素晴らしき放浪者の戯言

100年に1度の世界の大転換、50年に1度の日本の政権交代を見届けるブログです。 政治、経済、メディア、都市、映画etcの各分野を放浪しつつ 時たま核心に迫ります。

アベノミクスは亡霊たちの饗宴か!?

   



   昨日、白川・日銀総裁の早期辞任を好感して株価が大幅に続伸した。
   (本日は利益確定で下落しているが)
   株にぶっ込んでいる人にとっては、いいぞ!いいぞ!アベノミクス!

   このご時世、銀行員はたいへん、我々レベルではとんでもない低金利でローンの借り換え
  要求されたりする。身近でもそこまで低金利!と驚くような低金利が見受けられる。
   (この低金利、欲かいて変動でMAXまで低金利を追求するより、少しばかり高めでも
    固定で借り換えることをオススメします。)
   白川・日銀総裁の場合、これをマクロレベルで要求されているのだから、銀行マンとして
  のプライドはズタズタでありましょう。
   心中、お察し申し上げます。

   アベノミクスの3本の矢と言っても、公共事業は予算執行しているわけでもないし、施工
  されてもその効果は半年、1年先のことです。規制緩和に至っては、まだどうするかその
  道筋すらたっていない。言うまでもなく株価上昇の主要因は円安見込みであります。
   海外ではメルケル独首相、ラガルドIMF専務理事とアベノミクスの円安誘導を「近隣窮乏
  化政策」だと批判する動きもある。 

   もう少し前のことになってしまうが、ダボス会議ではどうも事情が異なり、アベノミクス応援
  団がいるかごとくだ。参加各国の評判を紹介したのがこの記事だ。

    〇 日本

      自分が記憶している限りでは初めて、日本政府の代表団は確固たる自信に
      あふれ、見事なコーディネートを見せた。安倍晋三首相が中継で会合に
      参加したほか、代表団も理路整然と日本の主張を行った。
      そして、「ジャパンナイト」と呼ばれるパーティーには約1000人が
      参加するなど、大成功を収めた。しかし何よりも重要なのは、金融緩和策
      などを柱とする「アベノミクス」が差し当たり好意的に受け止められて
      いるように見えたことだ。

                                ~ ロイター ~


   どうしたことでしょうか?
   アベノミクスは彼らのご注文どおりだから「よいしょ」しているのかしらん。
   円安についてダボス会議で応えるこの人物の発言から自ずと明らかになります。

    安倍晋三首相の経済アドバイザーを務める慶応大学教授の竹中平蔵氏は、
    円相場は依然として一段と下落する余地があり、多くの人々は1ドル=95円
    まで下落すると予想していると述べる一方で、日本政府が円安誘導のため
    金融政策を緩和しようとしているとの海外で高まる批判を退けた。

           (中略)

    スイスのダボスで開催されている世界経済フォーラム年次総会(通称ダボス
    会議)会場でインタビューに応じた竹中氏は「円相場がどこで落ち着くか、
    あまり特定の考えはないが、多くの人々は現段階で1ドル=95円近辺が妥当
    だと考えている」と語った。

           (中略)

    同氏は、もっと重要な任務は日本の債務元本を返済していくことだと述べ、
    「安倍首相は柔軟な財政政策という言葉を使っている。短期的、つまり1年
    ないし2年で成長をスタートさせる果敢な財政政策が必要で、その後、債務
    を削減するため緊縮的な財政政策を運営することが必要だ」と語った。

                          ~ WSJ ~



   最後の「債務を削減するため緊縮的な財政政策」が何を意味するかよく噛みしめよう。
   彼らの当面のご注文は「円安株高で俺達外資金融機関に儲けさせてくれ!」であるが、
  その後、「緊縮的な財政政策で破綻させるべき地方自治体は破綻させ民営化(プライバ
  タイゼーション)でまた一枚かませろ!」ということでありましょう。
   (もちろん、そのためには新自由主義の地域版「道州制」導入が不可欠となります。)
   そのあたりを彼らの代弁者・竹中が日本のスタンスという形でオブラートにくるんで
  もっともらしくこたえているのがこのインタビューだ。

  日銀総裁人事は、伊藤隆敏・東大教授、岩田規久男・学習院大学教授などのリフレ派他
  武藤敏朗氏、黒田東彦氏の財務省派閥が取りざたされ、一時はこの人、竹中平蔵も候補
  者だった。武藤氏や竹中など事情通にとって亡霊のような人でありますが、そもそも安倍、
  麻生の両氏が牛耳る政権そのものがゾンビ復活だといったら言い過ぎか。

   タミフルによる幻覚かと揶揄したが、小泉進次郎に80名超の議員が参集した事態も
  ゾンビの復活と無縁ではない。清新な若手議員たちをゾンビとは何事!!
   いやいや、構成メンバー云々より資金の出処が問題なのあります。ベンさんによれば、
  この事実上の“ 小泉派旗揚げ ”にサスーン財団の金が流れ込んでいるそうな。
   小泉進次郎がストレートにリフレ派かどうか知らんが、結局、竹中と同じ穴のムジナ
  と言って差し支えないだろう。
   だから目覚めた右翼勢力はこの小泉勢力を断じて許さないようだ。

   これに限らず今年はサバタイ派が思いっきり巻き返してくるようだ。
   ゾンビ復活!亡霊たちの饗宴か!
   それともベンさん曰くのように安倍政権はゾンビたちと手を切るのか?
   その試金石は施工予定の公共事業がどのようなものになるで明らかになる。
   「バラマキ」と言う言葉は、何の経済効果も生み出さないことに予算をつけることを
  言うのだろう。
   旧社保庁の「グリーンピア」あたりに代表されるような、いわば「箱もの」がこれに
  当たるだろう。

   日本はなぜ借金だらけになってしまったのか? 
   何の役にも立たない「箱もの」等無駄な公共事業に「内需拡大」の美名のもと、湯水
  のようにカネをばらまいたからか?
   「箱もの」大好きで愚かな日本人の自業自得ですか?
   そう思っている日本人が大多数でしょうが、事実は少しばかり事情が違い
  ます。宇沢弘文先生の言葉に耳を傾けましょう。

     ◆ 日本の植民地化と日米構造協議  

      日本の場合、占領政策のひずみが戦後60年以上残っている。
      アメリカの日本占領の基本政策は、日本を植民地化することだった。

             (中略)

      1989年7月に開かれた日米首脳会談で、パパ・ブッシュ大統領が
      宇野首相に迫ったのが、「日米構造協議」の開催でした。
      それは、アメリカの対日貿易の根本的な原因は、日本市場の閉鎖性、
      特異性にあるとし、経済、商業的側面をはるかに超えて、社会、文化
      などを含めて日本の国のあり方全般にわたって「改革」を迫るもので
      した。
    
      日米構造協議の核心は、日本にGDPの10%を公共投資に当てろと
      いう要求でした。しかもその公共投資は決して日本経済の生産性を上
      げるために使ってはいけない、全く無駄なことに使えという信じられ
      ない要求でした。それを受けて、海部政権の下で、10年間で430
      兆円の公共投資が、日本経済の生産性を高めないような形で実行に移
      されることになったわけです。その後、アメリカから、それでは不十
      分だという強い要求が出て、1994年にはさらに200兆円追加し
      て、最終的630兆円の公共投資を経済生産性を高めないように行う
      ことを政府として公的に約束したのです。まさに日本の植民地化を象
      徴するものです。

      ところが、国は財政節度を守るという理由の下に地方自治体に全部押
      し付けたのです。地方自治体は地方独自で、レジャーランド建設のよ  
      うな形で、生産性を上げない全く無駄なことに計630兆円を使う。
      そのために地方債を発行し、その利息の返済は地方交付税交付金で
      カバーするという。
    
             (中略)

      ところが、小泉政権になって地方交付税を大幅に削減してしまったため
      地方自治体が第三セクターでつくったものは多く不良債権化して、それ
      が自治体の負債となって残ってしまったわけです。630兆円ですから
      ものすごい負担です。その結果、地方自治体の多くが、厳しい財政状況
      にあって苦しんでいます。日本が現在置かれている苦悩に満ちた状況を
      つくり出した最大の原因です 

     ~ 宇沢弘文 内橋克人共著「始まっている未来――新しい経済学は可能か」 ~



   宇沢先生はシカゴ大学教授としてミルトン・フリードマンと対峙し、日本政策投資銀行設備
  投資研究所顧問を40年務めた方です。そこいらの3流経済ジャーナリストとはわけが違い
  ます。
   そんな先生が証言するこの一文、

    その公共投資は決して日本経済の生産性を上げる
    ために使ってはいけない、全く無駄なことに使え

   は衝撃的であります。
   つまり、「内需拡大」の美名のもと「630兆円ドブに捨てろ!」と米国に要求され
  て自民党政権は応じざるを得なかったというわけです。

   その時の米国大統領は誰でしょう。
   悪魔教の親玉、パパブッシュです。
   まあ~、逆らえませんなー。その当時は。

   ブッシュ一派は没落したそうですが、まだヘビたちは穴倉に隠れています。
   またぞろ、ドブに捨てるような公共事業やらされるなら、ベンさんの発言とは真逆で安倍
  政権は亡霊たちの饗宴と言わざるを得ないでしょう。

   2月下旬に予定されている安倍首相の訪米でそのあたりがはっきりします。
    (その時、米国が円安容認ならさらに株価は上昇するでしょう)









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