素晴らしき放浪者の戯言

100年に1度の世界の大転換、50年に1度の日本の政権交代を見届けるブログです。 政治、経済、メディア、都市、映画etcの各分野を放浪しつつ 時たま核心に迫ります。

水不足が招く食糧危機!?

 
  
   昨年の秋頃だったか、ベンさんの常連H氏曰く、

    「石油、資源の奪い合いとか言うけれど、これからは水ですよ。
     水の争奪戦になるんじゃないですか?」

   確かにBRICSを始め、新興国は工業、農業、日常生活いずれにせよ水需要が急増する
  わけだし、地球規模で砂漠化が進行していることは漠然と承知していた。
   (今や完全に過去のものとなった田中角栄の「日本列島改造論」も「これからは水不足
    になる」という主張だけは新興国にそのまま当てはまる。)

   そんな折、「アメリカ経済ニュースBLOG」によると、アメリカでは水を巡って州単位で訴訟
  になっているとか。

    昨年夏、干ばつ被害襲い極度の水不足となったアメリカ南部ですが、州をまたぐ
    水利権を巡りテキサス州とニューメキシコ州、またテキサス州とオクラホマ州は
    米最高裁判所で争っています(WSJ) 

    テキサス州では水不足によって畜産農家に甚大な被害を及ぼしましたが、その
    上流にあるニューメキシコ州と北部のオクラホマ州が水を「取りすぎ」と訴え
    たのです。
 


   「アメリカ経済ニュスBLOG」の過去記事によると、アメリカだけでなく世界中で水が枯渇
  する方向へむかっているようだ。

    ■ 中央アジアにある海の島という意味のアリア海の水量はかつての10%しかない

    ■ 西アフリカのチャド湖は、砂漠に変わってしまった。

    ■ 『水』戦争の恐れ- 水利権への緊張拡大が中央、南アジアの情勢を不安定にする

    ■ 石油と同様に、水不足が今世紀の最大の問題となる。

    ■ アメリカのオガララ地下水の水深は240フィートあったが、今日では80フィートに
      減少。アメリカの穀物地帯に供給する水が枯渇となる。

    ■ テキサス州のハッピー市では、地下50フィートまで水が枯渇。農家は土地を手放し、
       政府保護区に指定された。

    ■ 米農務省(USDA)は、「水の供給は、平原は農業に非経済的になるだろう」

    ■ コロラド川はかつて太平洋に注いでいたが、ラスベガスでの水需要により、
       今では途中で枯渇している。

    ■ アフリカでは水のペットボトルに使いすぎで、いくつかの街は砂漠化したという。

    ■ マッキンゼーによると、水の需要は現在の供給量より40%多くなっている。

    ■ 将来も水不足危機により食料価格が上昇するのは間違いない状況といえる。

    ■ アメリカ政府によるコーンのエタノール利用は、食料価格を上げるだけでなく
       重要な水資源を無駄にしている。


      ~ 「アメリカ経済ニュスBLOG」 世界は水危機に襲われる ~ 

   「アメリカのオガララ地下水の水深は240フィートあったが、今日では80フィートに減少。」

   オガララというとこの小説の一節を思い出す。

    たっぷりの休息と栄養と水を与えられた両親の牛の群れを見れば、その血統が優れて
    いることも認めないわけにはいかなかった。畜産というより、芸術作品の域に迫る
    ものだ、と。近隣の牧草地は萎(しな)びれて荒れ果てていたものの、ふたりの土地
    は甘い牧草が緑豊かに波打っていた。それは両親が群れにかける手間のおかげだった
    が、清らかなる巨大な地下水脈、オガララ帯水層の恩恵によるところもあった。
    オガララ帯水層は、ひそやかに姿を隠しつつ、ネブラスカ州と中西部全域からはるば
    る私たちの農場にまで流れこんでいた。
    神秘なるオガララにかかる土地を買い集め、その水を守り、保つことに両親は人生を
    費やしてきた。そのはるか下方で、巨大水脈は枯渇していった。ほかの農場の井戸は
    干上がり、農業と牧畜を営みとする町全体は枯れ果てて崩壊し、抜け殻に、亡霊に
    なっていた。

        ~ リック・バス 著 (小原亜美 訳) 「オガララ(Ogallala)」~  



   この小説が収められた短編集「ゾエトロープ blanc」が上梓されたのが2003年ですから
  かれこれ10年以上前からオガララは枯渇に向かって危機的状況だったということになる。
   この状況に拍車をかけたのが昨年の夏の干ばつで、今や中西部や南部だけでなく水不
  足は全米に広がる恐れがあるそうだ。このまま雨がふらず水不足が続くならアメリカの穀
  倉地帯が大打撃を受ける。

   日本国債暴落してデフォルトに至れば円の信用は地に落ちて輸出入が止まる。
   輸出入が止まれば、つまり食糧危機となるわけだ。
   国債、円が健全でも米国の穀倉地帯が飢饉となれば食糧高は不可避だ。
   オーストラリアや南米については関知していないがどうなんだろう。
   
   アベノミクスによるものではなくて食糧、飼料の高騰によりコストプッシュインフレが起こ
  り、物価上昇目標2%が達成されるなんてシャレにならんぜ!





ゾエトロープ
フランシス・F・コッポラ責任編集の短編集
バラエティーに富んだ作品群。
「オッシャレー」な装丁とはうらはらに私は
リック・バスの農民小説「オガララ」がお気
に入り。 










    
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