素晴らしき放浪者の戯言

100年に1度の世界の大転換、50年に1度の日本の政権交代を見届けるブログです。 政治、経済、メディア、都市、映画etcの各分野を放浪しつつ 時たま核心に迫ります。

郵政民営化推進と前原大臣、日銀出席を結ぶ線 前編



   
   山中教授ノーベル賞受賞やIMF・世界銀行年次総会のかげに隠れてしまったが、本日の
  閣議で東北復興という名目で郵政民営化推進、すなわち、株式上場を急ぐ旨、決
  められた。
  
   政府は9日午前、改正郵政民営化法が1日に施行されたことを踏まえ、郵政民営化
   に関する閣僚会議「郵政民営化推進本部」(本部長・野田佳彦首相)を開いた。
   野田首相は「東日本大震災の復興財源を確保する観点からも、日本郵政の経営が
   一日も早く軌道に乗ることが求められている」と指摘。推進本部は、日本郵政に
   対して株式の早期上場に向けた準備を急ぐよう指示することを決めた。

                     ~ 時事ドットコム ~

   
   郵政株売却益を東北復興の資金に充てるならまことに結構!?
   でも、ホントでしょうか?
   約半年前までさかのぼってみましょう。
   本4月末、「郵政民営化見直し法案」が民主・自民の多数で可決した。
   反対したのは、小泉進次郎氏、中川秀直氏ら、いわゆる「上げ潮派」の数名のみでした。
   「郵政民営化見直し法案」の肝は、2017年9月までに「ゆうちょ銀行」、「かんぽ生命」
  の株式上場を義務づけていたものを単なる努力目標にしたことです。
   事実上、株式上場は当分の間しないと決めたも同然でした。
   (だから、郵政民営化反対が党是の国民新党もこの法案で妥協した。)
 
   舌の根も乾かぬうちとまでは言わないが、わずか半年で株式上場するとは何事だ!
   どうもニュースの表現があいまいなので、郵政グループの持ち株会社「日本郵政」の株式
  のうち政府保有部分(約3分の1)売却だけのことなのかもしれない。
   でも、「日本郵政」が完全民営化になれば「ゆうちょ銀行」、「かんぽの宿」の株式上場
  は時間の問題だろう。
   それのどこが悪い?
   郵政民営化推進派は、株式上場 ⇒ 完全民営化の趨勢に快哉を叫んでいるだろう。

  
   ここはさらに遡って、なぜ郵政民営化がダメなのか、私は反対なのか、ここから掘り下
  げてみましょう。
   「郵政民営化」の本丸は「かんぽ生命」にあると言われます。
   国内的には「かんぽの宿」でおいしい思いをした勢力がいて、対外的には「かんぽ」を
  外資(米国)生保が舌舐めずりしているというわけです。

   でも、事態はもっと恐ろしいのです。
   「郵政民営化」と「BIS規制」をクロスさせると見晴らしがよくなります。
   これについては、ブログをやる以前に苫米地英人氏の著作(「洗脳支配」)を中心に
  まとめたので自己引用します。

    日本の国債引受先としては、銀行、生保も認められるが、民営化されたとはいえ、
    ゆうちょ銀行が最大である。

          (中略)

    2007年3月施行のBIS規制によって民間銀行には、より厳しいリスク管理が
    義務づけられました。具体的には、これまでリスクゼロで試算することが許され
    ていた、銀行が保有する国債に損失リスクを計上することが義務づけられたのです。
    ここで損失リスクとは、市中金利が上昇し、国債利回りよりも預金金利が上回る、
    いわゆる逆ザヤのことです。かつてのBIS規制では、自国の国債はリスクゼロで
    評価していいことになっておりました。国債保有分については、銀行の自己資本は
    毀損されないことになっていたのです。ところが、BIS規制では、国債について
    もリスク評価を行い、引当金を積まなくてはなりません。引当金計上により、
    自己資本率が低下して例のBIS規制に抵触するおそれがあるわけです。 

          (中略) 

    現在のところ、ゆうちょ銀行の資金運用は「国債、地方債、政府保証債」に法律で
    限定されています。
    ところが、2007年末には、ゆうちょ銀行自身から「金利リスクのコントロール手段を
    確保する」という理由で運用対象の拡大が政府にリクエストされています。運用拡大
    は時間の問題ではないかと思われます。経済効率からすれば、よりリスクの低い国の
    国債を買うのは当然でしょうし、米国サブプライムローンの尻拭い、米国政府が注入
    する公的資金70兆円あまりは、日本や中国に国債を買ってもらうことで賄われるで
    しょう。
    米国債を引き受けはゆうちょ銀行でなくてもいいわけですが、民営化されたわけですし、
    金融危機でもまだ日本国債より安全性が高く、利回りがいいとしたら、ゆうちょ銀行は
    BIS規制も考慮して日本国債よりも米国債を買うでしょう。


   これを書いた2009年の10月ー12月期、初めてゆうちょ銀行は3000億円の米国
  債を買っていますが、今や米国はもっと切羽つまっています。
   そんな額で済むでしょうか?

                          (つづく)
 




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