素晴らしき放浪者の戯言

100年に1度の世界の大転換、50年に1度の日本の政権交代を見届けるブログです。 政治、経済、メディア、都市、映画etcの各分野を放浪しつつ 時たま核心に迫ります。

集団自衛権!やっぱりズレてる安倍政権! 後編



     アメリカはTPPで東アジアに手を突っ込みたいのだろうが、中長期的には米軍はグア
   ムあたりまで後退したいのは間違いないのであって、東アジアで一触即発の緊張関係
   はおおいに迷惑なことなのだろう。
    その前に水野和夫氏曰くのようにグローバル経済は終わりブロック化する可能性も考
   えられる。やっぱり中国包囲網を前提とした防衛政策はずれている。
    
    日本の核武装論者の言説も概念的でズレていると思う。
    だいたいどの国を仮想敵国として核武装しようというのか?
    中国、北朝鮮、(ロシア?)あたりか。
    中国の軍人の中には国民の90%以上、沿岸部都市のほぼすべてが壊滅になっても
   山岳地帯に1億人程度がこもって徹底的に核兵器打ちあっても闘うというトチ狂った連中
   が確実に存在する。そんな連中相手に日本が核武装したからといって抑止力にはなら
   ない。
    核武装より敵国の原発、核施設を電磁波兵器で攻撃した方が効率がいい。
    何が何でも核武装したい人がそのため何が何でも原発再稼働したいのだよな。

    さて、集団的自衛権に戻ろう。  
    石波幹事長は日米同盟のためだけの集団的自衛権ではないという。
    彼はアメリカ以外に集団的自衛権の対象国としてオーストラリア、フィリピン、インドを挙
   げている。渡米して石波幹事長はアルザス条約(1951年に締結された米、豪、ニュー
   ジーランドの安全保障条約)のような多国間同盟をつくりたいと主張したそうだ。
    アメリカはこれについて乗り気なのか?
    
     ハルペリン氏は「マルチ(多国間)の同盟をつくるということは、それだけ
     フリーハンドを失ってしまうことになるので、米国は望んでいない」
     と否定した。
                      ~ 日刊 ゲンダイ 5月15日号 ~

   
    50年代、冷戦時代の防衛政策を持ち出されても・・・・・。
    このように梯子外されると安倍政権の外交、防衛政策は根幹から揺らぎ始める。
    
    安保法制懇の報告書の冒頭にはこう書かれているそうだ。
      
     集団的自衛権の行使に当たって「歯止め」となる要件が示されること
     になっていて、その第一は「日本と密接な関係のある国が第三国か
     ら攻撃を受け、その国から明確な支援要請があった場合」なのだそうだ。
            
                   ~ 高野 孟 「永田町の裏を読む」 ~
     
    
    これは石破幹事長の集団的自衛権の対象国は米国だけではないにつながるのだが、
   どうもこのあたりから混乱しているというかわかりづらくなってくる。
    「歯止め」をかけると言いつつ、集団的自衛権行使対象国が“ 日本と密接な関係のあ
   る国 ”と実に曖昧だから時の政権によって変わってきてしまう。
    石破氏ら集団的自衛権行使推進派のいう“ 日本と密接な関係のあ る国 ”とは対中
   国封じ込めに資する国のことらしいが、集団的自衛権行使対象国はそもそも軍事同盟
   あるいは相互防衛協定を結んでいる国になるのだ。だから集団的自衛権行使を閣議決
   定してから後づけで冷戦時代のような多国間同盟を結ぼうというわけだろう。
    このあたりメディアで説明されているだろうか?
    おそらく十全には説明していないだろう。これらが明確になってしまうと今回の集団的
   自衛権行使容認が実に拙速で倒錯的かはっきりしてしまうのだから。
    さらに日米安保によって現在、集団的自衛権の対象国・アメリカがこのような多国間
   同盟を望んでいないということが大手メディアで報道されたなら、いよいよこの集団的
   自衛権行使容認が意味不明で拙速なものと白日のものとなるだろう。
      
    わかりやすく解きほぐしているつもりでやっぱりどうもわかりづらい。
    そんなことだから昨日、安倍首相が集団的自衛権について会見した。
    「(現行の憲法解釈では)海外に出ている日本人を守ることもできない」、「(その中
   に)お母さん、お孫さんがいるかもしれない」と説明する際にイラスト入りのフリップでイ
   メージに訴えていた。何にも知らなければ「ナルホド集団的自衛権は必要だ」と思ってし
   まうだろう(苦笑い)。でも、それらは個別的自衛権で対応できるそうだ。
    さらに石破幹事長もTVで集団的自衛権の説明に躍起だった。
    曰く、「世界中の国にある集団的自衛権が日本だけないんです」
    これまた「それじゃやっぱり集団的自衛権は必要だ」と思ってしまうでしょ。
    でも、戦争放棄を謳う9条を持つ国は日本くらいじゃないですか。
    だから日本だけ集団的自衛権がなくても当然では?

    なんとなく見えてきましたね。
    
     ① そもそも9条を含む憲法改正で集団的自衛権行使の可否について問うべき。
      
     ② それができないものだから憲法解釈で集団的自衛権行使できるようにする。
  
     ③ 「歯止め」といいながら集団的自衛権の行使対象国をアメリカ以外にも拡大。

     ④ それゆえ実現可能かはともかく安倍政権(自民?)は多国間同盟を目論んで
       いる。

     ⑤ 多国間同盟の相手国は対中国封じ込め政策に資する国々である。

     ⑥ 現時点の集団的自衛権の対象国・アメリカは、冷戦時代のような多国間同盟
       は自国の利益にならないことから望んでいない。

     ⑦ これらの問題点を孕みながらも詳細に説明されることなく、個別的自衛権で済
       むことを集団的自衛権にすり替えて国民の支持を得ようとしている。 

    何重にもすり替えて解釈だけで押し切ろうとするか概念的でよくわからない。
    集団的自衛権の対象国・アメリカの真意を二の次にして自国をとりまく地政学のみ
   で防衛政策を立案するからズレている。
    根本的な問題は、冷戦時代の遺物のような安倍首相の対中国封じ込め外交・防衛
   政策ではないかと思う。
    そんなことはない、膨張する中国には安倍政権のような封じ込めが正解だと言う
   自称「保守政治家」も少なからずいるだろうが、今後3年以内で起きる北東アジアで
   の激変を目の当たりにしたら彼らも私の主張に納得するだろう。
     
    最後に政策プライオリティーを問われてハルペリン氏がこう述べていたことを付言して
   おこう。
   
    「(集団的自衛権は)秘密保護法より優先度は高いだろうが、最も優先度の高いの
     は貿易だ」

    秘密保護法は米国と情報共有するため是が非でも必要はウソだったのだ。

                                        (了)    






 
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集団自衛権!やっぱりズレてる安倍政権! 前編

    



    集団的自衛権にまつわる言説が喧しい。
     いきなり結論めいたことを言うと安倍政権の唱える集団的自衛権は概念的で少し前の
   時代に対応するものだと考える。何が概念的かと言うと、「安全保障の法的基盤の再構
   築に関する懇談会(安保法制懇)」の報告書に横溢する“ 霞が関文学 ” の屁理屈のこと
   です。これについては呆れて特にコメントすることはないのだが、一言でいえば「わけがわ
   からない」ということだ。
    防衛にまつわる戦略・戦術は概念的なところもあるが、リアリズムの世界であってこん
   なわけのわからない屁理屈が通るのは国内においてだけだと考える。
    世界はもっとリアリズムであって原理原則に基づいている。
    そんな思いを抱いていたら、柳澤協二元内閣官房副長官補がアメリカの国家安全保障
   会議(NSC)の元メンバー、モートン・ハルぺリン氏を呼んで懇談した記事が日刊ゲンダ
   イに掲載されていた。ハルぺリン氏はCFR(外交問題評議会)の上席フェローという立場
   であることから彼の発言は米国奥の院の意思といっても差し支えないだろう。
    
    安倍政権は「集団的自衛権行使容認をやらないと日米関係が揺らぐ」みたいな言い方
   をするがこれに対してハルペリン氏に問うと、「集団的自衛権はそれほどプライオリティー
   が高くない」と明言したそうだ。日本が「米国のために集団的自衛権を行使できるように
   します」と言っても、米国は「歓迎します」という程度のことだという。
    米国が望んでいるのは貿易(TPP)だそうだ。これも歓迎せざる事態だが、米国の現状
   を考えればもっともなことだと思う。いくら経済指標が良くてもリアルなアメリカ経済はボロ
   ボロだもの。
    安倍政権の唱える「米国との同盟」のための集団的自衛権行使は少し前の事態に対応
   するものだと思う。要するに戦争ばっかりやっていたブッシュ時代ならハルペリン氏の発
   言も変わっていたものと思う。一言でいうと、株式会社アメリカが倒産しそうな昨今、集団
   的自衛権より貿易(経済)なのは当然のことだろう。
    そうは言ってもアメリカはまた戦争せざるを得ないのだから、集団的自衛権は必要だと
   自称「保守政治家」は言うかもしれない。彼らはペンタゴンがオバマの言うこと聞かない
   事態を認識していないのか。いくら仕掛けて叫んでもペンタゴンはシリア攻撃しなかった
   ではないか。ベンさん曰くの米中の軍隊は一体化しているは額面どおりは受け取れない
   が、実際、米中は共同演習しているし、両者は絶対本気では戦争しないのだから日米安
   保に基づく安倍首相の対中封じ込めは、そもそも基盤が弱いと言わざるをえない。
    
    確かにCSISを中心とするネオコン(アーミテージら)は日中戦争を画策してきただろう。
    でも、彼らはジャンパンハンドラーズと言われながらも今やそんな力を持っていないと考
   える。今やネオコンではなくネココンだ(笑い)。そういう意味でも安倍首相が唱える集団
   的自衛権は少し前のアメリカに対応するものだ。
    安倍首相が「核武装は憲法に違反しない」旨、述べた「サンデー毎日」の記事が話題
   を集めているが、日本の核武装も今やアメリカは望んでいないと思う。
    ネオコンの親玉、キッシンジャーはかつて日本の核武装を容認する発言をしていたが、
   もう時代は変わった。
    近い将来、国連も世界銀行もIMFもガラガラポンで、日本が国連の常任理事国となる
   のはどうやら間違いないようだ。日本、中国と国連の常任理事国が核武装して隣り合っ
   ていたら北東アジアはどれほどの緊張が走るだろうか?
    米国はそれを望んでいないと思う。
                           (つづく)

    
     
  


     
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イスラエル!シリア核(施設)攻撃か?

        



         どうやら、イスラエルがシリアを核攻撃、もしくは核施設攻撃したようだ。
   地下施設まで破壊できるバンカーバスターミサイルに核弾頭搭載したか、はたまたシリア
  の地下核施設を攻撃したか、今のところそのあたりは定かではない。

  

   
   米国、日本のメディアで報道されないようだが、一方、あるニュースが何度も報道されて
  いる。あるニュースとは、アメリカがテロに備えてイスラム17国の米国大使館を10日まで
  閉鎖することだ。曰く、「9.11」並みのテロになるかもしれないとか。
   相変わらず、イスラム=テロ=悪役だね。
   この攻撃を見たら、彼らテロリストは黙っていないだろう。
   ロシア、中国もペンタゴンが動かないならテロリスト使って(若しくは自発的に)イスラエル
  米国を攻撃させる。そうしたら、いくらペンタゴンが動かなくても米国世論が許さないと見
  込んでいるのではないか。

   夏休みで海外リゾートへ行かれる方、ここ数日はお気をつけ下さい。









   
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中国の「三戦」 後編




   
   前回、「三戦」と呼ばれる中国の対日工作は、昭和47(1972)年、すなわち田中角栄の
  日中国交正常化時代に既に政治工作として行われていたと述べた。
   やや現状とずれている、又は真逆だったりする部分も含まれるが、中国共産党「日本開放
  工作要綱」(以下、「要綱」と省略)に基づき具体的に検討してみよう。

    二 解放工作の任務

     日本の平和解放は、三段階を経て達成する。

     イ 我が国との国交正常化(第一期工作の目標)

     ロ 民主連合政府の形成 (第二期工作の目標)

     ハ 日本人民共和国の樹立 ― 天皇を戦犯の首領として処刑(第三期工作の目標)
 
    田中内閣の成立以降の日本解放第二期工作組の任務は、右の第ロ項、すなわち「民主
    連合政府の形成」の準備を完成することにある。

     ~ 出典 菅沼光弘 中丸 薫 共著 「この国を支配/管理するものたち」 ~
   


   ハについては現状と全く違うといって差し支えないと思う。
   「易姓革命」とは聞こえがいいが、漢、蒙、満と各民族がそれぞれの王朝を樹立させ
  「文化大革命」によって伝統を破壊してしまった現在の中国は、歴史の連続性、正統性
  が日本の「天皇制」に比べるとはるかに脆弱だ。
   中共首脳部は口にこそしないが、日本の「天皇制」のようなものがあったらいいと考え
  ているらしい。今さら中国に「天皇制」もどきをつくれないことから日本の「天皇制」を
  狙っている。中国人が天皇になれるわけがないが、“ 藤原氏 ”にはなれると考えている
  ようだ。
   正統とか伝統とかの論争ばかりでなく、この視点から女系天皇制を考えないといけない。
   今や日本の「天皇制」を狙っている彼らにすれば、天皇を処刑するなどあり得ない。
    
   この「要綱」は、

    第一 群衆掌握の心理戦
    第二 マスコミ工作
    第三 政党工作
    第四 極右極左団体工作
    第五 在日華僑工作    

  によって構成されている。
   「第一 群衆掌握の心理戦」の要諦は中国に好感、親近感を抱かせ中国、中共への警戒
  心を捨てさせることだとしている。
   これまた今や真逆だ。
   「反日教育」によって「反日」が止まらない現在の中国に好感、親近感を抱く日本人
  がどれほどいるだろうか?
   ビジネス、商売になるから彼らとつき合っているだけだ。
   「展覧会、演劇、スポーツ」その他の文化的工作にしても日本のソフトパワーの方が
  中国をはるかに凌駕している。むしろ、中国人こそ日本に親近感、好感を抱く人が増え
  始めていると言えないか。
   ここまでは、この「要綱」がもはや過去のものとなっているという結論になる。
   でも、「第二 マスコミ工作」について書かれたこの一節は興味深い。

  
    第二 マスコミ工作

    大衆の中から自然発生的に湧きあがってきた声を世論と呼んだのは、遠い昔
    のことである。次の時代には新聞、雑誌が世論を作った。
    今日では、新聞、雑誌を含めいわゆる「マスコミ」は、世論造成の不可欠の
    道具にすぎない。マスコミを支配する集団の意志が世論を作り上げるのである。
    偉大なる毛主席は「およそ政権を転覆しようとするものは、必ずまず世論を
    作り上げ、まずイデオロギー面の活動を行う」と教えている。田中内閣成立
    までの日本解放(第一期)工作組は、事実でこの教えの正しさを証明した。
    日本の保守反動政府を幾重にも包囲して、我が国と国交正常化への道へと
    追い込んだのは日本のマスコミではない。日本のマスコミを支配下に置いた
    我が党の鉄の意志とたゆまざる不断の工作とが、これを生んだのである。
    日本の保守反動の元凶たちに、彼等自身を埋葬する墓穴を、彼ら自らの手で
    掘らせたのは、第一期工作組員である。田中内閣成立以降の工作組の組員
    もまた、この輝かしい成果を継承して、さらにこれを拡大して、日本解放の
    勝利を勝ち取らなければならない。  
      
                    ~ 引用 同上 以下 同様 ~



   田中派 ⇒ 経世会 ⇒ 平成研究会の流れを汲む政治家は対米隷属ではなく、ぎりぎり
  で踏ん張っている愛国者が多いと評されることがある。
   でも、この一節が正しいとするなら、確かに対米隷属派ではないかもしれないが、中国
  の操り人形とも考えられる。
   この視点で考えるなら、小沢一郎氏が大訪中団を引き連れ中国を訪問したことをよしと
  しない勢力が正当だという見方もできる。
 
   それでは「政党工作」にふれたこの一節はどう考えたらいいのか。

    国会議員を個別に掌握して、秘密裏に本工作員の支配下に置く。

        (中略)

    D 右により各党ごとの議員を「掌握すべき者」と「打倒排除すべき者」に区別
      し、「掌握すべき者」については「連合政府樹立にのみ利用しうる者」
      「連合政府の樹立より共和国成立に至る過程においても利用し得る者」
      とに区別する。
      ここに言う「打倒・排除」とは、その議員の党内における勢力をそぎ、
      発言権を低下せしめ、孤立に向かわせることを言う。

 
    E 「掌握」又は「打倒」は調査によって明らかとなったその議員の弱点を利用する。

      金銭、権力、名誉欲等、欲するものを与え、又は約束し、必要があらば
      中傷、難問、脅迫、秘している私事の暴露等、いかなる手段を使用して
      もよい。
      敵国の無穴占領が、この一事にかかっていることを思い、いかなる困難
      醜悪なる手段も厭うてはならず、神聖なる任務の遂行として、やり抜か
      なければならない。


   仮に中共が日本の国会議員を支配して議員たちの弱みをつかんでいるとしても、現在
  メディアを賑わせている政治家のスキャンダルは彼ら中共が出処ではないとみるのが 
  妥当だろう。日本の政治家を生かすも殺すも「赤坂」(米国大使館 ⇒ CIA)が握って
  いると考えた方が腑に落ちる。
   何だ中共の工作なんか大したことないじゃないかと考えがちだが、この記述はその
  思いを吹き飛ばす。

    四 対自民党工作

    A 基本方針

     自民党を解体し、多数の小党に分裂せしめる。
     
        (中略)

     従って、多数の小党に分裂する如く工作を進めねばならず、また表面的には
     思想、政策の不一致を口実としつつも、実質的には権力欲、利害による分裂
     であることが望ましく、少なくても大衆の目にはそう見られるよう工作すべ
     きである。


    B 手段
  
     ① 自民党総裁選時における派閥闘争は常に見られる現象で、通常は総選挙
       を経て若干緩和され、一つの党として受けて曲がりなりにも保持していく。
       今回はそれを許してはならない。田中派と福田派の対立の継続と激化、
       田中派と大平派、三木派、三派の難問、中間五派の不満感の扇動等を主点
       として、第一期工作組は工作を展開中である。総選挙後、若干の変動が
       あっても、派閥の対立を激化せしむるという工作の原則は変わらない。

     ② 派閥対立を激化せしめる最も有効な方法は、党内の非主流派となって政治
       活動資金の調達に困難を生じている各派に個別に十分な政治資金を与える
       ことである。政治献金は合法であり、これを拒む政治家はいない。
       問題は方法のみであり、工作員AからBへ、BからCへ、CからDに、
       Dから議員又は団体という如く間接的に行うのは言うまでもない。

     ③ 先に述べた議員個人の掌握は、それ自体が連合政府樹立の有効な手段とな
       るが、派閥対立激化についても活用するのはもとよりである。



   70年代、「三・角・大・福・中」の自民党内派閥闘争はドメスティツクな抗争だと思っ
  ていたが、この記述が正しいとするならそうとも言い切れない。
   当時は貧乏国だった中国から自民党各派閥にチャイナマネーが流れていた!?
   一方、米国だって自民党各派閥に同様のことをしていたはずだ。
   自民党には「親米派」、「親中派」、「独立派」が存在するといわれるが、単純に主義
  主張でそうなったわけではないということになろう。

   「自民党を解体し、多数の小党に分裂せしめる。」

   これは現在も進行中のことです。
   CIAの2025年における日本政界展望がまさしく、

    「自民党は分裂し少数党が乱立し日本の政治が機能不全に陥る。」 

   でありますが、これは展望(予測)ではなく彼らのアジェンダ。 


   貧乏国から「改革開放」を経て世界第2の経済大国になった中国。
   これまで見たように72年のこの「要綱」は既に過去のものとなった部分が少なく
  ない。中国経済の大躍進とそれに伴う国内の矛盾によって対日工作も大きく書き換え
  られたのだろう。
   ただ、かの国が現在も10~20年、いやそれ以上のスパンで対日工作を遂行中で
  あることは間違いない。中国と共に米国も同様だ。
   果たして日本は彼らに匹敵するスケールで対中、対米工作を策定しているのだろうか? 
   
   依然として経済大国だが、そう思わざるを得ないほど日本には「国家戦略」というも
  のがないと思うのです。
               
                  (了)








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中国の 「 三戦 」  前編

   


   中国艦船の海上自衛隊の護衛艦へのレーダー火器管制照射は中国側の反論に対して
  日本側がレーダーの写真や動画映像など照射の証拠として公開を検討するに至った。
   中国側が主張する監視レーダーと火器管制レーダーとではまるで違い間違いようがない
  とされている。
   一方、このレーダー照射に関する証拠開示は「自衛隊の分析能力を知られてしまう」と
  して開示すべきでないとする見解も見られる。

   中国は最初から日本の情報分析力開示が目的だったのではないか?
   いや、中国艦船の火器管制レーダー照射は「チャイナセブン」の知るところではなく、
  人民解放軍、それも上層部ではなく現場サイドの判断に基づくものだ?
   様々な憶測が飛び交っている。
   
   いずれにせよ中国人の「阿Q正伝」ぶり、傲岸不遜ぶりには辟易させられる。
   きっかけは「一触即発」の危機であっても、こうなると情報戦の様相を呈してくる。
   情報戦となると「真実」よりもどちらが「訴求力」があるかの勝負になってくる。
   単純に「正論」吐けばいいというものでもないのだ。
   民主党政権時、尖閣周辺で海上保安庁の巡視船に中国漁船が衝突した際、船長を
  逮捕したら中国側は矢継早にカードを切ってきた。
   日本はいきなり「大手飛車とり」のようなカードを切って次の一手はあるのだろうか?
   どうも不安だ。
   何せ人民解放軍は抗日戦争、国共内戦、朝鮮戦争と伝統的に心理戦を自家薬籠中とし
  ている。
   今やこれらは「三戦」と呼ばれ、「輿論戦」、「心理戦」、「法律戦」から成るという。
   防衛省防衛研究所の「中国安全保障レポート」でも軽くふれられている。

    〔輿論戦〕

     輿論戦とは、自軍の敢闘精神を鼓舞し、敵の戦闘意欲を弱めるため内外の輿論
     の醸成を図る活動をいう。

         (中略)

     常用される戦法はついては、敵の指導層や統治層の決断に影響を及ぼす「重点
     打撃」、有利な情報を流し不利な情報を制限する「情報管理」などがある。
                                     (以下 省略)

   
    〔心理戦〕  
        

     心理戦の目的は敵軍の抵抗意志の「破砕」であり、敵軍に対する「宣伝」、「威嚇」
     「欺騙」、「離間」による認知操作と自軍の「心理防護」を主な形態としている。

            (中略)
     
     「欺騙」は「真実」を「偽装」することで敵に錯覚を生じさせ、敵軍の決定と行動
     を誤らせることである。「離間」は指導者と国民、指導官と部下の間に心理的な
     猜疑、離心を生じさせ、自軍が乗じる隙をつくることである。(以下 省略)


    〔法律戦〕 

     法律戦は、自軍の武力行使と作戦行動の合理性を確保し、敵の違法性を暴き出し、
     第三国の干渉を阻止する活動をいう。

        (中略)

     近年、国際法の遵守という消極的な法律戦ばかりでなく、独自の国際法解釈
     やそれに基づく国内法の制定など、自ら先手を打って中国に有利なルールを作
     るという積極的な法律戦への志向が顕著になっている。 



   尖閣問題で青筋立てているようでは中国の仕掛ける「三戦」にしてやられてしまいそうだ。
   彼らの対日政治工作は「大国」に成らんとする昨今、始まったことではないのだ。
   1972年には中国共産党「日本開放第二期工作要綱」が既に作成され、実地に移されて
  いたのだから。

                                 (つづく)
  







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