素晴らしき放浪者の戯言

100年に1度の世界の大転換、50年に1度の日本の政権交代を見届けるブログです。 政治、経済、メディア、都市、映画etcの各分野を放浪しつつ 時たま核心に迫ります。

「 宇宙的ナンセンスの時代 」 を超えて 前編

   



   私が何となくぼけ~としているのは正月ボケによるものではない。
   「ケセラセラ」、「蛙のつらにションベン」、それくらいに考えようと努めているのだが、先の
  選挙を受けてやっぱりどこか脱力感と虚脱感が襲ってきて、きれいさっぱりとはふり払え
  ない。選挙結果もさることながら、「不正選挙」の疑いが濃厚なこの選挙がスルーされてい
  るとしたら、以後、何でも権力者のご都合どおりになってしまうのだから。
   そんな思いに沈んでいる時、あるフレーズが頭に浮かんだ。
  
    「宇宙的ナンセンスの時代」 

   これは1986年に上梓された宮内勝典氏のノンフィクションのタイトルであります。
   もう、あれから27年も経とうかというところですが、今もこのフレーズは古びてい
  ないどころか、ますますぴったりと符合するのです。
   こんな梗概です。
 
    荘厳な教会を巨大ディスコに改造したオーナーから、スペースシャトルの
    宇宙飛行士、50歳以上の白人しか住めない老人タウンンまで世紀末アメ
    リカの正気と狂気を訪ね歩いた異色ルポルタージュ。「進歩」の結果、
    いつ滅亡してもおかしくない程大量の核を抱え込んでしまったナンセンス
    な時代 ――― その現代を生きる人類の数少ない肯定的なビジョンを探し求
    める著者の旅。
 


   当ブログは世界の、日本の真相(深層)に出来るだけ肉薄すべく記されているのだが、例
  えそれらを知って識ったところで何か出来るかという訳でもないことも事実です。
   そんな思いに捉われるときは、現実べったりから離れて鳥瞰することがトランキナイザー
  (精神安定剤)になったりする。
   この本の解説に中沢新一氏が書いている。

    宇宙的ナンセンスの時代 ――― とても的確な言葉だ。この言葉ほど、ぼくたち
    の日常をくまなくおおいはじめている新しい「リアル」の本質を、ずばっと言
    いきってみせたものはないような気がするのだ。ナンセンスという言葉にむす
    びつけられると、そこにある「宇宙」は、なんとなくプラスチックめいた感じ
    がしてくる。それに宇宙とふられたあとの「ナンセンス」は、この言葉につき
    ものの実存主義っぽいブラック・ユーモアを失って、どことなく白痴めいた
    あっけらかんとした顔つきをみせるようになる。宇宙的ナンセンスの時代。
    そういう時代なのだ、いまは。

        ~ 宮内勝典 著 「 宇宙的ナンセンスの時代 」 解説 ~
 

   もちろん、あれから四半世紀以上もたって、世界も日本も大きく変わった。
   この本が上梓されてから日本はバブルに向かい、やがて崩壊して「失われた20年」に
  なった。世界の(インチキ)「冷戦構造」が終わりEUは統一され、資本主義一人勝ちの
  ように勘違いし、サイバーギャンブル金融資本主義へまっしぐらとなって、「リーマン
  ショック」で大きく根幹が棄損され現在に至っている。
   それでも現在もA I(人工知能)とA I による金融市場における凌ぎ合いが続いている。
   これを「宇宙的ナンセンスの時代」と言わずにいられるだろうか?
   中沢氏の解説にはこう記されている。
  
    宇宙的ナンセンスは、いまや地球大的な病いである。
    この病気のウィルスを地球に最初に撒(ま)きちらしたのは、産業革命に
    はじまる資本主義のムーブメントである。資本主義は人間の欲望を、社会
    の表面にいっきにひっぱりだしてこようとするシステムだ。

            ~ 引用 同上 ~


   システムもA I に至って完成に近づこうとしている。
   金融市場のA I に最も端的に現れていると思うが、次の一節は金融に限らず資本主義の
  至るところに、いや日々の日常業務の中にもみてとれるだろう。

    欲望は単純化されて、スピードや量になってしまった。    
   
   もっとも我々も翻弄されっぱなしではなく、ネット環境により真相(深層)にふれられるよう
  なっている。その影響かどうか定かではないが、TV番組でもHAARPについて語られるよう
  になってきた。でも依然として国会でこの件についてとり上げると、「頭のおかしい人」と
  いう烙印を押される。
 
   「いつ滅亡してもおかしくない程大量の核」なんてフレーズも今や他人事めいて牧歌的だ。
  M8程度の大きな余震が東北を襲い、福島原発4号機の使用済み燃料が沈んでいるプー
  ルに亀裂が入り冷却水がダダ漏れになってしまえば、「東日本(いや日本か)、終了」なの
  だから。
   そこまで針を振り切らなくても、フリーエネルギー、若しくはこれに準じるものがいくらで
  もあると認知してしまった我々にとって、安倍政権がやるであろう原発再稼働及び新規建設
  は「宇宙的ナンセンス」以外の何ものでもない。
   まだ浮世ばなれしているというなら、TPPの正体についてバレバレなのに「朝生」にい
  わゆる構造改革派ばかりが集められ、司会の田原氏が「農協の本音はTPP反対ではな
  い」などと何とか農業等個別産業に関することに矮小化する様だって、ただの「ナンセンス」
  というフレーズでは語れない。

   インフレターゲットの次に起こりうる可能性を否定できないゲームとしての「国家財政
  破綻」も大げさに言えば「宇宙的」といっていいくらいナンセンスだ。
   それに相も変わらず「CO2地球温暖化」を日本を代表する大企業が信じて、これに基づ
  いて企業活動している様は「宇宙的ナンセンス」そのものだ。
   
   当時はメタファーだった「宇宙的ナンセンス」も今や現状を言い表す的確なフレーズだと
  言えよう。換言するなら、この本の初版時よりも現在の方が「宇宙的ナンセンス」度ははる
  かに高いのです。
          
           (つづく)
                 
   







  
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