素晴らしき放浪者の戯言

100年に1度の世界の大転換、50年に1度の日本の政権交代を見届けるブログです。 政治、経済、メディア、都市、映画etcの各分野を放浪しつつ 時たま核心に迫ります。

だからさ、「規制撤廃」で「規制強制」なのよ、TPPは!

   


   TPPを巡り自民党幹部会が安倍首相一任としたことを受けて石波幹事長は

  「今後の党内の議論を聞いて判断するということなので、仮に交渉に参加した
   場合でも、いろいろな声を反映させてほしい。」
   
  と述べた。
   従来の自民党型、日本的事前調整型見解だが、これはTPPの本旨と噛み合わない。
   TPPが求めているのは「規制撤廃」だ。
   「deregulation」は日本的には「規制緩和」と翻訳されるが、正確な和約は「規制撤廃」
  であることは周知のことです。
   「聖域なき関税撤廃」で言う「関税」とは「保護」⇒ 「規制」のことであって、関税であろ
  うと法律、商慣習であろうとすべて撤廃こそ彼らがTPPに第一義的に求めていることです。
   ここまでは「維新だ、改革だ、競争だ」と叫ぶかの政党のTPP推進は筋が通る。
   でも、ISD条項、ラチェット条項は「規制撤廃」や「自由主義」とは根本的に齟齬
  (そご)するのです。

   米韓FTAを締結した韓国ではさっそくISD条項によって韓国政府が提訴されたそうだ。
 
    米投資ファンド「ローンスター」が外換銀行の売却で不当な損失を被ったとして、
    ISD条項に基づき韓国政府を仲裁機関である「国際投資紛争解決センター」に
    提訴したのだ。ISD条項は今年3月に発効した米韓FTA(自由貿易協定)
    に盛り込まれ、国際協定で先進国がISD条項で訴えられるのはあまり例がない。
    同条項は日本が参加を目指すTPPにも盛り込まれる可能性が高く、懸念の声が
    上がっている。
                   ~ ZAKZAK ~



   これは一体何なんだ!
   「規制強制(押しつけ)」じゃないか!
   どこが自由主義経済なんだ。
   この事態を説明できる経済学はあるのだろうか?
   (後付けで屁理屈こねれば皆無ではないが)
   もはやデ・ジュール・スタンダードという言葉も空々しく、このフレーズの正体みたり
  というものだ。
   年次改革要望書(今は別名称)⇒ 小泉改革が“ 幼稚園 ”に思えてくる。
   事ここに至っても、いわゆる専門家、すなわちエコノミスト、コンサルタントの中には
  テクニカルタームを駆使して事態を煙に巻く輩がいる。
   ほんとにわかっていないか工作員かどちらかだろう。
   仮にわかっていないとすると、彼らが過去20~30年の「改革」の謳い文句と成果の
  省察と近未来のアジェンダからの逆算によって導き出される「現在」を把握していないのだ。
   彼らが追っているのは「現在」ではなく「同時代」(up to date)。
   都合が悪くなれば知らんぷりぷりで忘却の彼方へ追いやってしまう。
   まあ~いいや、彼らのことはほっておきましょう。

   本論に戻ると規制改革会議が、① 市販薬のインターネット販売、② 株式会社の認可
  保育所参入など保育サービスの規制緩和、③ 石炭火力発電に対する環境アセスメント
  (影響評価)の緩和、④電力システム改革の4項目を最優先案件とした。
   ③、④は確かに期待できるが、TPP参加が決まった今となっては額面どおり受け取
  るわけにはいかない。
   これらはアベノミクス三本の矢のうち成長戦略に盛り込まれる。
   TPPは巧妙に仕組まれたワナだから簡単に尻尾を現さない。
   「貿易」に関するものの次はこれら規制改革に関する分野が姿を現すと思う。
   その頃には「やっぱりアベノミクス『 成長戦略 』にとって規制改革を唱えるTPP
  に参加しないとまずいんじゃないか!」と御用エコノミスト・評論家がマスゴミで喧伝
  しまくるだろう。

   騙されちゃいけない。
   マジックワード(言説のバブル)に踊るのはもう止めにしてもらえないだろうか?
   TPPは規制改革(撤廃)だけでは語れないじゃないか。
   「自由主義」、「競争」、「規制撤廃・強化」等々、これらのどれともTPP全体は
  整合しないのです。
(部分的には整合するが)
   
   ベンさんはMBAこそ人にものを考えなくさせる教育だと述べた。
   とかく専門家呼ばれる人々は細部にこだわり過ぎてあまりにベタで当たり前のことに
  気づかない。TPPの本旨がどこにあるのか、当ブログ読者はもう承知しています。
   でも、彼ら専門家は最後の最後までわからないでしょう。
   もうあんまり時間がないのです。
   現実問題として政治家の旗色はこんな具合でしょう。
 
    政 府      ⇒ TPPの本旨はわかっているが、米国に従うしかない。
 
    みんなの党   ⇒ 確信犯(少なくても渡辺代表はすべて承知している)

    日本維新の会 ⇒ 競争教の信者の集まり(石原代表だけ事態を把握している)

   そうそう忘れていた、自民党内のTPP反対派。
   「参議院選があるから党内不一致はまずい。首相一任を甘受するしかない」とか
  言っている人が大多数を占めるようですが、そんな悠長なこと言っていていいんですか?
   日本より己の身の方が大事ですか?

   こうなったら、私と多くの論者がかなり前から指摘するように、

   TPPを軸に政界再編するしかないでしょ。

   政治家ならそれくらいの勇気を見せてもらいたいものだ。







  
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