、EU金融危機について述べましたが、トランプバブルですべて吹き飛ば
    してしまったのか特に何にも起きませんでした。当時危なかった銀行は、今だ危機を
    脱しているわけでなく、トランプバブルで半年以上先送りされただけだとすると今年の
    冬、危機が囁かれたヨーロッパ金融機関の破綻懸念は今だ拭えません。
     アメリカのNY相場も最高値を更新し続けていますが、トランプバブルがなければ、
    4月頃、弾けていてもおかしくないのです。これらとトランプが相変わらず「やります詐
    欺」状態でこのまま推移するなら、ジム・ロジャーズ曰くのように今年の秋から来年に
    「生涯で最悪のクラッシュ」が起きても何ら不思議はない。

     まだ夏にもなっていないのに「 冬の時代 」 とはファンション業界でもあるまいし随分と
    気の早いことだと思われるだろうが、冬といっても今年の秋かもしれないし、来年の春
    かもしれない、厳しい時代のことであります。
     「 冬の時代 」 とは、単純に考えれば大恐慌の時代であります。
     戦前の大恐慌とは違い、21世紀はなかなか見えずらい恐慌となるのかもしれません。
     そうは言っても経済、金融は統制され言論まで統制されることは当ブログでは2010
    年に最初にふれ、その後、通称「コンピューター監視法」、「特定秘密保護法」と過去、
    何度も述べてきました。2010年当時は、言論統制といってもどうもピンとこないのか、
    反応が鈍かったですが、危惧していたように本年、遂に「共謀罪」法は可決してしまいま
    した。
      
     2010年当時、副島隆彦氏を引用して「 冬の時代 」 に吹き荒れるとされる「ネオコー
    ポラティズム」について説明した。
     もう一度、引用してみよう。

      1930年代の「大恐慌」時代にルーズベルト政権が行ったことと同じような政治
      体制を、クリントン政権は目指すことになるわけだ。国内的には、労働者階級を
      はじめ低所得者層や貧民層の生活を支援する姿勢を見せながら、富裕層の財
      産権や大企業の経営者の経営権を侵害する形で、産業部門ごとに国家統制
      経済体制に移行していくことになる。日本では、1937年に電力や鉄鋼、石炭等
      の国有化が推進されたが、それと似たような状況が押し寄せるだろう。

         (中略)
     
      金融経済面で国民経済に対する締め付けが強まり、国民生活への監視体制に
      まで至るような状況になっていくだろう。まさに、1937(昭和12)年以降の戦争
      動員体制のような経済統制体制に突入していくという問題が視野に入ってこざる
      を得ない。
 
                      ~ 副島隆彦 「重たい掲示版」 1099 ~



     当時は、リーマンショック後の第3派としての経済危機が予想され、オバマの後はヒラ
    リー・クリントンが大統領になると言う前提で論述されていた。 
     共謀罪法は小泉政権時より法案として俎上にあがっていたのだが、いきなりの言論統
    制、共謀罪法ではなくてまずは経済統制、金融統制、その後の言論統制だろうことは何
    度も当ブログで記事にしてきた。
     2013年時点で副島氏は日本の銀行でも預金引き出しにあたって「窓口確認の導入」
    を持って金融統制の始まりと位置づけた。
     2017年の今年、共謀罪法が可決され金融統制、言論統制の下準備は整った。
     あとは、経済統制の契機となる「 冬の時代 」 = 「生涯で最悪のクラッシュ」が起こるな
    ら2010年当時の副島氏の予想どおりの経済・社会になる可能性がある。
     そこで「ネオコーポラティズム」とは何であったか、今一度、確認しよう。

      「ネオコーポラティブ」とは何ぞや、端的にいえば、これは「開発独裁」と表現すれば
      最も理解しやすいだろう。

         (中略)

      開発独裁とは、独裁政権ではあるものの、国民の活力や各産業部門への国家規模
      での集中的な投資を国家政策として、全体を統合して高度経済成長を追及する政治
      体制といえる。

         (中略)

      欧州では「社会民主主義(ソーシャル・デモクラシー)」という伝統的な政治思想が
      あり、これは、労働組合の活動を主体に全国民の幸福を追求するものだ。そして、
      実は、 社会民主主義は、「ネオコーポラティズム」の政治思想の流派に属する。
        
                               ~ 引用 同上 ~


     「開発型独裁」の具体例として、韓国の朴正熙(パク・チョンヒ)政権や台湾の李登輝政
    権、マレーシアのモハマド・マハティール政権、シンガポールのリー・クアンユー政権、ロ
    シアのプーチン、メドベージェフ政権などが挙げられている。
     列挙された固有名詞と「開発型独裁」という概念を重ね合わせると、「あれ?もしかし
    て」という思いが頭をもたげるのだが、次のパラグラフでそれは確信に変わる。

      日本では労農派(左派)のマルクス主義経済学者である向坂逸郎(さきさかいつ
      ろう)らが、「国家独占資本主義」という言葉を用いたが、それがまさしくネオコー
      ポラティズムという政治体制と表裏関係にある。ネオコーポラティズムは、構造改
      革派の思想である。

           (中略) 

      ただ、そうした構造改革派の思想さえも、カリスマ的な指導者を戴く国民成長経済
      モデルの開発独裁体制に組み込まれていく、という恐怖がどうしても存在する。
      世界的な金融恐慌を阻止するため、より正確には、隠蔽して何事もなかったかのよ
      うに自由社会が継続していくように見せるために、ネオコーポラティズムは必要な政
      治体制といえる。  

                                   ~ 引用 同上 ~



     安倍政権が推し進めようとした(加計学園も含まれる)国家戦略特区とは要するに「開
    発型独裁」、すなわち「ネオコーポラティズム」の思想の政策化ではないか!
     国家戦略特区とは構造改革派の思想であり、「他に選択肢がない」という何とも消極的
    で不人気な独裁ではあるが、安倍ちゃんは「安倍一強」と言われた独裁体制なのだか
    ら。
     トランプ政権が誕生せず、もう少し早く「冬の時代」がくると想定するなら、安倍政権の
    国家戦略特区は、コーポラティズムの時代の要請に沿った政策だと外形上はいえること
    になる。ありゃま、安倍ちゃんの評価がひっくり返ってしまう?
     国家戦略特区はついてはいずれ述べようと思っているが、そもそも日本に列挙した
    国々のような「開発型独裁」が必要かというと甚だ疑問であります。
     さらに加計学園に端的なように「開発型独裁」というより、昔ながらの「身内ファースト」
    の政治の私物化、波及効果の乏しい利権独り占めに過ぎないのです。

     さて、来るべき「ネオコーポラティズム」の時代には、副島氏は官僚ではなく政治家主
    導の改革を推し進めることが肝要だと説きます。

      現実的には高級公務員たちによる国民生活の監視をさせないようにし、また個人
      の財産権を侵害しないような政治体制を維持しなければならない。官僚が強大
      な権力を保持し続けると、いろいろな法律を勝手に変え、新しく作成することで
      国民生活への統制を強めることになりかねない。そのため、国家統制体制に
      向かわないようにするためには、政治主導の改革を推進して官僚の権力を弱体
      化させなければならない。

                              ~ 引用 同上 ~


     
     政治家主導といっても安倍内閣の場合、2014年に内閣人事局を設置して官僚たち
    の人事権を掌握して独裁というより恫喝政治を展開してきた。
     2010年当時は、民主党政権で、「脱・官僚」、「政治家主導」を掲げてきた。
     民主党政権は短命で期待外れに終わった。
     その後は、安倍ちゃんが「この道しかない」と連呼する政治となった。
     (ホントは他の道もあるのだが)
     
     来るべき「 冬の時代 」 、今は共謀罪法が云々といっている人々も「空気」読んで、一斉
    にダンマリを決め込むようになるだろう。(私はそんなつもりはないが)
     この時、日本の民主主義が試されると思う。
     呑気にフラダンスを踊っているようなハワイの人々でもいざと言う時は「リアルID法」が
    連邦議会で可決されても州議会はこれに「断固NO!」と言ったのだ。
     「リアルID法」は全米50州のうち半数以上の州が反対しているため今だ施行されな
    い。何のかんの言ってアメリカにはまだ民主主義があると思う。

     共謀罪法に反対ならきたるべき「 冬の時代 」 にもNOと言い、共謀罪法を廃止、若しく
    は骨抜きにすべく、もう一度、政権交代を実現するしかない。
     それは政権交代というより、政界再編という形になるかもしれない。
     政界再編と言っても何度も言うように野党が合従連衡しても何にも変わらない。

    
     自民党がもう一度、割れるしかないのです。


    

    〔関連記事〕
   
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