素晴らしき放浪者の戯言

100年に1度の世界の大転換、50年に1度の日本の政権交代を見届けるブログです。 政治、経済、メディア、都市、映画etcの各分野を放浪しつつ 時たま核心に迫ります。

江戸三十三箇所 第十二番 寿経寺(中編)




〔超基礎からわかる佛教〕~無量観音の巻~
  
   寿経寺の観音様「無量観音」については、「日本佛教語辞典」、「広説 佛教語辞典」、
  「例文 仏教語大辞典」の3辞典にもずばりそのものの解説はありませんでした。
  
   「無量寿佛」に関しては、「 『阿弥陀佛』のこと。『無量寿』は阿弥陀の古名」(日本佛教語
  辞典)とありました。さらに、さらに「広説 佛教語大辞典」では、「阿弥陀仏のこと。胎蔵界で
  の仏としては『無量寿仏』、金剛界の仏としては『阿弥陀仏』」と解説されておりました。
   寿経寺の本尊は「阿弥陀如来」ですので、これだとダブってしまいますし、密教でもないの
  で胎蔵界も金剛界もないだろう、ということでこれとは関係ないようです。

   「無量寿経」は、「曹魏の康僧鎧(こうそうがい)が嘉平4年(252年)に訳した極楽賛美
  の経典」とあります。当山は「無量山傳通院寿経寺」でありますから、何か関係ありそう
  です。でも、それ以上はわからないので、傳通院さんに電話取材しました。
     
   曰く、「無量山の観音さまだから無量観音です。無量山は「無量寿経」に由来があります。
       観音さまは無量山の聖観音さまであります。」

   なんとなく納得はしましたが、よく言えば鷹揚、悪くいえば曖昧模糊としたところが日本の
  佛教、いや佛教の特質でありましょうか? 


   
   
   さて、傳通院は「小石川3丁目」に所在しますが、以前訪れた小石川植物園は「白山」に
  所在します。どうしてでしょう、どうも「小石川」が気になります。今回は、街を散策する
  前に地名の歴史散策をしますか。
   「小石川」は、江戸時代、武蔵国豊島郡小石川村であり、その大部分が傳通院の寺領で
  あったそうです。上野公園も寛永寺の寺領、江戸時代はお寺が想像以上に幅を利かせてい
  たわけです。ちなみに、「小石川」の名は傳通院の前の川に小石が多かった事に由来する。
   現在の小石川植物園の中に、かの小石川養生所があったわけですが、「白山」は江戸時
  代の武蔵国豊島郡小石川村と駒込村の各々一部が合併したものであります。すなわち、
  江戸時代、小石川養生所は言うまでもなく「小石川」だったのです。

   徳川家の菩提寺傳通院の寺領だった「小石川」の名は、明治になっても今より重かった
  ようで明治11年(1878年)に定められた東京15区の中には「小石川区」が存在し
  ます。東京15区のうち小石川区の他の14区は、

    麹町区、神田区、日本橋区、京橋区、芝区、麻布区、赤坂区、四谷区、牛込区、
    本郷区、下谷区、浅草区、本所区、深川区
 
   であり、昭和7年(1932年)、東京市が周辺町村を合併して「大東京市」になるまで
  続いた。「大東京市」では新たに20区がつくられて合計35区となった。
   新たに作られた20区は周辺郡部が以下のように編入された。

    「旧荏原郡」 ⇒ 品川区・荏原区・目黒区・大森区・蒲田区・世田谷区
    「旧豊多摩郡」⇒ 渋谷区・淀橋区・中野区・杉並区
    「旧北豊島郡」⇒ 豊島区・滝野川区・荒川区・王子区・板橋区
    「旧南足立郡」⇒ 足立区
    「旧南葛飾郡」⇒ 向島区・城東区・葛飾区・江戸川区

   渋谷区は「旧豊多摩郡」だったわけか、「旧豊多摩郡」に山姥(やまんば)、顔グロが
  現れたと考えると納得(笑い)。
   東京35区は、終戦後、昭和22年(1947年)に現在に23区になるまで続いた。
   つまり、「小石川区」は「大日本帝国」よりも少し前から「大日本帝国」が滅びて、
  本郷区と合併して「文京区」になるまで存続していたわけだ。

   東京35区が制定されて間もない頃、昭和10年頃の東京のカラー映像があるそうだ。

   壮麗なる帝都東京がそこにはあった。
   自動車と馬車と人力車が走る街、和服と洋服が混じりあう街、東京。
   帝国ホテルも日光東照宮をヒントにフランク・ロイド・ライトが
   設計した旧・帝国ホテル。
   50年代前半では、ここまで復興していなかっただろう。
   「戦前」とは?「戦後」とは?を考えさせられる、と言った大げさか。

                     (つづく)





            
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