素晴らしき放浪者の戯言

100年に1度の世界の大転換、50年に1度の日本の政権交代を見届けるブログです。 政治、経済、メディア、都市、映画etcの各分野を放浪しつつ 時たま核心に迫ります。

「朝生」メモ 3

 



 〔円高・産業界の現状〕

   今までが期待はずれだったが、この件(くだり)はなかなか意義深かった。
   萩原女史が円高について解説する。
   海外決済をドル建てから円建てにシフトしている企業が約半分を占めるようになった
  昨今、円高(ドル安)のメリットをもっと考えた方がいいと提言する。
   世界的資源高、食糧高にもかかわらず日本が比較的コスト高にならないのは、円高の
  おかげであります。女史はいかに世界的に資源高、コスト高か説明する。

    ○ 原油(WTI) 30%上昇

    ○ 小麦      60%上昇

    ○ 大豆      90%上昇

    ○ トウモロコシ  80%上昇
   
    ○ 砂糖      70%上昇
   
    ○ 牛肉      20%上昇 


   これら資源高、食糧高がきたるべき「逆ニクソンショック」、すなわちペーパーマネー
  から実物に裏付けられた通貨への転換の過程とリンクすることは何度も述べきたとおり
  であります。
   「円高だ!大変だ!」と輸出産業が大騒ぎするのはもっともですが、エコノミスト、
  政治家まで大騒ぎするのはいかがなものかと思います。
   それはあまりに「非対称性の思考」というものです。
   為替などの端的に現れていますが、世界はオルターネィティブ、両建てで動いている
  のですから、政治家とかトップに立つ人は融通無碍、変幻自在の思考してもらいたいも
  のであります。単純・直角で非対称性の思考だと「スコーン」と足元さらわれますぞ。  
   
   そういう意味で次のやりとりは「市場原理主義」という非対称性の思考に脳を
  やられている政治家、企業家には恰好のテクストであります。

   田原氏が「ITではマイクロソフトもIPADもみんなアメリカ、なぜ(技術がある
  のに)日本にはそれが出来ないのか」と投げかける。
   
    小黒 「大企業はリスクを取らないからイノベーションできない」
 
    岸  「大企業はシステムを構築できない」

   などと現状認識と大企業批判を繰り広げる。
   お言葉ではございますが、一言申し上げてもよろしいでしょうか?
   日本企業に出来なくて米国企業に出来るのはそれだけではありません。
   佐伯啓思先生が看破されたように10数年前(技術研究はもっと前)の「IT革命」は
  単に「競争」とベンチャー精神によって生み出されたわけではありません。
   リスクと取る取らない、イノベーションするしない、システム構築できるできない、
  いろいろあるかと思いますが、米国が企画し、バックアップし、演出したのが10数年前
  の「IT革命」だったわけでります。
   
   つまり新自由主義者が水戸黄門の印篭の如く振りかざす「市場原理」だけで成し遂げた
  わけではないのです。米国が国家意志としてなぜ「IT革命」を演出したのか。
   それは、より広くて速くて強固なデ・ファクト・スタンダードというグローバリズムを
  構築するためのソフト面のインフラ作りが必要不可欠だったからです。
   このデ・ファクト・スタンダードを握ることが、産業界が没落したアメリカにおいて是
  が非でもい達成しなければならないことだったのです。
   一言でいうなら、ITにおいてOSを始めとするデ・ファクト・スタンダードを手中に
  収めることはアメリカの国策として行われたのであります。

   「市場原理」は必要条件であっても十分条件ではありません。

   韓国がかつての米国と似た、いやより先鋭的なスタンスでありまして、選択と集中が
  徹底し、一つの技術に対して一つの企業が国内独占にして、国がバックアップすることで
  海外進出していることは周知のとおりです。
   
   長谷川氏がベンチャー企業の雄と対談した際の箴言を披露する。

    企業は1000人になるとダメで、1万人になると死に絶える。
    50人くらいがベンチャーにはいい。

   確かにイノベーション起こすには50~100人くらいの企業がいい。
   当日の番組ではいわゆる「大企業病」について議論される。
   
   萩原女史が「エネルギー庁ができるのだからこれでイノベーション起こさないと」
  と付言される。そのとおりであります。販管費押さえるよりエネルギーコストが大幅に
  低廉になれば画期的に競争力は向上します。
   いい提言だが、何度も繰り返すがエネルギーは権力構造そのものであることから、
  国、政治家がバックアップしない限りできない。
   おのれ出世ばかり考えている政治家じゃ・・・・ねえ!

   それにしてもこの一連の議論は充実している。
   
   私が「オーランチオキトリウム」や 「 『スマートシティー』ねぇ!? 」 等で述べた
  ことと見事に符合する。

              (つづく)







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