素晴らしき放浪者の戯言

100年に1度の世界の大転換、50年に1度の日本の政権交代を見届けるブログです。 政治、経済、メディア、都市、映画etcの各分野を放浪しつつ 時たま核心に迫ります。

自民党版 「 日本国憲法改正草案 」 を読む。 後編

   
   「軍事政権」を可能にする第9条がらみも重要だが、多くの論者が指摘するように「表現の
  自由」に関する改正点も注視しなければならない。
   現行憲法に規定する「表現の自由」を認めないがらも次の付記事項は意味深だ。

    第二十一条 2  前項の規定にかかわらず、公益及び公の秩序を害することを
              目的とした活動を行い、並びにそれを目的として結社をする
              ことは、認められない。


    「公益及び公の秩序を害する」か否かは誰が決めるのか?
    もちろん、権力者(為政者)であります。権力者(為政者)に都合の悪いことは全部、
   「公益及び公の秩序を害する」になってしまったりして。
  
    彼らが「安定的電力供給には公益であって、原発を自然エネルギーに変えると安定的
   供給が阻害され公益を損なう。脱原発デモは公の秩序を害する」と認定すれば、既存
   メディア、ネットは脱原発発現を控え、脱原発デモは出来なくなるかもしれません。

    自民版「草案」には「公益及び公の秩序」がやたらあちらこちらに散りばめてあります。
    第十二条 国民の責務、第十三条 人としての尊重等、第二十九条 財産権等々。
    現行憲法が「公共の福祉」としているところをことごとく「公共及び公の福祉」に変えて
   いる。

    私は自民党の公約等を読んでいなかったので知らなかったが、政権公約にしっかり謳
   われているんだね。日本版FEMA、日本版NSC(国家安全保障会議)を創設すると。
    前回、「緊急事態」に関してFEMAを連想させると述べたが、まんざら間違いではな
   かったようだ。
    自民党はこの憲法改正で何がやりたいのだろうか?
    パパブッシュがNWO(New World Order)なら安倍氏はJJO(Jimintou JAPAN
   Order)の基礎を築きたいのではないかな。何たって「秩序が第一」なのだから。
    そう考えると、ベンさん曰くのかつての自民党時代に戻り、派閥政治による疑似政権
   交代はやはりダメだね。


    さて、あまり多くに人が注目していないようだが、私はこの点についても注目したい。
 
     第八十三条 2 財政の健全性は、法律の定めるところにより、確保されな
               ければならない。
  

    当たり前のことではないかと思われるかもしれないが、第十二条 国民の責務と重ね
   合わせれば、何を意味するかおのずと明らかになる。

     第十二条  (前略)自由及び権利には責任及び義務が伴うことを自覚し、
            常に公益及び公の秩序に反してはならない。


   財政の健全性をわざわざ法律で確保したうえに、国民の責務として「常に公益に反して
  はならない」のだから、じゃんじゃん増税しても甘受しなさいということだ。
   「増税反対!」とデモなどしようものなら、「公益及び公の秩序」に反するものと指定され
  ちゃったりして・・・・・・。  


   「第八章 地方自治」も見逃せない。
   地方自治体は「基礎地方自治体及びこれを包括する広域地方自治体」を基本とする旨
  はっきり定められている。包括する広域地方自治体とは「州」のことだろう。
   まさしく国の統治機能を変えることを憲法で明確に規定している。
   日本維新の会が「日本の統治機能を変える」とかあたかも自分たちの専売特許のごと
  く声高に叫んでいるが、自民だってやるのだ。

   九十六条2には地方の財政に関しても健全性を確保する旨、前記条項を準用するように
  書かれている。国税のみならず地方税もがんがん徴収しますということであります。

   道州制(地域主権)とは、破綻制度を含めた市場原理を導入した自治体づくりのこと
  であります。ビンボー自治体のみならず金満自治体も借金まみれなら、住民は重税に悩
  まされることになるだろう。
   道州制(地域主権)は自民党、民主党、みんなの党、日本維新の会、おそらく日本
  未来の党も軒並み推進派だ。
   私は何度も繰り返すが反「道州制(地域主権)」論者であります。
   いったい、どうしたもんでしょうかね。

   お前(私)はよっぽどの変わり者だ、道州制(地域主権)素晴らしいじゃないか。
   道州制(地域主権)!万歳!
   という方も経済特区のことを指していると思われる九十七条前段に続く次の条文に一抹
  の不安を感じないだろうか?

    第九十七条 (前略)特定の地方自治体の住民にのみ義務を課し、権利を
             制限する特別法は、法律の定めるところにより、その地方
             自治体の住民の投票において有効投票の過半数の同意を
             得なければ、制定することができない。
 

   
   「それ!イケイケ!ドンドン!」と道州制論者は言うが、それは経済特区に指定され
  ればそのとおりだが、「破綻制度を含めた市場原理を導入した自治体づくり」であるこ
  とから、当然逆もあり得るのです。その自治体が「特定の地方自治体の住民にのみ
  義務を課し、権利を制限する」地域になってしまうことを忘れてはいけない。
   そこのところよ~く考えてみよう。

   地域の活性化、地域の自立を望まない人はいない。
   でも、道州制はねぇ~。
   江戸時代みたいに幕府(政府)と藩(地方自治体)じゃダメなのか?
   かの時代の各藩はそれぞれ自立しているし地域性に富んでいていいと思うのだがね。
   それじゃイカンのか?
   私の思いを代弁してくれる政治家は現れないものだろうか?

   原発、消費税、景気(デフレ脱却)、社会保障等目先の政治課題は山積みだが、
  TPPと共にこの憲法改正は21世紀の日本に重大な影響を与える。
   巷間喧伝されるように自民圧勝でホントにいいのか。
   
   もう一度よく考えてみる価値はあるだろう。

                       (了)  
         
    




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