素晴らしき放浪者の戯言

100年に1度の世界の大転換、50年に1度の日本の政権交代を見届けるブログです。 政治、経済、メディア、都市、映画etcの各分野を放浪しつつ 時たま核心に迫ります。

「 朝鮮半島 」についてのお勉強 弐(前編)

   
   今年も朝鮮半島から目が離せない。
   「『 朝鮮半島』についてのお勉強 」から1年も経ってしまったが、前回「北の将軍様は持つ
  のか」と問題提起したら、やはり彼は逝ってしまった。 
   金 正恩では北朝鮮が持たないことは周知のことであり、南北統一派と親中派の抗争が
  水面下で繰り拡げられていると言う。
   そんな折、古本屋で韓国人よって書かれた近代日韓史の本を見つけた。
   金 完燮著「親日派のための弁明」 ――― この本の帯には「始めて公平な立場から書
  かれた日韓の歴史」となっている。
   前回も述べたが日本の保守の論調は今だに40数年前と変わっていない。
 
  
    吉田 「日本の朝鮮統治は成功であった。日本は朝鮮に工場を建て、義務教育
        をほどこし、近代化のスタートをきらせてやった」

    椎名 「欧米帝国主義諸国で、植民地にこんなことをしてやった国はひとつも
        ない。日本帝国主義は誇るべき名誉の帝国主義だ」

                 ~ 小室直樹著 「韓国の悲劇」 p 24 ~


   韓国側からこのような言説が発せられることはない。
   「親日派のための弁明」は、椎名発言のみならず、藤尾正行文部大臣(86年)、
  渡辺美智雄外相(95年)、江藤隆美総務庁長官(95年)、小沢一郎(95年)
  と韓国側の感情を逆なでし、いまでも抗議するだろうこれらの発言を俎上に挙げ
  ほぼもれなく首肯している。
   これは画期的なことではないか!
   何でも韓国では「有害図書指定」を受けて、書店で隅の方へ追いやられているという。
   昔なら出版させできなかったかもしれない。
   少しは言論の自由が担保されるようになったのか?もちろんそれもあるだろうが、
  もう一つ隠れた理由があるよう気がするのだが、それは後述する。 
   



 ◎ 日本以上の「外圧」利用国家、韓国

   本当にこんな韓国人がいるのかと思う程、金氏はあけすけに日本の朝鮮支配、
  朝鮮・台湾植民時代を肯定する。例えばこんな見出しがついている。

    「韓国と中国に日本を非難する資格があるのか」

    「経済発展の種を提供した日本」

    「私たちはなぜ日本を選択したか」
   
    「台湾近代化の父、後藤新平」

    「日本時代は私たちにとって祝福だった」

              ~ 金 完燮著「親日派のための弁明」 以下同様 ~
 

   日韓併合も朝鮮の近代化にとって最善の選択であったことが元左翼らしくマルクス
  史観にならって「資本の原始的蓄積不足」の視点から、及び日韓の社会構造の違い、
  すなわち武家社会(封建社会)と李王朝(王政社会)の相違によって説明される。
   さらに当時の朝鮮半島を巡る国際情勢にふれつつ、日清戦争、日露戦争を経て
  日韓併合で日本によって朝鮮の近代化が推し進めれたことがつづられていく。
   そしてこう言い切るのだ。

     ロシアやイギリス、フランスのかわりに隣国日本が朝鮮の支配者になった
     のは、私たちの立場からするとじつに幸運なことだった。

                         ~ P 61 ~
 

   同じような顔をして漢字を使う国民だったからそう結論づけられるわけではない。   

     この時期、朝鮮を経由して大陸に進出しなけらばならない日本の利害
     と市民革命をつうじて文明開化をなしとげなければならない朝鮮の利
     害はかなりの部分で一致していた。

                       ~ P145 ~

   ここまでなら本書を知らなくても教養のレベルで認識しているかもしれないが、以下
  のような記述は驚かざるを得ない。

     このように後進国にとって、独立とは甘美な政治スローガンだが、
     権力を掌握しようとする独立運動家を利するだけで、住民には実害
     を及ぼす選択である場合が多い。

                       ~ P110 ~


     より賢明な選択は、私たちが日本の一部だと主張して独立を拒否す
     ることだった。
 
                       ~ P113 ~
 
   
    何とまあ~、「他力本願」な構えであるか!とも思われるが、金 完燮氏は超変人と
   いうわけでもないようだ。

     これまで日本時代の歴史にたいして目をそらしてきた韓国人が、この時代を
     客観的に評価しはじめたのは、1990年代に台頭してきた植民地近代化理
     論が契機になったといえるだろう。それ以前の南北朝鮮の歴史学は、日本が
     いなくても朝鮮社会は自然に資本主義に発展し近代化できたという資本主義
     萌芽論をつくりだすなど、絶えず日本統治の肯定的な部分を認めまいと努力
     してきた。
                      ~ P95 ~
 

   日本に依存してきたのは植民地時代ばかりでなく、戦後も同様と分析される。  

     朴 正煕の経済開発は、日本からもらった八億ドルとベトナム戦争特需、
     このふたつがなかったら成功しなかった。

                      ~ P55 ~


   我々が知っているのは強力な「反日教育」を受けた韓国の若者たちのデモばかりだが、
  もちろん、韓国知識人がすべて「反日」というわけではなく、翻訳者のあとがきでも
  つづられている。

     私自身は韓国人相手でもかなりはっきりものを言うほうだと思っているが、
     韓国人から直接反日的な言葉をかけられたことは、韓国にかかわり始めて
     から四半世紀のうちでも数えるほどしかないのである。

                     ~ P299 ~



   「独立」は自らの手で勝ち取らなければならない。
   日本は米国から「民主主義をギブミー」、韓国(朝鮮)も日本の終戦記念日(韓国
   の解放記念日)に「群民蜂起もなく、いわんや、革命もなかった」ことは、
   「朝鮮半島についてのお勉強 壱」で述べたとおりです。
   
    日本でも「TPP」に関して「外圧」利用論がとりざたされたが、韓国(朝鮮)は
   日本以上に「外圧」依存体質であります。
    
    そればかりか、被害者の論理でもらって当たり前、「もっとよこせ」という姿勢
   が日本人の反感を増大させてることは私が説明するまでもあるまい。
 
                              (つづく)
  




  

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